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GPS搭載のW-SIM

2007-04-13 12:31:12 | GPS
「GPS内蔵W-SIM」や「スタンドアロンW-SIM」を参考出展――エイビット (ITmedia)
エイビット,ウィルコムの展示会でGPS内蔵のW-SIMモジュールなどを参考出品 (ITPro)

 エイビットは4月12日の展示会で、GPSを搭載したW-SIMを展示した。
 記事によると、搭載されている GPS は高感度で定評のある SiRFstarIII。アンテナまで内蔵しているそうだ。ログの保存機能もあるとのこと。既に実際の端末に装着しての動作確認を進んでいるという。

 気になるのは2点、受信感度と、初期測位の早さだ。
 まずは受信感度。これは初期測位の早さにも影響する。写真を見る限りではアンテナは小さそうだ。W-SIM に内蔵とのことで受信感度に取って有利な場所にアンテナを付ける訳にもいかない。さすがの SiRFstarIII でも、実使用時の感度はちょっと落ちるかもしれない。W-SIM の I/F 以外に外付けアンテナ用I/Fを設ける訳にもいかないだろうし・・・
 次に初期測位の早さだ。一般的なケータイGPSでは、測位を助けるための補助データをネットワーク経由で得ることにより、数秒という測位を実現している。この補助データがなければ40秒程度はかかるだろう。このデータを送るための仕組みはW-SIMメーカーのみでは難しいと考えられるので、ウィルコムがどの程度力を入れてくるのかが、気になるところだ。とは言ってもケータイでは測位をし続ける訳には行かず40秒という初期測位時間は許容できないはずなので、何か仕組みは作ってくるはずだ。

 この2点さえクリアできてしまえば、屋内でも可能な PHS による基地局測位と精度の高い GPS による基地局測位を組み合わせることができる。無線LANも含めて3種類によるハイブリッド測位ということもできるだろう。

 キッズケータイpapipo!など、今までウィルコム網を使った子どもを守るための端末がいくつか出ているが、その弱点は位置測定が PHS による測位機能のみで精度が GPS ほどはよく無い、ということであったと思う。GPS 搭載 W-SIM が実用化されればこの弱点が克服される。さらに、3G ケータイへの GPS 搭載義務化を受けて他社端末が GPS を搭載していく中で、PHS による基地局測位もできるウィルコム機に GPS が搭載されれば優位性が出る。期待したい。


(07.4.14 追記)
 ケータイWatchの記事によると、感度の問題は課題。測位方式はウィルコムと協議中とのこと。この協議によっては測位のためのデータをネットワーク経由で得られることができ、測位速度・感度の向上に大きく貢献できる。注目していきたい。
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