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はやい!わかい!わかりやすい! 東京都港区芝浦の税理士 平井会計事務所

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税制改正修正案

2025-03-04 03:15:18 | 会計・税金
昨年末から話題となっている

「(給与年収)103万円の壁」の見直しですが

与党の修正案に一部野党が賛成する見込みのようで

ようやく決着となりそうです。

ここまでの流れを整理すると、現行で

「基礎控除48万円+給与所得控除55万円=合計103万円」

となっていた最低保証額を、昨年の大綱で

「基礎控除58万円+給与所得控除65万円=合計123万円」

とする改正案が出されていました。

その後一部野党と協議する中で与党が出したのが

以下の修正案です。

↓参照


文章を読む限りだと「基礎控除の特例」を設けて

給与収入に応じて段階的に基礎控除を上乗せする、

という制度になるようです。例えば、最低保証額は

「基礎控除95万円+給与所得控除65万円=合計160万円」となり

給与年収160万円までは所得税がかからない、となる見込みです。

なお"給与年収200万円まで"が同じ最低保証額となるのであって

実際に給与年収が200万円だと

「基控95万円+給控68万円(=200万円×30%+8万円)=合計163万円」

で課税所得は200万円-163万円=37万円となり、

非課税となるわけではありません。


また「基礎控除」(給与所得控除ではなく)の特例なのに

「給与収入に応じて」となっているので、

例えば年金受給者や不動産オーナー、個人事業主等の

サラリーマン(給与所得者)以外の方にも特例が適用されるのか、

訂正案からは読み取れません。

例えば個人事業主で実質の事業所得が年160万円の方は

青特控除65万円を引くと合計所得95万円となりますが、

基礎控除の上乗せ特例が適用されないと基礎控除58万円で

課税所得が37万円となり納税が生じることとなります。

給与年収160万円のサラリーマンと比べると

不公平感があるかもしれません。

他にもマンション経営の場合だと

専業なのかサラリーマンの副業なのかで

基礎控除に違いが出るのかもよく分かりません。


なお配偶者控除や扶養控除の判定基準を

現行の合計所得48万円以下→改正案の合計所得58万円以下に

引き上げる点については、訂正案に記載がないので、

当初改正案のままとなるのかもしれません。

合計所得とは「給与所得控除を引いた後」で「基礎控除を引く前」の

金額なので訂正案が「基礎控除の上乗せ」であれば、

訂正案による恩恵はない、ということになりそうです。

例えばアルバイトで年収158万円を稼いだ高校生は

年収160万円以下なので訂正案により本人の税金はかかりませんが、

合計所得は「160万円-65万円=95万円」で58万円超なので

当初改正案のままだと親側では扶養控除を適用できない、

ということになります。この辺りは誤解が出そうな気がします。


昨年末の大綱に比べると与党(や財務省)も

だいぶ譲歩したように見えますが、

かなり複雑な制度になりそうなので、

不公平感や誤解による反発も出るかもしれません。

今回の訂正案を有権者が今後どう受け止めるのか、

興味深いですね。
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