


「……助けてくれて有り難うございました」
「……あの夜の話を聞かせてほしい」
まるで恋心を告げられているみたいだ
「み、見惚れてたとか言うの、禁止!」
(なんでこんなに、切なくなるの?)
(そういえば、さっきほど恐くは感じないかも)
「貴方の辛い気持ちはわかるけど……」
「ま、まだ考えられないって言ってるじゃん!」
(こんな時に連がいれば……!)
(主として、だよね?)
(本当に、どうしようもないのかな)
「い、いえ彼とは恋人ってわけじゃ……」
(私だって連を守りたいのに)
「戸惑ってはいるけど、怒ってはいないよ」
(私は連に従者以上のものを求めているんだ)
「っ、大丈夫だってば!」


「賭ける!」



(なんとか連だけでも……!)
