むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

シュウメイギク:秋明菊(キク科ではないが)

2014-02-09 09:00:25 | 植物観察過去ログについて

冬枯れした庭の草の先に、綿毛のようなものが絡んでいました。
あまり見かけないものなので、どこかからか飛んできたごみ屑か何かと思っていましたが、よくみるとあちこちに見える綿毛は、いずれも花が終わったシュウメイギク:秋明菊(キンポウゲ科イチリンソウ属)の枯れた花茎の頂きについているのに気づきました。
近づいてルーペでみると、綿毛に包まれて種子のような黒い点が見えました。
キンポウゲ科でアネモネなどと同じ仲間ですが、菊の花に似ているのでキクの名がついています。
図鑑では普通果実はできず地下匐枝で増えるとありますが、庭で見たものは不稔かどうかは別にして種子以外のものではないと思います。綿毛の中の種子を見ると、キンポウゲではなく和名のとおりキクの仲間ではないかと思えてなりませんでした。
京都貴船に多かったのでキブネギク(貴船菊)の名もあるこの草は、古い時代に中国から入ってきたと考えられている多年草で、庭などに植えられていますが、野生状態になっているのもよく見られます。
高さは50~80cm、根生葉は3出複葉、茎葉は2~3個ほど輪生し上部の方ほど小さくなります。
9~10月に咲く花は直径約5cmで、花弁のように見えるのは萼片で20~30個あります。雄蕊は多数で葯は黄色、雌蕊も多数で球状に集まります。(’06年10月5日記事)