迷歩録 幅広く

　　　雨の朝　　一人佇む　　猫姿　　遠くを眺め　　何を思うや

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひのひら　　ろくべえ



　　　　　今日も雨の朝となった南九州である。うちの猫が窓際で、もの思いにふけっているように

　　　　外を眺めている。その後ろ姿に哀愁が漂っている。

　　　　　外に出られない悲しさなのか、それとも誰かに会えない悲しさなのか、雨を恨むように身

　　　　動きせずに眺めている。

　　　　　梅雨という季節は、動物たちを人間も含めて活動を低下させてしまう。このことが必要な

　　　　のか、不必要なのかと問われれば、必要なのであろう。この時期の雨は稲作の出来高に大き

　　　　く影響をする。この時期の雨を利用した作物、それが主食であるコメなのである。

　　　　　いずれにしても、物事は両面あるという事を大事に考えないと、一方向からだけの思考で

　　　　は、間違いを犯すことにもなり兼ねない。思考は幅広くが大事ではないだろうか。