贔屓のひきたおし

歌舞伎や他の芝居を見て感じた感想を綴っていきます。
お話の中心はたぶん海老蔵さん。とても好きなので・・・。

丸谷才一氏「新しい歌舞伎座のために」

2006-06-07 22:00:06 | 芝居の周辺
毎月第一火曜日、朝日新聞朝刊に掲載される丸谷才一さんの「袖のボタン」というエッセイがあります。
昨日(6月6日付)のテーマは「新しい歌舞伎座のために」。

改築予定の新しい歌舞伎座に望むことが9点挙げられてました。
今日は、丸谷才一さんのご意見をご紹介し、
図々しくも私の感想・意見も併せて述べさせていただきます。

①地下鉄東銀座駅からじかに劇場地下1階に行けること。
   ★こうなったら便利ですねー。
    雨降りでもお着物で行こうかという気になりそうです。

②エレベータとエスカレータの両方をつけること。
   ★これも大賛成です。
    是非幕見席にもエスカレータかエレベータをお願いします。
    今の歌舞伎座の構造はお年寄りに冷たいです。

③階段の傾斜をゆるやかにすること。
   ★3階席の上の方や、幕見席への階段のことでしょうか。

④ロビーをもっと広く取ること。
   
⑤お手洗い、特に婦人用を増やすこと。
   ★幕間の長蛇の列は、並んでいる方も恥ずかしいもの。
   
⑥客席での飲食を禁止して、食事スペースを設ける事。
   ★うーん、これはどうでしょうか。
    食事スペースがあっても結局は早い者勝ち。
    足の悪い方には却って不便ではないでしょうか。
    席で食べるのも、気楽で楽しいし、
    私はむしろ、飛行機のように椅子からテーブルが
    出てくるぐらいでもいいと思うんですが・・・。

⑦ロッカーを沢山用意する事。
   ★これも賛成。そしてロッカー代は安~くしてください。
    そうしたらみんな荷物はロッカーに入れてゆっくり観劇できますよね。

⑧脇役さんの楽屋をもっと厚遇する事。
   ★脇役さんだけでなく、床山さんや衣裳さんなどの仕事場も・・・。

⑨鉄筋のビルになっても歌舞伎座の最大の美点である音響効果の素晴らしさを維持する事。
   ★囁いているような話し方なのに、しっかり幕見席まで聞こえるのは
    そういう構造になっているからだったんですね。

私がもう一つどうしても望みたいのは、内装を和風にしてほしい、ということ。
博多座も大阪松竹座も、新しくて観やすくていい劇場ですが、
内装が洋風なのが私的にはちょっとマイナス。
歌舞伎座は、歌舞伎専用劇場なのですから、
おもいっきり和の雰囲気を出して欲しいです。
これぞニッポン!みたいな。

ところで、歌舞伎座、改築後はやっぱり高いビルになっちゃうようです。
そのことの方がとっても残念です
今の独特の外観、すごく好きなのに・・・。

私の独断によると、歌舞伎座はおそらく日本で一番リピータ率の高い劇場です。
贔屓の役者が出ていれば毎日でも通う人。
親子三代で通う人。
小学生の頃から通い始め、白髪になっても通う人。
こんな劇場、そうそう無いでしょう。

今の歌舞伎座が築50余年。
今度建て直すと今度は100年は使うかもしれません。
これから一生この劇場に通うのか・・・と思うと、改築も他人事ではありません。
新しい歌舞伎座は、こんな劇場にしてほしい・・・という利用者の意見や思いが反映された劇場になってほしいと思います。
その為にも、もっと利用者の意見を聞く場があっても良いのではないでしょうか。

松竹さん、そんな場を考えてくれませんか?


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