社長の住まい流談義

69歳にしてブログを開設しました。
命の続くかぎり、世間と交わりたいと思い、続けたいとおもいます。
よろしく!

お盆前は住まいの整理のチャンスです

2012-07-23 10:33:19 | おもいごと
 私どもの子供の頃は、梅雨明けのこの時期は家の大掃除をしてタタミ干しが一般的に行なわれていました。梅雨時期にたまった湿気を取り除き、乾燥したタタミでお盆を迎えました、天日干ししたタタミの心地よさは、今でも懐かしく思い出されます。
 地域によってその気候風土に合わせて造られた日本家屋は、今も地域では主流ですが、住民の高齢化で大掃除の風習が姿を消してしまいました。
近年の高気密、高断熱などの合理的、経済的な考え方だけで造られる住まいに比べて、「昔の家は」味わいのある住まいでもあります。
 残念ながら時代の推移によって変化するお客様のニーズに合わせて住まいづくりを推進している立場からは、言いにくい点がありますが、今、この「昔の家」が空き家となりやがて廃屋となって地域から姿を消しつつあります。
 我が家もすでに築50年を迎えますが、猛暑の季節を迎え家の間仕切りを簾戸にして
涼しい夜風を存分に取り入れます。数年前に他界した両親のタンスや寝具などをこの機会に処分して、お盆を迎えたいと思っています。

中古住宅市場の現実と悩み

2012-07-17 10:00:32 | おもいごと
 国土交通省はこのほど中古住宅を安定的に流通させるために、新しい査定基準の策定を検討すると発表しました。
中古住宅の取引にあたり、住宅を購入する立場に立った査定基準を明らかにして、購入者とのトラブルを防止するための新しい基準の制定が目的です。
 近年、都会と言わず地方と言わず、至る所に数多くの空き家が目に付きます。
高齢化社会となった今日、全国各地で高齢者の収容施設が、すでにコンビニの総数を越えるほどに建設されています、又地域の人口減少や、核家族化が加速度的に進行して、この先は益々空き家の数が増加し続けます。
 私の住んでいる能生の漁村では、かつて230戸の集落でしたが、現在、空き家と空き地の数は約45戸に達しました、さらに80歳以上の高齢者世帯が30戸、70歳代の高齢者世帯が約45戸に達しています、即ち後20年以内に120戸の住宅が空き家となることが確実です、この現象は古い商店街や町並み、そして農家集落にも共通する将来に向けての大きな課題でもありますが、この事実を正面から論議する機会が失われています、地域の住宅産業に携わる一員として、国が打ち出す中古住宅査定基準などの
形式だけを重んじる国の姿勢に疑問を持っています。
 交流人口の増大、街並みの再活性化、若者定住対策などと言った耳障りの良い掛け声だけでは解決できない問題の深堀に期待します。