雨の日の話 "River of Tears" 川まで3マイル

2016年07月17日 | 雨の日の話

 

 

   "River Of Tears"     - Eric Clapton

It's three miles to the river
That would carry me away,
And two miles to the dusty street
That I saw you on today.

     川まで 3マイル
     俺を 流し去ろうとする 川までは
     あの薄汚れた通りまで 2マイル
     今日 おまえと会うところ

It's four miles to my lonely room
Where I will hide my face,
And about half a mile to the downtown bar
That I ran from in disgrace.

     俺の さびしい部屋まで 4マイル
     そこは 俺の隠れ家さ
     下町の安酒場まで 半マイルほど
     そこは 情けない自分から 逃れるところ

Lord, how long have I got to keep on running,
Seven hours, seven days or seven years?
All I know is, since you've been gone
I feel like I'm drowning in a river,
Drowning in a river of tears.
Drowning in a river.
Feel like I'm drowning,
Drowning in a river.

     あぁ 俺は どれだけ走り続ければいいんだ
     7時間 7日間 それとも7年か?
     おまえが 俺を捨てたことはわかっている
     まるで 川で溺れている 気分だ
     そこは 涙で できた川
     そこで 溺れているんだ
     溺れているような 気分さ
     川で 溺れているんだ

In three more days, I'll leave this town
And disappear without a trace.
A year from now, maybe settle down
Where no one knows my face.

      もう 三日もしたら 俺は この町を離れ
      跡形もなく 消え去るさ
      一年もたてば たぶん 落ち着いているだろう
      そこは 誰も知らないところさ

I wish that I could hold you
One more time to ease the pain,
But my time's run out and I got to go,
Got to run away again.

     あと一度でいい おまえを抱きしめたい
     俺の この痛みを 和らげるために
     だけど 俺には時間がない だから もう出て行くさ
     また 逃げるのさ

Still I catch myself thinking,
One day I'll find my way back here.
You'll save me from drowning,
Drowning in a river,
Drowning in a river of tears.
Drowning in a river.
Feels like I'm drowning,
Drowning in the river.
Lord, how long must this go on?

     でも 考えてみたら
     いつか きっと 俺は ここに戻ってくるはずさ
     その時 おまえは 溺れる俺を助けてくれる
     川で 溺れているんだ
     溺れているんだ 涙の川で
     溺れている 気分さ
     川で 溺れているんだ
     あぁ こんなことが いつまで続くんだろう?

 Drowning in a river of tears.

     溺れているんだ 涙の川で

translated by T. Arima


 この "River of Tears" も1998年3月10日にりリースされたアルバム "Pilgrim" に入っている。"You Were There" もそうだったが、自分の生きてきた道を振り返ると、なぜこうも後悔に満ちているのだろうかと思う。川で溺れるだけなら理解もできるが、少し大げさだけれど、哀しみの余り自分の流した 「涙の川」 で溺れてしまうのだ。"River of Tears" はまるで "A drowning man will catch at a straw" 『溺れる者は藁をも掴む』 の諺を地で行くような歌だ。溺れると、周りの何かにすがりつきたくなる。特に塩辛い 「涙の川」 であればなおさらだ。しかし、辺りには頼りにするものは何もない。

 クロールとも立ち泳ぎとも区別がつかない泳ぎで、必死にバタバタともがいている。もうあきらめて力を抜いてフワッと体を延ばすと、なんと足が川底に着くではないか。水位はへその辺りまでしかない。そうか、助かってしまったのか。あぁ、「涙の川」 から助かるとは、ブザマでなんてカッコウ悪いんだ。再び、過去の自分と肩を組み、二人三脚で生きて行かなければならない。"River of Tears" を聴いていると、川の流れにゆったりと浮かんで揺られているようで、不思議と、どうしようもない自分でも、「まぁ、いいか」 と思えてくる。それから、徐々に心地よくなってくるのはどうしてだろう。


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