百日咳・ジフテリア・破傷風の3種混合ワクチンは、乳幼児の定期接種で使用する不活化ポリオを加えた4種混合ワクチンにすべて変わってしまってから販売されていませんでした。
今年1月下旬に生後3か月以上~成人まで接種可能な「百日咳・ジフテリア・破傷風の3種混合ワクチン:トリビック」が発売されました
乳幼児は定期接種としてこれまで通りに4種混合ワクチンを接種します。
しかし欧米諸国ではその後の追加接種を3種混合ワクチンで行っているのに対し、国内の11~13歳未満の定期接種は、ジフテリア・破傷風の2種混合(DT)ワクチンを現在も使用しているのが現状です。
日本国内では2000年以降、青年、成人の百日咳患者の報告が増加していることや、すでに欧米では百日咳ワクチンを含有したワクチンを年長児や青年期に追加接種することで高い予防効果を認めていることなどから、年長児から成人における百日咳含有ワクチンの必要性が指摘されていました
DTワクチンは0.1lmの接種で接種部の発赤、掻痒感、疼痛、硬結などが50%程度認められていましたが、トリビックは0.5mlを接種しますが副反応の発現はほぼ同等のようです。
百日咳ワクチンを含有することで、百日咳抗体価のブースター反応率は11~13歳未満で91%、成人100%と良好
まずは11~13歳未満のジフテリア・破傷風の2種混合(DT)ワクチンが、百日咳含有の3種混合ワクチンとなるよう厚労省も早めの対応を期待したいです
11~13歳未満の定期接種としてのDTワクチンを打ち損ねた方や成人で追加接種を希望の方は、自費になりますが百日咳ワクチン含有の3種混合ワクチンの方をお勧めします。