ガリダ一行の見送りを終えた二人、オキテスは、建造の場へ足を運ぶ、ドックスは建造部材製作の場と建造用材の置き場を見て廻る。
部材製作の場では、その場その場における整備具合を見て、もの造りにふさわしいカタチに整えていくよう指示をする。
用材置き場では、用材の置き具合をきびしく指示して整備を促していく。
用件を終えたドックスは、パリヌルスの居場所へ歩をと運ぶ。
『パリヌルス隊長、遅くなりました』
『おう、待っていたぞ!作業のほうはうまくいっているかな、また、建造用材の荷受けの方は?』
『はい、部材製作の場は、少々改善して整備を進めています。建造用材の荷受けは支障なく終えました』
『用材の荷運びは、陸路か、海路か?』
『はい、陸路、馬車仕立てです。それはご苦労だったな。重畳重畳!』
パリヌルスが木板をドックスに見せる。
『俺の方も設計作業が終わっている。これが設計構想の図であり、こちらが仕様書きだ。念査してもらいたいのが、そこに書き記した設計構想に関する数字だ』
『解りました。ここにかかれた数字に関してよくよく考えます』
『建造に関しては、ヘルメス艇を修正して実験試走をしたうえで、設計構想を確かなものにして建造に取り掛かる。これに5日間ぐらい費やそうと考えている。それでどうだ?』
『その段取りと手順、納得しました。実験試走で数字が確かなものになる、その運びに賛成です。早速、数字を検討すると同時に段取りします』
『完成した船台での作業のこともある。それに配慮して衝角構造体の寸法を決めてある。新々艇の構造が決まり次第、建造工程、日程等について配慮を考えることに留意してくれ』
『解りました。今日の夕めしのあとに、二、三話し合えるように予定します』
『そうしてくれるか、ありがたい』
『では、これにて私は、作業の場に戻ります』
『俺も建造の場に行く』
二人は、建造の場へと歩を運ぶ。
建造の場には、アエネアスとイリオネスが姿を見せている。アエネアス、イリオネス、オキテスの三人が建造の場の各場を見て廻っている。
アエネアスがオキテスに声をかける。
『おう、オキテス、建造の場が様変わりしたな。これこそ内外に誇りうる造船場といえる』
『統領の目に、そのように写りますか?』
『おう、そのように見える』
『ドックスの構想による構築です。奴を誉めてやってください』
『おう、イリオネス、俺らも少々意識と見識を変えねばならんな。旧態依然では救いようがかくなる』
『統領も私もですが、生まれ変わらなければなりませんな』
『おう、お前の指摘、心に突き刺さる。激痛だ!』
アエネアスは、言葉を吐いて両の手を左胸にあてた。
部材製作の場では、その場その場における整備具合を見て、もの造りにふさわしいカタチに整えていくよう指示をする。
用材置き場では、用材の置き具合をきびしく指示して整備を促していく。
用件を終えたドックスは、パリヌルスの居場所へ歩をと運ぶ。
『パリヌルス隊長、遅くなりました』
『おう、待っていたぞ!作業のほうはうまくいっているかな、また、建造用材の荷受けの方は?』
『はい、部材製作の場は、少々改善して整備を進めています。建造用材の荷受けは支障なく終えました』
『用材の荷運びは、陸路か、海路か?』
『はい、陸路、馬車仕立てです。それはご苦労だったな。重畳重畳!』
パリヌルスが木板をドックスに見せる。
『俺の方も設計作業が終わっている。これが設計構想の図であり、こちらが仕様書きだ。念査してもらいたいのが、そこに書き記した設計構想に関する数字だ』
『解りました。ここにかかれた数字に関してよくよく考えます』
『建造に関しては、ヘルメス艇を修正して実験試走をしたうえで、設計構想を確かなものにして建造に取り掛かる。これに5日間ぐらい費やそうと考えている。それでどうだ?』
『その段取りと手順、納得しました。実験試走で数字が確かなものになる、その運びに賛成です。早速、数字を検討すると同時に段取りします』
『完成した船台での作業のこともある。それに配慮して衝角構造体の寸法を決めてある。新々艇の構造が決まり次第、建造工程、日程等について配慮を考えることに留意してくれ』
『解りました。今日の夕めしのあとに、二、三話し合えるように予定します』
『そうしてくれるか、ありがたい』
『では、これにて私は、作業の場に戻ります』
『俺も建造の場に行く』
二人は、建造の場へと歩を運ぶ。
建造の場には、アエネアスとイリオネスが姿を見せている。アエネアス、イリオネス、オキテスの三人が建造の場の各場を見て廻っている。
アエネアスがオキテスに声をかける。
『おう、オキテス、建造の場が様変わりしたな。これこそ内外に誇りうる造船場といえる』
『統領の目に、そのように写りますか?』
『おう、そのように見える』
『ドックスの構想による構築です。奴を誉めてやってください』
『おう、イリオネス、俺らも少々意識と見識を変えねばならんな。旧態依然では救いようがかくなる』
『統領も私もですが、生まれ変わらなければなりませんな』
『おう、お前の指摘、心に突き刺さる。激痛だ!』
アエネアスは、言葉を吐いて両の手を左胸にあてた。