ひらけいメモBlog@goo

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DELL Studio desktop購入レビュー

2009-08-16 21:37:52 | パソコン
 DELLの Studio desktop(コントロールパネルのシステムでは、モデルは Studio 540と表示)を購入した。
 既に多くのレビューが書かれてはいるが(ITmediaパソコン納得購入ガイド納得パソコン購入術!/パソ兄さん)、せっかくなので書いておきたい。

 メイン用途は、一眼レフデジカメの現像・調整処理と、DTPもどき?だ。使用するアプリケーションは Canon DPP と Photoshop CS3 が大半だ。ゲームはやらないので、さほどグラフィックス性能は必要としない。

 一通りの仕様レビューとベンチマーク結果、それに加え Canon DPP での処理速度について記載してみたい。


 外形寸法は362 x 170 x 435 mm、12.5kg。電源定格出力は350W。microATX仕様。
 チップセットはインテルG45 Express。
 わたしの購入した構成は以下の通り。
・CPU Core2 Quad Q9400(2.66GHz)
・OS Windows Vista Home Premium 32bit版(Dell Windows 7 無料アップグレードキャンペーン対象)
・メモリ 4GB(2GBx2) DDR2-SDRAM
・HDD 500GB SATA
・光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
・グラフィックカード ATI Radeon HD 3650(DisplayPort/DVI-I) (DVI-IからD-Subへの変換コネクタ付き)
・地デジチューナーなし
・LAN 1000BASE-T
・無線LAN 別途購入
・メディアカードスロットあり(CF, SD, SM, xD, MS)
・ポート
 前面 USBx2, IEEE 1394ax1, ヘッドフォン, マイク
 背面 USBx4, IEEE 1394ax1, DisplayPort, DVI, PCIex1 x2, PCIx1 (PCIex16はグラフィックカードで使用)
・内部ベイの空き
 HDDx1, 5インチx1, 3.5インチx1

 価格は76000円ほど(価格.comパッケージ)。7月に発注したが、発注後8日(発注後の通知では13日後の予定であったが早まった)で到着した。

 グラフィックカードはRadeon HD 3650で、DisplayPort で FlexScan SX2462W に接続して、1920x1200 で使用している。SX2462W 入手前は付属の DVI-I~D-Sub変換コネクタを使って、17インチCRT 1280x1024 で使用していた。

 OS は 64bit 版にしたいところであったが、周辺機器が対応していないため、32bit 版とした。

 一般的なベンチマークを試してみた。
・PCMark05 7874
・CrystalMark 2004R3 164776
・FINAL FANTASY XI for Windows オフィシャルベンチマークソフト3
 Low 9040
 High 6392
となった。

 Windowsエクリペリエンスインデックスの結果は、
・プロセッサ 5.9
・メモリ 5.9
・グラフィックス 5.6
・ゲーム用グラフィックス 5.2
・プライマリハードディスク 5.9
となった。

 重いと言われる Windows Vista だが、さすがに Core2 Quad にメモリ4GB(32bit版なので全ては認識できないが)では軽快に動作しているように感じる。

 不満は3点。
・付属のキーボードが、スペースキー右のキーが左に寄っている。
・背面のUSBポートが4つしかない。
・PCIが1スロットしかない。
という点だ。

・付属のキーボードが、スペースキー右のキーが左に寄っている。
 このパソコンを購入する前は、ノートPCを含め4台のキーボードを使用していたが、それらと比較するとどうにもスペースキーの右に位置しているキー(変換やカタカナ/ひらがな)がキー1つ分左に寄っているように感じる。なので「変換」キーを押したつもりが「カタカナ/ひらがな」キーを押してしまった、ということが多い。
 まぁ慣れの問題かもしれないが、こちらに慣れてしまうと他のPCのキーをミスタッチしてしまいそうだ。キーボードのみは自分で買ってきた方がいいかもしれない。

・背面のUSBポートが4つしかない。PCIが1スロットしか無い。
 このPCはキーボードとマウスがUSB接続なので、実質背面は2ポートしか空きがない。わたしの場合USB接続したい機器は他に、
 ・無線LAN
 ・プリンタ
 ・外付けHDD
 ・外付け光学ドライブ
 ・プリンタ
 ・ディスプレイ
とあるので、どうしても足りない。外付け光学ドライブはIEEE1394にも接続できるのでそちらに逃がした。が、まだ足りない。
 USBインターフェイスボードを使えばいいのだが、一般的なUSBインターフェイスボードはPCI接続だ。しかしわたしの場合、SCSIボードが必要でこれがPCIを使ってしまっていて、1スロットしか無いPCIが既に埋まっているため、そうもいかない。
 結局USBハブを購入したが、裏面の配線がごちゃごちゃになってしまった。

 他は、大きな不満は無い。
 ファンの音については、起動直後に大きな音がする以外は、比較的静かなものだ。


 最後に、Canon Digital Photo Professional (DPP)での JPEG への現像処理にかかる時間を調べてみた。
 使用したデータは、EOS Kiss Digital X で撮影した RAW データが 100 枚だ。時間については生成されたデータのタイムスタンプを見ることで確認した。また複数の現像処理をする場合はそのための操作をする時間も含まれているのであまり正確ではないのだが、Core2 Quad の4コアがどの程度性能を出しているかの参考程度にはなるだろう。
 タスクマネージャー「関係の設定」での2コア使用制限は、同周波数の Core2 Duo を模擬的に再現したものだ(ただ、どの程度本物の Dual コアと一致するのかは不明)。

・2コアに制限した場合 - 9分 (11枚/分くらい)
・通常の現像処理 - 7分 (14枚/分くらい)
・50枚ずつに分けて2つの現状処理を同時に流した場合 - 5分 (22枚/分くらい)
・33枚ずつに分けて3つの現像処理を同時に流した場合 - 5分 (23枚/分くらい)
・参考:旧マシン Celeron D 335(2.80GHz)マシン - 26分 (4枚/分くらい)

 これから分かることは、DPP 現像では、
・普通に現像すると、Quad コアは同周波数の Dual コアよりは速く現像できるが、2倍にはならない。
・現像処理を2つ同時に実施すると、Quad コアは同周波数の Dual コアの2倍程度の速度が出る。
・現像処理を3つ同時に実施しても、2つ同時の場合とあまり変わらない。

 DPPはマルチスレッド処理に対応していて、普通に現像処理をしても4コアを使用しているようだが、使用率が低くその性能を生かし切れていないように見える。
 そこで現像処理を2つ並列に流すと、いい具合に使用率が上がって速く現像できるようだ。
 ただ、3つ並列に流しても、あまりパフォーマンスは向上しない。

 また、例えば半数の現像処理を行いながら残り半数の写真を調整する、といった使い方も、十分に可能であるように思う。


 今のところ、DPP や Photoshop を使う分には、快適に動作している。また何か試したことがあったら追記したい。

デル株式会社
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SX2462W購入レビュー(2) EasyPIX編

2009-08-14 11:27:26 | パソコン
(Windows7導入とEasyPIXアップデートに伴い見直したものを掲載しました)



 今回、EasyPIX 対応ディスプレイである、SX2462W を購入した。

 ディスプレイと EasyPIX のセットには、カラーマッチングソフトウェアである EIZO EasyPIX と、組み合わせて使用するカラーセンサー EX1 が同梱されていて、これにより簡単にモニタの調整を行うことができるようになっている。
 モニタ調整の方法は、「マッチング」(モニターとプリントの色味を近づける)、「写真鑑賞」(モニターでの写真鑑賞に適した状態にする)、「Webなど一般用途」(インターネットの閲覧などに適した状態にする)の3種類だ。設定は3つまで記憶させることができる。
「マッチング」のみは調整中に印刷する紙との色合わせと輝度の指定が必要となる。それ以外は輝度のみの指定だけでよく、センサーEX1をディスプレイに引っかけるくらいで、数分で調整作業が終了する。
 設定した「マッチング」「写真鑑賞」「Webなど一般用途」は EasyPIX のソフトウェアから簡単に切り替えることができる。

 調整により、ディスプレイ側は OSD で設定できる「ブライトネス」「色温度」「ゲイン」が設定されるとともに、それぞれの ICC プロファイルが作成される。
 DisplayPort を使っている状態で EasyPIX から調整結果を呼び出すと、カラーモードが自動的に「User3」に切り替わり、「ブライトネス」「色温度」「ゲイン」に調整結果が設定されるとともに、ディスプレイの ICC プロファイルが設定される(Vista の場合)。
 γカーブの補正はできない。

 なお、EasyPIX を使う場合にはディスプレイとPC本体をUSBケーブルで接続する必要がある。またマッチングを行う際にはセンサーEX1をUSBケーブルで接続する必要がある。

 EIZOのダイレクトショップでは、本体単品と EasyPIX のセット品の価格差は 5000 円。この価格差でカラーマッチングができるものなら、安いように思う。
 セット品では、EasyPIX の CD-ROM、センサーEX1、簡単なマニュアル2冊が付属する。


(モニターにセンサーを設置し、これからマッチング)

 実際に設定しようとすると、いくつか疑問が出てきた。

 まず、「モニターでの写真鑑賞に適した状態」「インターネットの閲覧などに適した状態」とは何なのか? という点だ。これは Web を検索してみると、ITmedia でのナナオの宣伝ページデジカメWatchのニュース記事に答えがあった。「モニターでの写真鑑賞に適した状態」は色温度が5500K(デーライトフィルムの色温度)、「インターネットの閲覧などに適した状態」は色温度が6500K(sRGBの色温度)になるという。
 つまり両者は、モニターの色温度を特定の値に指定できる、といった意味合いになるようだ。

 では「マッチング」は何なのか、という話になる。これは、ディスプレイと印刷に使う紙の白色点を目視で)合わせるモード、であるようだ。デジカメで言うところのマニュアルホワイトバランスのようなやり方だと思う。これにより、印刷結果とモニター表示との色味を合わせることができる。
 ただデジカメの場合は白と認識させる写真をデジカメに教えることによりホワイトバランスを取る。「マッチング」の場合は印刷に使う紙と「マッチング」実施時に表示させる白画面とを目視で比較し、モニターの色を印刷用の紙に合わせるというやり方を取る。

 ここで気になったのが、プリンタのICCプロファイルとの関係だ。わたしは EPSON のプリンタを使っているが、例えばEPSONの写真用紙「クリスピア」であればクリスピア専用の ICC プロファイルがあるので、PhotoShop から印刷するときは PhotoShop 側でこの ICC プロファイルを指定している。こういう使い方をするときは「マッチング」で補正をすると二重に補正がかかってしまいそうに思う。ではどう設定することが望ましいのだろうか?
 加えて、この方法は自宅でその紙に印刷するときにしか使えない。例えば写真共有サイトなどにアップするような写真を調整する用途には使えないということだ。

 もう一点の問題は、モニター調整の対象に sRGB が無いことだ。従って、色域を sRGB に制限して使うケースではマッチングを取ることができない。わたしのこのディスプレイの購入理由の1つが sRGB が使えることであったので、残念だ。


 さて、今回たまたま印刷する用途があったので「マッチング」を使ってみたが、目視で紙とディスプレイの色を合わせるというのはわたしにとってはかなり困難だった。
 部屋の蛍光灯は昼光色(6500K)のはずなので、「Webなど一般用途」にすればそこそこ正しくモニター調整ができるのかもしれない。

 ということで、「Webなど一般用途」も試してみることにした。このモードでは「明るさ」のみをユーザーが指定できる。この「明るさ」は、ディスプレイのブライトネスとコントラストに影響を与える。100%から40%くらいまでは、コントラストが100%のままで、ブライトネスが変わることで明るさを変えている。「明るさ」が40%を下回るくらいになると、ブライトネスはもう下げられないので、コントラストが変わることで明るさを変えている。なお明るさ調整中にOSDを表示させると、ブライトネスとコントラストがどう変わっているのかを見ることができる。
 今回はコントラスト100%を維持したままできるだけブライトネスを下げようと考え、明るさを43%に設定して、モニター調整を行った。結果、ブライトネスが11%、コントラストが100%の調整結果となった。


 しばらく SX2462W と EasyPIX を使っているが、困ったことが1つある。それは、広色域で使うときと、sRGB に色域を制限するときとの、設定の行き来についてだ。
 前回記載したように、このモニターは DTP?用途として使うときには広色域で使い、他の用途(デジカメ写真の閲覧など)では sRGB で使おうと考えている。
 EasyPIX は設定値を呼び出すと、モニターの設定と OS の表示用 ICC プロファイルの設定とを自動的に行う。ところが EasyPIX は上に記載したように sRGB のモードに対応しない。従って広色域から sRGB に変更するには、モニターの OSD を操作しモードを sRGB に変更して、さらに OS の表示用プロファイルを sRGB に変更する必要があるのだ。そう頻繁に行き来するものでは無いのだが、非常に面倒だ。

 Windows Vista がちゃんと広色域ディスプレイ用の ICC プロファイルを解釈して表示してくれるのなら広色域のままで使えばよいのでこの問題は解消されるのだが、全てのアプリケーションが対応している訳ではない。
 例えば EasyPix で設定値を呼び出した後にFirefox(3.5)を使ってみると、彩度が高い状態で表示される(FireFox はカラーマネージメントに対応しているが、表示側は OS の設定に追従せずデフォルトでは sRGB と見なすようだ)。Windowsフォトギャラリーは、写真を1枚1枚見るには正しく表示されるが、スライドショーにすると彩度が高くなる。と言った具合で、アプリケーションによってカラーマネージメントの対応が異なる。なので普通に使う分には sRGB に制限してしまう方が気が楽だ。



 今回、広色域のディスプレイを使用するのも、カラーマッチングを行うのも初めてなので、かなり試行錯誤をしながらカラーマッチングを進めている。
 EasyPIX はそのような初心者に向いた簡単操作が特長であり、マニュアルも簡便なものしかついていない。例えば「Webなど一般用途」が何なのかもマニュアルを見るだけでは分からない。逆にそれゆえに「この調整方法は具体的に何が起こるのか」が分からず、その結果自分がやりたいことがこの方法でよいのかが分からず、戸惑ってしまった。
 また、sRGB でマッチングができない、というのも購入して初めて分かったことであり、残念に思った。
 こういう機能制限のあるソフトだからこそこの値段なのだろうか、もう少し改良されるとうれしい。


EIZOダイレクト
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SX2462W購入レビュー(1) 本体編

2009-08-13 19:38:02 | パソコン
(Windows7導入とEasyPIXアップデートに伴い見直したものを掲載しました)


 EIZO の FlexScan SX2462W を購入した。

 正直、こんな高い買い物をするつもりはなく、当初は21インチで実売2万円くらいのフルHDディスプレイを購入するつもりだった。ところが家族からDTP的な用途のために「AdobeRGB の色域に対応したものにして欲しい」との要求が出てきて、どんどん話が大きくなってきた。アプリケーションソフトは Photoshop を使っている。

 わたしはキヤノンの一眼レフデジカメを持っているが、基本は RAW で撮影して DPP で sRGB の JPEG に現像、もしくは sRGB JPEG で撮影。それでほとんどおしまいで、Photoshop を使用して調整することは、ごくたまに印刷するときか、ブログ用に加工するときくらいだ。ましてや AdobeRGB の色域などはほとんど宝の持ち腐れで、その広色域が大きな意味を持つような被写体(エメラルドグリーンの海などでしょうか)は撮ったことがないように思う。
 それどころか、使用している Windows Xp やアプリケーションソフトのカラーマネージメントが不十分であるため、広色域を持つディスプレイを使うと彩度が異常に高く見えてしまう問題があるとのことだ。これは、アプリケーションや OS がカラーマネージメントをせずに sRGB だと思ってディスプレイにデータを出力するが、ディスプレイは AdobeRGB に相当する色域を持ち、不一致となるために起きる現象のようだ。
 Windows Xp でもディスプレイのカラープロファイルを指定することはできるが、これを活かせるのは Photoshop など一部のアプリケーションに限られるらしい。

 さて困った。わたしは sRGB で普通に使えればよいのに、それができないようでは問題だ。

 多くの AdobeRGB 対応ディスプレイが、「sRGB」という名称のモードを持っているらしい。これを使えば万事解決、DTP に使いたいときには AdobeRGB で使って、わたしは sRGB のモードで使えばよい・・・ とも思ったのだが、調べてみるとそううまくはいかないことが分かった。
 何でも、sRGB に色域を制限できるディスプレイだけでなく、色温度などを調整して sRGB としているディスプレイもあり、両者ともに「sRGB」というモードを名乗っているらしい。

 ということで、各社の AdobeRGB 対応ディスプレイの状況を調べてみることにした。約10万円以下で、フルHD以上の解像度を持つものを挙げてみた。
 なお価格については1ヶ月程度前に調べたものと新しいものが混在しているので、参考程度に見ていただければと思う。

<ナナオ>
 FlexScan SX2462W - 今回購入した機種。IPS パネル。AdobeRGB 98%カバー。sRGB対応。10.5万。
 FlexScan SX2461W - VAパネル。AdobeRGB 96% カバー。sRGB 対応。10万。
 FlexScan S2432W - VAパネル。AdobeRGB 96% カバー。sRGB 非対応。9.5万。
 FlexScan S2242W - VAパネル。AdobeRGB 95% カバー。sRGB 非対応。6.5万。


<三菱>
 Diamondcrysta WIDE RDT241W - TNパネル。NTSC比92%。6万くらい?
 Diamondcrysta Color RDT262WH - IPSパネル。AdobeRGB比107%(97%カバー)。sRGB対応。16万。

<NEC>
 MultiSync LCD2690WUXi2 - IPSパネル。AdobeRGB比107% NTSC比102%。sRGB対応。15万。

<DELL>
 2408WFP - VAパネル。102%(CIE 1931)。sRGB対応。7.5万。
 U2410 - IPSパネル。AdobeRGB比96%、sRGB比100%でsRGB対応。7.5万。

<HP>
 LP2475w - IPSパネル。NTSC比102%。sRGB非対応。8万。


 Webのクチコミなどを見てみたが、三菱のRDT262WHやNECのLCD2690WUXi2ならば、間違いはなさそうだ。パネルはIPS。ただしこれらは26インチと大型すぎる(元々の想定が21インチだったので・・・)ことが問題で、かつ価格も機能相応に高い。

 次に検討対象になったのは、DELLの2408WFPだ。24インチと想定よりは大きいが、まぁ何とかなるだろう。VAパネルというのがちょっと引っかかった。コストパフォーマンスは三菱やNECと比較すれば高そうだ。

 その対抗となったのが、HPのLP2475w。価格は 2408WFP 並で IPS パネル。これで決まり、と思ったのだが、よくよく調べてみると sRGB に非対応ということが分かり、対象から外れた。

 HPやDELLよりは高いが三菱やNECよりも安いディスプレイとして、SX2461W があった。VA パネルというのが引っかかったが、まぁナナオだし、悪いものではないだろう、との期待があった。
 同じナナオでも、S2432W になると sRGB 非対応になり、検討対象から外れた。

 と、そのような検討をしているときに、SX2462W が発表された。IPS パネルを搭載し、価格は10万程度。ただ発表後ガレリアに行ったのだが、残念ながらまだ展示はされていなかった。

 以上の検討結果から、候補は DELL 2408WFP と SX2462W となった。
 ディスプレイと言えばナナオ、のようなイメージがあることと、IPS パネルを搭載していることから、実物は見ていないものの、SX2462W を予約購入することに決めた。

 しかし。SX2462W の発売よりも前に、DELL から U2410 というディスプレイが発売された。IPS パネルを搭載しつつも、価格は 7.5 万円。正直、U2410 の発表が SX2462W のものと同時期であったなら、非常に迷ったものと思う。
 また最近、ナナオから S2433 が発表された。これの sRGB 対応がよく分からない。これまでのラインナップかから考えれば非対応なのだが、スペックに「sRGBの色域を正確に再現するものではありません。」の注釈が無い。

 さてこの SX2462W、カラーマッチングツールの EIZO EasyPIX がセットのモデルもある。せっかくなので、そのセットモデルを購入することにした。
 高くはついたが、素人でも EasyPIX でカラーマッチングをしておけば、意識せずともその性能の恩恵に預かれると期待している。


 このような経緯で SX2462W を購入することになったのだが、改めてその仕様を記載しておきたい。


(部屋が暗いので、はめこみ合成です)

 24.1型ワイド、1920x1200(WUXGA)のディスプレイだ。Adobe RGBのカバー率は98%、NTSC比102%と十分に広い色域を持つ。sRGB のカラーモードも持つ。わたしにとってはこれが重要だった。

 入力は DVI-I が2系統、DisplayPort が1系統。DVI~-DVI のケーブルと DVI~D-Subのケーブルが1本ずつ付属する。D-Sub 端子は無いが DVI~D-Sub のケーブルが添付されるので問題無い。DisplayPort 用ケーブルは付属しない。わたしは別途 DisplayPort 用ケーブルを購入した。ただわたしの現状の使い方では DisplayPort の広帯域は活かせないので、恐らく DVI でも DisplayPort でもディスプレイの表示は同じなのだろう。一応スペックとしては最大表示色が異なり、DisplayPortでは10億7374万色、DVIでは約1677万色ということになっている。
 この他、USB up側を1つ、down側を2つ持ち、USBハブとして機能する。

 IPSパネルを用いている。視野角は上下・左右ともに178度と十分だ。

 チルト(上下可動)は上40度、スウィーベル(左右可動)は左右ともに35度。昇降は82mmだが、一番下まで下げてもディスプレイの下部と接地面との間は10cm以上空いてしまう。個人的には、もう少し下がって欲しかった。今まで使っていたCRTは接地面ぎりぎりにあったので、どうもこれでは高すぎる。
 スタンドを含むサイズは、昇降を下げた状態で566×456×230mm(幅×高さ×奥行)。モニター部のみで566×367×85mm。重さはスタンドを含んで10.7kg。今までが17インチCRTだったので、幅はかなり大きくなったが、重さはかなり軽くなった。

 ACケーブルとUSBを含む入力系はディスプレイ下部に配置されていて、端子は下向きに出ている。ACケーブルは向かってスタンドの右側、残りは左側に配置されている。USBのdown側はディスプレイ左側に配置されている。ここから常時ケーブルが出ているのは見た目がちょっと悪いので、EasyPix でのキャリブレーション時など一時的な使用がよさそうだ。


(裏面。ケーブルは手前から、USB, DVI, DisplayPort。DVI と DisplayPort の間には、もう1つ DVI のコネクタがある。側面上部にUSBポート2基が用意されている。メインで使用しているのは DisplayPort で、DVI はノート PC 用に DVI~D-Sub ケーブルを接続している)

 Auto EcoView という、周囲の明るさに応じて輝度を変える機構を搭載していて、前面下部にセンサーがついている。

 その他仕様を拾うと、最大輝度は270cd/m2、コントラスト比は850:1、黒>白>黒の応答速度は13ms、中間階調域の応答速度は5msとのこと。また縦表示にも対応するが、わたしの環境では縦にするとパソコン机に入らないので、今のところは横方向のみで使用している。ディスプレイドライバ側も回転に対応していたのに、残念だ。

 なお、結局パソコンをこれに併せて新調し、OS は Windows Vista、グラフィックボードは Radeon HD 3650 となった。PC 側の I/F は、DVI-I と DisplayPort だ。今までは D-Sub だったのでどちらも使ったことはなかったのだが、物珍しさから DisplayPort で接続している。

 ディスプレイの設定は、入力の切り替え、輝度調整、FineContrast設定については独立したボタンがある。その他はメニューボタンからOSDを用いて設定可能だ。
 FineContrastはUser1,2,3、Text、Picture、Movie、sRGB がある。User1-3では、輝度、コントラスト、色温度、ガンマ、色合い、色の濃さ、コントラスト拡張、輪郭補正、ゲイン、6色調整といった項目が調整できる。できるが、わたしはこれをマニュアルで設定する自信は無い。幸いなことに EasyPix で必要な項目は自動設定されるので、わたしはこれを使っている。
 個人的にはだが、Text、Picture、Movieを使うことはなさそうだ。それぞれにクセがあり、わたしには合わないようだ。
 輝度は落とせるが、0にしても明るすぎるかな、と思う。最低輝度は不明。部屋の蛍光灯をもう少し明るくできればよいのだが・・・


(EasyPIXでキャリブレーション後のUser3)

 SX2462W はアスペクト比固定モードを持っている。1920x1200未満の解像度表示を、フルスクリーン (全画面表示)、拡大 (アスペクト比固定)、ノーマル (ドットバイドット1:1)の3つのモードから選択可能だ。
 例えば1280x1024の解像度表示をさせると、それぞれのモードは正しく動作した。しかし1280x720とすると、3つのモード全てで正しいアスペクト比で表示できなかった。OSDから入力信号情報を表示させると、1280x960として認識しているようだ。なお1920x1080を表示させると、上下が黒帯になった状態で正しいアスペクト比で表示された。入力信号は1920x1200として認識していた。これは、ディスプレイカードの機能によるのかもしれない。

 さて、肝心なのは画質なのだろう。しかし、正直なところわたしは液晶ディスプレイの画質を評価できるレベルに無いので、これについては申し訳ないが詳しく書くことはできない。わたしにとっては十分な画質ではある。しばらく使っていて、特に目が疲れるということはない。ただ先にも書いたように、もう少し輝度が落とせればと思う。また、今のところ幸いなことにドット欠けは無さそうだ。

 ところで、なぜかカラープロファイルが見つからない。ナナオの製品ページによると「ユーティリティディスク(取扱説明書、ScreenManager Pro for LCD(Mac OS非対応)、ICCプロファイルを含む)」とあるのだが、見あたらない。同社のサイトでは SX2461W のカラープロファイルはあるが、SX2462W のものは無い。
 別の記事に記載するが、Userについては EasyPIX を使うことでカラープロファイルが作成される。ただ sRGB については EasyPIX が対応せず作成できないので、とりあえず OS に入っていた? sRGB のプロファイルを使用している。
 EasyPix を使わない人はどうすればよいだろうか?

--- 09.8.17 追記 ---

 ナナオに問い合わせたところ、カラープロファイル(6500Kと500K?)は9月の公開を予定しているそうだ。sRGBのプロファイルは無い。

 これを受けて今の運用方法は、
・DPPとフォトショップを使う場合 - EasyPIX でマッチングを取った色温度6500Kのモードを使用。ただし作業空間は場合によりsRGBとAdobeRGBを使い分ける。
・それ以外の用途(Web閲覧など) - sRGB
としている。

--- ここまで ---

 8/7に入手し今日まで使っているが、今までの問題は、設置位置が高くなってしまったことと、カラープロファイルが見つからないことで、それ以外は問題なく使っている。
 今までの17インチCRTは1280x1024だったが、1920x1200はさすがに広い。この使い勝手については申し分ない。
 EasyPix については、別の記事に記載したい。

EIZOダイレクト
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CG-WLR300NNH購入レビュー

2009-08-11 22:35:41 | パソコン


 無線LANルータCG-WLR300NNHと無線LAN USBアダプタCG-WLUSB300AGNのセットを購入した。

 これまでデスクトップは有線LAN、ノートPCはIEEE802.11bで接続していたのだが、デスクトップPCの置き換えに伴いデスクトップも無線LANに変更することにした。
 ノートPCは2台あり、1台は802.11b/g、もう1台は802.11a/b/gに対応している。これまでのルーターは802.11aもしくはb/gの選択式であったため、802.11b/gで利用していた。

 今回無線LANルーターとデスクトップPC用の無線LAN装置を購入するに当たって、必要な条件を次の項目とした。

1. 802.11nが使えること。
2. 802.11a/b/g/n(2.4GHz)/n(5GHz)が同時に使えること。


 まず、802.11nが使えることを最初の条件とした。家庭内無線LANの基幹となるルーターなので、高速であることが望ましいと考えたからだ。

 機器によっては「802.11nの高速化技術を利用した・・・」という内容で 150Mbps の速度を謳うものもあるが、今回はせっかくなので 300Mbps の速度を謳う製品をターゲットとした。
 ただ正直、今のところ 300Mbps の速度の使い道があるのかと言われると、実のところは無い。せいぜい、近い内には、ルーターに有線LANで接続した HDD をデスクトップPCから無線LAN越し使いたい、と考えている程度だ。


 次に、802.11a/b/g/n(2.4GHz)/n(5GHz)が同時に使えること、を条件とした。これは、比較的空いていると言われる5GHz帯で802.11nを使用し、かつ802.11b/gにしか対応していないノートPCを同時に使用するためだ。

 わたしは集合住宅に住んでいるので、近隣のワイヤレスネットワークが結構見える。802.11nの300Mbpsを使うには2つのチャンネル分を使用する必要があるので、電波を混雑させてしまう可能性がある。
 この混雑だが、一般的には802.11aの5GHz帯の方が空いていると言われていて、実際に自宅から802.11b/gと802.11aでワイヤレスネットワークを覗くと、802.11aの方が少ない(ステルスのSSIDがあるかもしれないので、100%そうとは言い切れませんが・・・)。
 ということで、比較的空いている 5GHz 帯の方で、802.11n を使うことにした。

 ここで問題になるのが、802.11b/gにしか対応していないノートPCだ。このノートPCと802.11nを使うことになるデスクトップPCが、同時に無線LANに接続できなければならない。
 無線LANルーターの中には、802.11aと802.11b/gの切替式を採用したものもあるが、今回は購入対象からは外すことになった。
 実はこの条件がかなり厳しく、これで多くの機種が外れてしまった。


 無線LANを選択する上では、どの程度まで届くのか、というのも一般的には重要な条件となる。ただわたしの場合は戸建てでは無いので、同じ階の別の部屋にある親機と子機が接続できれば問題なく、さほど重視はしなかった。


 これらの条件に合致したのは次の機種だ。

・BUFFALO
 WZR-AMPG300NH
 WZR-AGL300NH(5GHz帯で802.11nを使う場合、2.4GHz帯では802.11b/gは使用できるが802.11nは使用できない)

・corega
 CG-WLR300NNH
 CG-WLBARAGND(802.11n は 5GHz のみ)

 WZR-AGL300NHは、5GHz の 802.11nと、2.4GHz の 802.11nの双方に対応している。ただし、5GHz で 802.11a/n+2.4GHz で 802.11b/g のモードか、2.4GHz で 802.11b/g/n のモードか、の切替式だ。
 CG-WLBARAGNDは、802.11n の対応は 5GHz のみだ。
 802.11n は 5GHz でしか使わない、というのが今の方針なので、こういう制限のある両機種ともに全く問題は無い。しかし実際に購入する段となると欲が出てしまい、2.4GHz でも 802.11n に対応したのが欲しい、となってしまった。


 結局残ったのは、WZR-AMPG300NH と CG-WLR300NNH となった。

 WZR-AMPG300NHは大型であり、特に着脱式アンテナが目を引くモデルだ。アンテナを除いてのサイズが、W210×H175×D50mm、700gだ。
 もちろん、802.11a/b/g/b(2.4GHz, 5GHz)の全てに対応し、同時に使用することができる。802.11nの実行スループットは153Mbps。有線LANは1Gbpsだ。
「Wi-Fi CERTIFIED 802.11n Draft 2.0」を取得していて、ロゴが表示されている。
 目を引くアンテナは3本あり、受信時3本、送信時2本を使用する。これにより電波の到達距離やスループットを向上させているとのことだ。また、戸建ての1-2階間で通信できるパワーを有している。
 セキュリティの面では、WPA2, WPA に対応していて問題無い。無線LAN対応ゲーム機などで使用されている WEP にも対応しているが、これを使うと家庭内 LAN 全体のセキュリティが低下するのが問題だ。
 セットアップについては、AOSSとWPSに対応している。

 一方のCG-WLR300NNHは比較的小型のモデルだ。W160×D153×H28mm、310gとなっている。
 こちらももちろん、802.11a/b/g/b(2.4GHz, 5GHz)の全てに対応し、同時に使用することができる。802.11nの実行スループットは5GHzを用いた場合に138Mbpsとのこと。有線LANは1Gbpsだ。
 アンテナは表には出ていないが、2本内蔵されている。
 セキュリティの面では、WPA2, WPA に対応していて問題無い。さらにマルチアクセスポイント機能を持っていて、ゲーム機専用に WEP のアクセスポイントを持つことができる。ゲーム機用のアクセスポイントは、WAN にはアクセスできるが LAN にはアクセスできないらしい。つまり、WPA2 で暗号化された家庭内無線LANのセキュリティを脅かすことなく、ゲーム機を簡単にインターネットに接続できる。
 セットアップについては、WPSに対応している。
 おもしろいのは USB 端子を持つことだ。ここに USB ハードディスクや USB メモリをつけると、それを他の PC などから共有することができる。さらに DLNA サーバにすることもできるという。ただし DTCP-IP には非対応だ。
 ただし気になるのは、「Wi-Fi CERTIFIED 802.11n Draft 2.0」を取得していない点だ。今回デスクトップ PC 向けには子機セット品を買うので何ら問題は無いと思うが、ノート PC の買い換えをするときには不安が残る。
-- 09.8.27 追記 --
 コレガは8月21日、本機種を含む29商品をIEEE 802.11n 正式対応商品として発表した。この発表により不安は解消された。
-- ここまで --

 両者を比較した結果、わたしは CG-WLR300NNH を選択することにした。用途からすれば機能は両者ともに申し分ない。決め手になったのは(これまで触れていないが)価格で、CG-WLR300NNH-U(子機つき) は大手家電量販店で 18,800 のポイント10%、WZR-AMPG300NH(カードタイプの子機つき)は 29,900 のポイント10%だ。



 さて、CG-WLR300NNH-U を購入した。内容物は、本体、ACアダプタ、子機のUSBタイプLANアダプタ、本体のマニュアル、らくらく導入ガイド、子機用のドライバCD-ROM、LANケーブル、USB延長ケーブル、DSとWiiの接続方法を記載したガイド、だ。
 本体は小型なのだが、ACアダプタが比較的大きめなのが、設置時に気になるかもしれない。




 裏面にはコネクタ類がある。有線LANのポートは4つだ。前面にLEDがあり、電源、ステータス、インターネット、11n/a、11n/g/b、有線LANの状態が表示できるようになっている。


 実際にセットの子機、CG-WLUSB300AGNを使って接続してみた。OSはVista。セット品だけあってセットアップは簡単だ。WPSを使う場合は「らくらく導入ガイド」を参照して設定すればセットアップは完了する。
 セットアップ用アプリケーションを実行し、後はアプリケーションの指示に従えばよい。これによりドライバソフトと接続用ユーティリティーがインストールされる。
 次は接続設定だ。CG-WLUSB300AGNはWPSに対応しているので、これを使えば簡単に接続設定が可能だ。ただこのWPS、設定するには親機本体のボタンを押さなければならない。CG-WLUSB300AGNを使うデスクトップと親機は別々の部屋にあるので、わざわざ押しに行くのも面倒と言えば面倒だ。ということで、アクセスポイントを検索して接続することにした。
 こちらの方法も簡単で、接続用ユーティリティーから接続したいSSIDを選択し、ネットワークキーを入力すれば終了だ。これだけで、WPA2-PSKで接続することができる。
 この後は、PCを起動するたびに接続ユーティリティーが起動し、自動的にアクセスポイントに接続するようになる。

 ただし、これでは150Mbpsでの接続となる。300MbpsにするにはCG-WLR300NNHの設定を変更する必要がある。この設定はブラウザから行う。なお初期設定時、設定画面へのログインにはパスワードが設定されていない。
 設定項目は、5GHz の場合は、「LAN側設定」-「無線アクセスポイント設定」-「802.11n/a設定」で、「ダブルチャンネル」を「自動」に変更すればよい(初期値は「無効」)。


 ノートPCはWindows Xpだが、こちらからの接続も特に問題なく、「ワイヤレスネットワーク」を表示させて SSID を選択し、ネットワークキーを入力すれば完了だ。WPA2-PSK AES で接続される。

 使っていて気になったのは、このノートPCの設定の過程で「CG-Guest」なる電波の強いSSIDが見えたことだ。電波の強度から見れば CG-WLR300NNH だと思われる。WEP で、パスワード設定もされていないようだ。つまり、外部から簡単に接続できてしまうということだ。
 これが何なのかよく分からなかったので、ネットで検索をかけてみた。結局これは、本機器の特徴の1つマルチAPの、ゲーム機など用のセカンドAPであることが分かった。
 わたしは WEP しか使えない機器は持っていないし、パスワード無しで接続できてしまうというのは問題だ。ということで、この機能は停止することにした。停止する方法は簡単で、本体に「マルチAP機能」というスイッチがあるので、これをオフにすればよい。これにより「CG-Guest」が消えていることを確認した。
 それにしても、マルチAPが特徴であるとは言え、この機能は出荷時オフである方がよいように思う。マルチAPを使わない人はマニュアルのマルチAPの部分は読まないだろうから、出荷時設定でマルチAP機能が有効であることに気づかない可能性が高いからだ。家庭内無線LANのセキュリティに問題を及ぼさないとは言え、外部から勝手に自分の無線ルーターに接続されるというのはいい気はしない。


 最後に、USB メモリや HDD と言った USB ストレージを接続しての共有機能についてだ。
 最大の注意点は、NTFS の書き込みに対応しないことだ。書き込みについては FAT32、FAT16 のみ可能。読み込みは NTFS、FAT32、FAT16 で可能だ。また 2GB を超えるファイルの書き込みには対応しない。
 わたしは USB HDD を持っているが、これが NTFS になっている。ということで CG-WLR300NNH で試すことは諦め、代わりに 2GB の USB メモリで試すことにした。
 試すといっても特に難しい設定がいる訳でもない。本体前面の USB コネクタに USB メモリを挿入し、Windows の機能である「ネットワークドライブの割り当て」で共有することができる。外すときは、本体前面にある取り外し用のボタンを5秒以上押すことにより取り外すことができる。
 今のところ必要なときにしか USB メモリを取り付けていないので、あまりこの機能のメリットは感じない(が何となく使っている)。常時 USB ストレージを接続しておき、複数(特に3台以上) PC から参照するようなときには、メリットが出てくるだろう。
 外付けHDDを使ったときに電源の連動がどうなっているのかは、試していないので不明だ。


 ここ何日か 802.11g、802.11a、802.11n(5GHz) の子機から接続しているが、特に問題は無く安定して動作している。速度も厳密にいろいろ調べた訳ではないが、802.11n側は有線LANと比較しても遜色ない速度が出ていそうだ。
 懸念は上にも挙げた、「Wi-Fi CERTIFIED 802.11n Draft 2.0」の表示が無いことだ。corega 製品でも CG-WLBARAGNL などはロゴを取得しているので、何らかの対応を期待したい。
-- 09.8.27 追記 --
 コレガは8月21日、本機種を含む29商品をIEEE 802.11n 正式対応商品として発表した。この発表により懸念点は解消された。
-- ここまで --
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