5月22日(日)「史跡熊山遺跡の保存と修理」というタイトルで元作陽大学の
教授の正岡氏による基調講演が開催され妻と一緒に行きました。
会場は赤磐市熊山町支所の公民館で、午後2時からの開演でしたが私たちが
10分前に到着した時は駐車場はほぼ満車状態で、果たして座席が有るのかと
心配しながら会場入りしました。
心配した通り会場は立錐の余地もないほどの聴衆で満ち溢れていました。
それでも何とか予備のイスを引っ張り出して座席を確保することができました。
そもそも熊山遺跡とは石積みの遺構であり奈良時代に築かれたもので、国の
指定史跡となっています。
石は流紋岩を使用し、かって磐座(いわくら)であった巨大な岩盤を取り入れた
基壇の上にこの岩石を砕いた石を幾何学的構図によって、3段に築成しています。
その遺構の中から色々の出土品が有りましたが、中でも耳目を集める一品として
陶製の筒型容器の紹介が有りました。講師の正岡先生のすぐ横にミニロケットの
形状のものがご確認戴けるかと思います。この陶製筒型容器は現在奈良県の
天理大学に収蔵されているとのことです。
長年にわたり放置され崩落していた石積み遺跡をきれいに元通りの形状に
復元したのを機に今回の講演が開催されたのではないかと思います。
大変残念なことに未だ現地に足を運んでおらず、故に現物にお目にかかって
おりません。出来れば早いうちに現地を訪ねたいと思います。
正岡先生の講演の後で質疑応答の時間が設けられましたが、質問者も相当
考古学を勉強している方らしく、正岡先生もたじたじの場面があり、回答に窮し
「専門分野ではないので・・・」と躱(かわ)すのが精いっぱいという印象でした。
なにはともあれ活況の内に講演会は終了しました。
以上熊山遺跡の講演会のレポートでした。