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千里の道も一歩から

50歳以上は水痘ワクチン接種で帯状疱疹を予防

2017年06月15日 | ワクチン全般

2016年春から水痘ワクチンの効能・効果が「水痘及び50歳以上の者に対する帯状疱疹の予防」となり、帯状疱疹の発症予防へと適応が追加されました。

帯状疱疹は、小児期の水痘(みずぼうそう)感染により脊髄後根神経節に潜伏した水痘・帯状疱疹ウイルス(Varisella-Zoster Virus; VZV)が、免疫の低下を誘因として再活性化することで引き起こされる皮膚疾患です。

帯状疱疹は、皮膚症状消失後もおよそ2割の人に神経痛が持続することのある高齢者に発症しやすい疾患です。

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最近の研究で、帯状疱疹の発症にはVZV特異的細胞性免疫が加齢に伴い低下することが影響している、と分かってきています。

そこで、50歳以上の人に水痘ワクチンを接種しVZV特異的細胞性免疫を高めることで帯状疱疹の予防が期待されています。

2014年10月から1歳~2歳児を対象に水痘ワクチンの定期接種が開始され、水痘に感染する子供たちが減少してきています。

そのため大人が水痘に罹った子供たちと接触する機会が減り、VZV特異的細胞性免疫の「ブースター効果;刺激を受けて免疫が活性化する効果」が得られにくい状況となってきています。

帯状疱疹の発症予防のために50歳過ぎたら水痘ワクチン接種という新しいスタイルが確立しつつあります。

成人の水痘ワクチン接種は自費になりますので詳しくはクリニックにてお問い合わせ下さい。


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