迷歩録 キャンプ

　　雲多く　　サウナのような　　笠之原　　静まり過ごす　　つくつくぼうし



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひのひら　　ろくべえ




　　　　　雲が空一面に広がり、サウナの中で過ごしているようなそんな大隅半島である。

　　　　元気よくなきじゃくるつくつくぼうしも、暑さに耐えているのか静まりかえっている。

　　　　木陰で座っているだけでも、汗が染み出てくる。湿度の高い暑さの一日である。

　　　　　こんな日は、せせらぎあるような川べりでのキャンプなどは最高であろう。キャンプ

　　　　と言えば、バーベキューであろう。参加者と手を取り合い協力しながら、食事をつくる。　　　　

　　　　みんなで食べる。このようなコミュニケーションは日常の生活の中では数少ない。つま

　　　　り、コミュニケーションにおける場の設定としては最高の場ではないだろうか。食と協

　　　　力関係、助け合う、この場面で大切なコミュニケーション要素は、一緒につくるという

　　　　行為ではないだろうか。

　　　　　共同作業で起きる協力関係、自助、共助の関係を、食べるという基本的な生きる原則

　　　　の達成のために行う事の協力関係を、無意識に学ぶ場となる。これがコミュニケーショ

　　　　ンの根底になる要素であることを無意識に獲得できる。

　　　　　キャンプは楽しい中にも学ぶことが沢山あることを自覚したいものである。