小堀日記

ア アラララァ アァ!!

昔噺

2010年12月14日 | 小堀日記

怖い話や昔ばなしが好きです。

それは怖いものが好きというのもありますが、それよりも、この話の起源はどこにあるのか、と言うことを調べることが好きなのです。

だから、話の内容に具体性があるほど興味をそそられるし、身近なところで起きた話ほど調べてみたい、と思うのです。

 

例えば、大淵小僧。

 

僕が育った町の山間に、大淵小僧という子供が祭られている祠があって、市内の小学生は5年生になると、林間学校の催しでその祠に肝試しに行くのが慣例でした。

大淵小僧のことはすっかり忘れていましたが、ふとしたことから15年ぶり位に思い出して調べてみると、ちゃんとした話が市役所のウェブサイトに載っていました。

 

大淵小僧―

昔、一人の子供が大淵新田に住んでいた。その子は両親がおらず、祖母に育てられていたが、両親がいないということで周りからいじめられ、悪事を繰り返すようになった。小僧はますます村人に忌み嫌われ、小僧もますます心がすさんで、悪事の限りを尽くした。

小僧の悪事に手を焼いた村人は、小僧を遠くに連れて行き捨ててきたが、小僧はやがて大淵新田に戻ってきてしまい以前にもまして悪事を働いた。

見かねた村人はとうとう小僧を殺すことにした。そのことを知った祖母は、小僧に粟を握らせて、『村人をこの粟の粒ほど呪ってやれ』と言った。

小僧は村人に殺されてしまったが、その後原因も分からず村人が次々に何人も死んでいった。

村人は、小僧のたたりに違いないと思い、自分たちがしたことを悔い、小僧を供養する祠を建立したところ、そのたたりはぴたりと止んだのだった。

 ―以上

と言う、今聞くと怖いというよりもちょっと悲しいお話です。『とうせん坊』と言う話にも似ている気がする。

昔話と言うのは、いろいろな地方で同じような話が伝わっていて、実際にその土地であった話かと言われると何とも言えないけれど、知っている地名が出てくると、おっと思います。

 

大淵小僧に限らず、地元の市役所のホームページはこの類の話が充実しています。なかには日本昔ばなしで放映された話も載っています(万野の天狗岩)。

昔ばなしに出てくる妖怪や超常現象が全て実際にあったことだとは思いませんし、恐らく当時の生活からは解明できない現象や疫病がおこったとき、それを何かのせいにすることで話が出来上がってきたのだと思いますが、昔ばなしにはよくできた話も多く、その起源に思いを馳せることも楽しいものです。

誰か自分の地元に伝わる話を知っていたら是非教えてほしいものです。

 

(写真は新緑の畑薙第一ダム付近。日本昔ばなしの背景風。)


赤いワンピース

2010年12月10日 | 小堀日記

の女が二日続けて夢に出てきた。

一夜目。僕は実家の和室に立っていて、足元に赤いワンピースをきた女。肩の下まで伸びた真っ黒な髪は濡れていて、濡れた髪の毛の間から見える血走った眼がこちらを睨んでいました。その女は這いつくばって畳にできた沢山の黒いしみを食べていました。

不意に玄関の方でドアが開く音がして、誰かが帰ってくると、その女の人は立ち上がってわけのわからない言葉を叫びながら玄関のほうに走っていくという夢。

二夜目。小雨のぱらつく冬の午後、家の近くの河原に行ってみると、昨日の女の人が仰向けになってカッと目を見開いて倒れていました。横には子供の姿も。恐る恐る近づいて小突いてみたものの動かないので、警察に通報しようとするもなかなか携帯のボタンがうまく押せず、何度も117番(時報サービス)を押してしまう。

なんとか落ち着いて110番通報し、家に戻ろうと少し歩いたところで振り返ると、気のせいかその女の人は少し動いた気がしました。

家に帰るとしらないおじさんが沢山集まっていました。川原で人が死んでいたことを告げると、皆で今から死体を回収しに行こうという話になった。みんなで支度をして部屋を出たら、死んでいたはずの赤いワンピースの女がすごい勢いで入ってきたので必死で鍋で応戦したと言う夢。

 

この女の人にはあったこともないし見覚えもない顔でした。あーなんて怖い夢なんだ!しかし思い当たる節がないわけではありません。

おそらく、最近『飯食わぬ女房』という昔話を読んだことと、近所のゴリラのモニュメントが赤い服を着ていたこと。2つの事実が赤いワンピースの女になって夢に出てきたのだと思います。

それにしても二日続けて出てきたのは怖い。夢でよかった。


タヌキ

2010年12月05日 | 小堀日記

この前学校の食堂でご飯を食べていたらタヌキが窓際を走っていきました。

ご飯を食べ終わって食堂を出てみると、タヌキは木立の中の陽だまりで日光浴をしていました。

 

そのタヌキは全身疥癬にやられていて、頭と尻尾を除いてほぼ丸裸で痛々しかった。

タヌキはこちらに気づいてしばらくこちらをじっと見ていましたが、そのうちに目をそらしてうなだれてしまいました。その姿になんともいえない哀愁を感じました。『どうせ俺なんて…』という声が聞こえそうなくらいうなだれていました。

 

近所でタヌキを見たのは2回目。一度目は夜の四谷通りでした。

この辺では珍しいタヌキを久々にみてうれしかったですが、疥癬にかかった裸のタヌキがこの冬を乗り切れるのかが心配になりました。

 

はなしは変わりまして。

 

今年ももう師走です。

師走といえばクリスマス。クリスマスといえば近所のビルのサンタコスチューム!

一年前の日記にも書きましたが、近所のビルにあるゴリラのオブジェは毎年この時期になるとサンタのコスチュームを着るのですが、去年は裸のままだったのです。

今年はちゃんとサンタのコスチュームが復活していました!サンタの格好のゴリラを写真に収める、という9年越しの夢が叶いそうです。

しかしあの日記書いたのが一年前とか信じられん…

毎年毎年時が過ぎるのが早くなるといい続け、今年は季節についていけないといいましたが、昨日電車に乗っていて今が冬だということを忘れた時には本当に驚愕しました。だって電車の中は夏のようにあたたかいんだもの。。

ちょうどいい陽気だな。これから寒くなるのは嫌だな。と思ったすぐ後に今冬だと気づいたときの衝撃。

ここまでくると本当に心配になります。まだ自覚できているので大丈夫なのか。。