むかごの日記Ⅱ

70歳を過ぎてにわかに植物観察に関心を持ち、カメラを提げて、山野を歩いています。新・むかごの日記より引っ越しました。

ツルアジサイ:蔓紫陽花とイワガラミ:岩絡み(一つか四つか)

2013-06-15 15:08:18 | 日記
ツルアジサイ花ツルアジサイ
アジサイの季節です。手に取って見るアジサイは様々な改良品種もあって、名前を覚えきれるものではありませんが、高い木によじ登って咲くツルアジサイ:蔓紫陽花(ユキノシタ科アジサイ属)とイワガラミ:岩絡み(ユキノシタ科いわがらみ属)の二つは、花が高いところにつくことが多いこともあって、観察初心者の頃には区別がし難いものでした。
ツルアジサイは山地のやや湿ったところに生える落葉つる性木本で、イワガラミと同じように、気根を出して岩や木にはいのぼります。
対生する葉は、長さ4~12cmの卵形で先は尖りふちに細かく鋭い鋸歯があります。
6~7月、枝先に小さな両性花のかたまりをつけ、その周りに白い装飾花をつけます。装飾花は直径2~4cmで、花弁状に変化した萼片がふつう4個あります。

イワガラミ花

イワガラミ

いっぽうイワガラミは、ツルアジサイと同じように気根を出して岩や木にはいのぼります。葉は対生し、長さ3~10cmの広卵形で、ふちにはツルアジサイより粗いが鋭い鋸歯があります。
同じころ、枝先に白い装飾花が目立つ花序をつけます。装飾花は1個の萼片が大きく花弁状になったもので、長さ2~3cmの卵形です。両性花は小さく、多数集まってつきます。
ツルアジサイとイワガラミの区別は、このように花びら状の萼片の数と形、葉の鋸歯が細かいか粗いかに注目すれば容易に区別できます。