ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

巨木*日々のつれづれ*

2017年02月26日 | Weblog

逢いたくて逢いたくてたまらなかった木。

20代前半に、初めて出逢い、それからずっとわたしの心にあった木。

幾度も訪ね、幾度も力をくれた、大好きな木。

樹齢千数百年といわれる、大きな大きな木。


その木に、逢いに行ってきました。
(新潟県上越市 虫川大杉)




なんという大きさ。

なんという静けさ。

なんという尊厳。


言葉など、見つかりませんでした。


一緒に行った息子は、帰りに、こう言いました。

“どんな木でも、話ができていたのに、あの木は、それができなかった。もらったものが大きすぎて、言葉にできない感じがする。”



わたしは、ただただ見上げ、

そして、一切の違和感もなく染み込んでくるような、大きな大きな力(言葉にするなら、慈愛や、叡知)を、ひたすらに受けとり続けていました。


わたしも、この木が教えてくれたものを、すぐには理解できませんでした。

ですが、帰る頃に、ふっと、感じました。



昨年まで歩んできた道が、一段落し、いくつかの小道へと別れています。

どの道も、楽しそうです。

わたしは、どの道をいくのがいいのでしょう?



木は、そのヒントをくれました。

大事な、「動機」を、示してくれました。

ああ、そうだったわ、と、胸が熱くなりました。



木はみんな、大好きだけど、巨木は、特別です。

自分の本当のおじいさんのように、何でも知っている村の長老のように、大切で、かけがえのない存在です。



何年も逢いに行っていなかったわたしを、ちゃんと覚えていてくれた。

わたしが連れてきた息子を、いとおしそうに抱き止めてくれた。

わたしの問いかけに、いつも必ず応えてくれる。



木が大好き。

でも、それだけではもう満足できない。


木を大切にしたい。

護りたい。

木のためになることをしたい。


強く、そう思いました。



“巨木に逢いに行く会を、作ろうか?”

息子が言いました。


すごく素敵です。


わたしが心に決めたから、きっと、何か道を示すサインが来るでしょう。

しっかりキャッチできるよう、心を開いて、待っているところです。









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