備中国分寺の後はこれもまた同じ呼称のつくりやま(作山)古墳を訪ねました。
この古墳は国分寺から西方に車で僅か数分の距離にあり、直ぐに発見しました。
作山古墳も造山古墳同様に立派な駐車場を備えていましたが進入した方向から
見えなくて、古墳をずっと迂回した裏側の方に在りました。
古墳の墳頂に通じる道は良く整備されていて上り易く感じました。古墳全体が
大きな松の樹で覆われていて、非常に遠くを見通す事が困難な状況でしたが
その僅かな隙間から垣間見える遠景の写真を撮ったのでご覧下さい。
この古墳は「つくりやま」と称されるほど勇壮で巨大な前方後円墳です。
独立した丘陵を削り、整形加工をしたもので一部に後世の改変をされては
いますが、全長約285m、後円部径174m、高さ24m、前方部長さ110m、
同幅174mの規模を誇っています。
当古墳は3段に築成され、各段には密接して円筒埴輪が立ち並び、斜面は
角礫で覆っています。造り出しは北側に存在しますが、対称的に南側にも
在ったかどうかは疑問です。
外周には周溝がなく、複数の残丘を遺すなど巨大な墳丘の割には端正さを
欠く面もあります。
作山古墳の規模は全国的にみても第9位に相当し、県内では全国第4位の
造山古墳に次ぐもので、古墳の規模が豪族勢力の反映又は象徴である事を
鑑みればこの古墳の被葬者が吉備に君臨した大首長である事が想像される。
この古墳の築造は、発掘調査が行われておらず明らかでは有りませんが
墳丘の形態や円筒埴輪の研究から5世紀の中葉と考えられます。
そして古墳から遠景写真を撮る際に何故か目についたのが上の茶房
「塔見の茶屋」でした。遙か彼方に小さく見える三角形の建物がやけに
目につき、帰る途中に近くから撮影しました。
作山古墳を観た後は、丁度小腹も空いてきたことだしご当地グルメでも
手に入れようと、宿泊施設国民宿舎やその他店舗等がある近くの建物を
訪ね、ハンバーグを買い求めて、早速駐車場で味見をしました。勿論のこと
美味しかったです。
吉備路の旅は生憎と台風の接近による悪天候に悩まされましたが、最後に
身も心も満たされて帰途に着くことが出来ました。
今回で吉備路の旅の全リポートを終わります。
ご愛読ありがとうございました。