ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

息子の道

2017年10月04日 | Weblog
息子はいま、水墨画を描いています。

「硯と墨と筆。素晴らしい組み合わせだ。」と言いながら。


描かれていくものは、風景や人物や。

心象風景みたいなものもあって、ドキリとします。

いつも必ずタイトルがあって、小さな紙に書いて作品に貼り付けています。


『雪の日のやくそく』

『涙と雨』

『その手でなにかを』

こんなタイトルが付けられています。


時代背景は常に江戸。

ラフな筆致ですが、勢いがあり、ひたむきな感じがします。

描きたいものがたくさん描けるといいね。


主人と、これからわたしたちにどんなサポートができるのかな、と話し合いました。

できることなんて、本当に少ない。

やってあげたいけど出来ないこともある。


でも、主人は、「来春、旗をあげようと思う」と宣言していました。

試みてきた「みんなで学校」の延長線上にあることなんだろうな。


学校やそれに近いグループの中にも居場所を見出だせずにいる子どもは、少なくないのではないかと思います。

そういう子どもを持つ親は、たくさん悩むものですが、

実は、個性豊かな子どもたちが、これまで知らなかった領域に親を連れていこうとしているんだろうな、と思うのです。

新しい価値観、多様な価値観へ。

子どもから親への贈り物。

「精神的飛躍チケット」を手渡されているような。


わたしは、親として本当に恥ずかしい点だらけなのですが、息子が差し出してくれたチケットだけはしっかりと受け取りたいです。

そして、一緒に行ける限り、ついていって、うんと、見たり聞いたり感じたりしよう。

一緒に行けない時が来たら、ちゃんと止まって、息子がくれた贈り物を胸に、新しい人生を生きよう。

・・そんなにスムーズにはできないかもしれませんが。


今頃、祖父母と稲刈りをしている息子。

何を想い、稲藁を運んでいるかな。

見上げる空が、きれいだといいな。

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