WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

1961年6月25日、ヴィレッジ・ヴァンガード

2014年08月18日 | 今日の一枚(A-B)

●今日の一枚 376●

Bill Evans

The Complete Live
    At The Village Vanguard 1961

 お盆休みももう終わりだ。といっても、バスケットボールの練習につきあわねばならず、完全な休みなどほとんどなかったのだが・・・・。お盆には古い友人と飲みに行くのがここ数年の慣例だったが、今年は体調を崩してキャンセルせざるを得なかった。というわけで、私と妻の実家のお墓参り以外は、ほんんど何もしないお盆休みになってしまった。完全な休みがないとはいっても、通常よりは自由になる時間があったわけで、何かやればよかったと後になって後悔している。例えば、このBOXセットを通して聴くこととか・・・・。

 ビル・エヴァンス、1961年6月25日の伝説のヴィレッジ・ヴァンガード・ライブの実況録音コンプリート盤だ。「Afternoon Set 1~2」と「Evening Set 1~3」の計5つのライブが3枚のCDに収録されている。周知のように、このライブは「Waltz For Debby」と「Sunday At The Village Vanguard」という2枚の名盤となっており、これについては改めて論評することなど不要なほどに素晴らしい演奏であるが、このコンプリート盤では2つの名盤に収録されなかった演奏も含めて、ライブの演奏順に配列されている。また、ミックスダウンによるためだろうか、2つの名盤とコンプリート盤は、若干、音像が異なるようである。

 数年前に発売されてすぐに購入しつまみ食い的に聴いてきたのだが、いつか全編を通して、できれば、各セットが行われたのおおよその時間と同じ時間に、じっくりと腰を据えて聴いてみたいものだ、などとマニアックで子どもじみたことを考えたりしていた。残念ながら未だ遂行できていないが・・・・。

 「Waltz For Debby」及び「Sunday At The Village Vanguard」の方が聴きなれているせいか耳にフィットし、ミックスダウン自体も洗練されているように思うが、このコンプリート盤には生の臨場感のようなものがあり、1961年6月25日のヴィレッジ・ヴァンガードの雰囲気を感じることができる。このわずか10日後にスコット・ラファロが交通事故で死亡することを思うと、やはり非常に感慨深いものがある。


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