東京育伸会*塾長ブログ*親子で学びを楽しむ為に出来る事

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内部進学生は学力が低下する?

2015-11-25 09:11:14 | 学習全般

中高一貫教育 というシステム自体はとても理想的な教育だと思います

今日は中高一貫に進学をした場合のメリット・デメリットについて考えようと思います

 

 
当教室の講師陣で、一貫校から進学した講師は2名のみです
生徒さんは国立・私立・公立とそれぞれの一貫校の生徒さん達が通塾して下さっています
 
講師陣の殆どが高校受験で各県の難関校に進学しています
上の写真は先日の講演会の時の物です
話をしている講師は高校から開成に進学し、現在東大4年です
話の中では開成の生徒さん達を例にとり、一貫教育を受けた生徒さん達と高校から入学した生徒さん達の
東大進学の比率から一貫校に通う時のデメリットと心構えをを含めて話してくれました
 
 
写真に写っている設問が見えますでしょうか?
中学入学300人:高校入学100人で 東大進学は 50人:50人 になるそうです
 
中学受験を乗り越えて志望校に進学し、高校受験を飛ばして大学受験までゆとりを持って学生生活を過ごす事が
できるというメリット、そのメリットは高校受験をしなくてもそれなりの高校に進めると言う安心感が何よりではないかと思います
高校受験が無い分、趣味やスポーツに打ち込めますし、勉強も学力を付ける為だけではなく幅広い視野を持った教育ができるでしょう
 
表面的には良い事づくしの一貫校ですが、中学受験での戦いはまさしく自分との戦いとなります
ここで言う自分との戦いとは、小学生だからこその心理的な苦痛の事です
「何の為に勉強しているのか」「何の為に遊びを我慢しなくてはいけないのか」何の為に?
その明確な答えを自分の中に持っていない時期に膨大な学習量をこなし、結果を出すのは至難の業です
 
そうして乗り越えて入学した一貫校がもし理想の場所ではなかったら?
そこが一番怖い所かもしれません
ほとんどの子どもは受験期で疲れてしまい、しばらくは学習ペースを落として好きな事をしたいと思うでしょう
しかし現実はそう甘くはありません
一貫校で一番躓き易いのは英語です
勉強に疲れている時に新たに加わる教科に手を抜く訳には行きませんが、意欲的にこなす元気も残っていない生徒さんも多いです
また算数から数学に変わる、つまり数字に対して思考を変える時なのですが、方程式を受験期の計算方法で解いてしまえば×になってしまいます
 
一定以上の学力を持った生徒さん達の中での成績は思うようにとれないかもしれません
せっかく受験が終わったのに、いままでより窮屈だと感じる生徒さんは多いでしょう
 
また高校に進学してからの問題点としては
大学進学に向けた取組みの違いが挙げられます
入学試験時に大差のないレベルの学校でも高校での取組みが違い
大学入試に効率的でない学校と非常に積極的に取組む学校等の違いが大きく影響します
この大学に向けた取組みの違いが最も親にとって”誤算”と感じる所ではないかと思います
 
東京では中学受験が盛んですが、中学受験をする時のメリット・デメリットを深謀遠慮して取組んで行く必要があるでしょう
いたずらにお子さんに中学受験を押し付けてしまう事は避けたいですね
 
実際、当教室の一貫校の生徒さん達の反応もそれぞれです
「大変だったけど中学で入っておいて良かった。だって高校からではたぶん入れないから。」
「せっかく上位の学校に通っているのに、塾内テストすると結構下で落ち込むな。」
「転校したい。」
 
また、推薦で高校進学した生徒さんも振り返ると
「高校受験は大切。あれをしなかったから今苦労してる。」と振り返っています
 
最後に一つ
現在一貫校の生徒さんとお母さんの会話です
お母さんは推薦での大学進学を勧めているのですが
生徒さんは一般入試にこだわります
「一般入試なんて怖いわ。浪人する事になったら困るし。」
「入試をして入らなくては意味が無い、入ってから付いて行かれないよ。」
 
実際大学に進学してからも塾を必要としている学生が増えているようです
それぞれの入試の時にどう向き合う事が懸命か、よくよく考える必要がありますね
 
だいぶ寒くなりました
受験生さんも、みなさんも体調には気をつけて過ごして下さいね