携帯電話を拾った。どうしょう!
病院をでたらすぐ目の前に、わたしが乗りたい交通センター行きのバスが赤信号で
止まっていた。
急ぎ足でバス停へ向かおうと道路を横切った時、信号が青に変わり
バスはそのまま スーッと走り出して、ちょっと先のバス停で停車。
「あ~ん、ちょっと待って~」
信号を渡りきらないうちに、人の気も知らんでからバスは発車、
「あ~あ・・・」
とぼとぼと歩きかけて、ひょいと下を見たら、なんかチラッと四角いものが目についた。
「なに?これは? あらッ 携帯電話だ!」
ストラップも、なにも飾りはついておらず、はじめはタバコの箱かと思った。
よくみるとあちこちぶつけたらしい傷もついている。とにかく拾いあげて、近くの床屋さんにとびこんだ。
「あのぅ・・・これ今、拾ったのですが、この近くに交番がありませんか?」
「あ~携帯かぁ、 う~ん、近くにはなかなぁ。 10分ぐらい歩くとあるバッテンが」
指さしたのは、いま来た道をぎゃくもどりの方向で・・・
「いいえ、私は熊本駅に行くところで・・・困ったなぁ・・・」
奥から おばあさんがでてきて、「ほんなら駅で聞きなっせ、交番もあるけんな」と親切に助言をいただいた。
つぎのバスに乗ったが、今日はデパートにもよるつもりが大幅に狂いそうだな・・・
Tデパート前で降車、近くにあった交番へ急いだ。
「こんにちは~」重い扉をあけたら、5~6名の警察官の目がいっせいに私に集中した。
ひとりだけ婦人警官の姿あり・・・
「ドキン!!」
☆ 続きます・・・