第68回:1万5000円を切る脅威の低価格ナビ「PND-A3510」レビュー (INTERNET Watch)
3.5型液晶・メモリ1GBの廉価版仕様ではあるものの、1.5万円を切る脅威の低価格PND、ハンファ・ジャパンの「PND-A3510」のレビュー記事。購入を検討されている方には参考になるだろう。
ゼンリン地図を搭載している。ナビ画面を見る限りでは、ゼンリン地図であった頃の迷WANや「PONTUS EN-4500」、防滴バイク向けナビのXROAD「RM-A400」、同じXROAD「RM-C3500」、ツインバード「トモナビ NV-J011B」と同系統のナビゲーションソフトを搭載しているものと推測される。ただしメモリは1GBである点に注意が必要だ。
わたしは同系統ナビの2GB版を搭載した EN-4500 のユーザーであるが、本blogで何度かレビューをしたように、十分使えるナビだと感じている。
このPND-A3510、販売元のページを見てもなかなかに情報が少ない。せっかく実機を使ってのレビューなのだから、マニュアルなども参照いただき、
・地図や検索データは何年度版を搭載しているのか。
・2GB版「PND-A4320」と1GB版「PND-A3510」の具体的な違いは何か。(データ量が異なるが、検索対象数に影響があると推測)
・コールドスタートはけっこう速いとの記述があるが、具体的に30秒なのか、1分なのか、2分なのか。
については少なくとも触れて欲しかったところだ。
「地図や検索データは何年度版を搭載しているのか」についてだが、このような安価なナビでは特に重要となる。メーカーには失礼だが、地図更新といったアフターサービスはほとんど期待できないだろうからだ。もしあったとしても、かなりの価格になってしまう可能性もある。
2GB版のPND-A4320のレビューによると、地図データ・経路データ・検索データともに2008年までのデータを使用して作られた2009年度版とのことだ。確信は持てないが、PND-A3510も2009年度版である可能性が高い。
4月にEN-4500も2009年度版データがリリースされ、またトモナビも2GB版のアップデータが販売されたところを見ると、基盤となるソフトウェアがこの時期にアップデートされたものと推測とされる。なおトモナビのアップデータ説明はそこそこ情報があるので、参考になる。
PND-A3510のデータ量だが、ハンファ・ジャパンの楽天市場のページ、同系統のナビソフトを搭載し1GBメモリの RM-C3500 やアップデート前のトモナビが参考になりそうだ。住所は番まで(約189万件)、名称・ジャンル検索40万件、電話番号検索はできない、とのことだ。
これが2GB版のPND-A4320では、住所2200万件、名称・ジャンル検索200万件、電話番号1000万件になる。
「コールドスタート」についてだが、どれくらいで測位できるかは実機を動かさないと分からないポイントとなる。それだけに、具体的な値が欲しかった。
なお搭載しているGPSチップはAtlas III。これはXROADのPNDでも見かけるGPS搭載のアプリケーションチップだ。感度については特に記載は無いが、海外のWebを見るとこのチップを搭載した製品で-156dBmという記載を見かけた(正しいかは不明)。
よく見かけるSiRFstarIIIは-159dBmでこれに比べれば劣るが、それでも十分な感度であろうと推測される。
不満な点としては、VICSや自律航法の非搭載が挙げられている。わたしもこの点はPNDにおける大きな欠点の一つと考えているので、パイオニアのAVIC-T10を購入した口だ。
とは言ってもレビューの中でたびたび触れられている SONY NV-U3C も、上位機種にある VICS 対応と自律航法を削除して、小型・安価なラインナップを実現している。また他のPNDを見ても、VICSや自律航法を搭載するナビはまだ少数派だ。現時点でこの価格帯のPNDに搭載されないのはやむを得ないだろう。今後に期待したいところだ。
INTERNET Watch という有名媒体の記事なので文句も出てしまったが、注目される安価なPNDのレビューであり、参考になる記事だと思う。