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今の話、少し前の話、昔の話を気の行くままに書いていく。

チケット交換の話

2021-11-24 01:23:16 | 旅行
ローマにある国立歌劇場でのことである。
立見席のチケットを入手し道路脇にある入り口付近で待機していると、若い女の子が来てチケットを交換してくれといってきた。
話を聞くと彼氏と一緒にオペラを見る約束だったが彼氏は立見席のチケットを買い彼女はボックス席のチケットを買っていたので一緒に観られない。
それでチケットを交換したいとのことだった。
ボックス席のチケットは10000円はするだろうと思われる、対して立見席の値段は1000円位である。
どう考えても私の方に利がある。
スリ、引っ手繰り、悪質バーの客引きに出会ったのは全てローマであったことを考えると何か裏があるのではないかと考えたが思いつかない。
チケットを見たが日付も合っており本物のようである。
私のチケットを取り上げるためにわざわざ偽物のチケットを作る時間や技術を持っているとも思えないし、その必然も全くない。
交換することとして「チケットの差額はいかばかり支払えばよろしいか?」と訊いたら、お金はいらないと想像していた通りの返事であった。
その後私は正面玄関から入って舞台を45度の角度で見下ろす3階のボックス席に着いた。
演目はプッチーニの『マノンレスコー』で甘美で芳醇な舞台をゆったりと楽しむことができた。

先にちょっと触れたがローマの治安について経験したことを述べる。

●ひったくり
テルミニ駅の広場の端の方を歩いていた時いきなり上着の内ポケットに手を突っ込まれ中のものをひったくられた。
後ろから二人の少女が忍び寄ってきての一瞬の出来事で、何が起こったか理解できた時には20m程の距離があり追いかけることも出来なかった。
少女等は裸足でくたびれた服を纏った浅黒い肌の明らかにイタリア人とは違う人種であった。

事前にローマの治安についての注意勧告文を読んでいて、そのような場に遭遇しても大丈夫な対策(貴重品は小さな洗濯袋に入れ首から下げて肌着の下に着ける)
をしていたので私の被害は観光案内所で貰った地図1枚だけだった。
そもそも追いかける必要もなっかたのである。

●悪質バーの客引き
ホテルに帰る途中の信号待ちをしている時、一人の外人に声をかけられた。
アルジェリアの橋梁設計技師で打ち合わせのためローマに来ていると言う。
昨日うまい酒を飲ませる店を見つけたので一緒に行かないかと誘われた。
これも注意勧告文に書かれていたので無視すればよかったのだが、彼の話が全て理解できるし、私が話すことも相手に確実に伝わっているようで会話がスムーズにできるので、私の語学力も上がったものだなと感じ、しばらく話そうという気になったのである。
でも、やはり危ない雰囲気はあったので数人の日本人が歩いてきたのを潮に、彼らと同じグループで食事の時間が迫っているので酒の話は又にしようと言って別れた。

簡単な語句に分かりやすい文章で話しかけ意思の疎通ができると思い込ませるのはこの手の人々の常套手段であり、国を問わず同じであることはのちにいろんな国で実感することができた。

●スリ
これも信号待ちをしている時のことである。
テルミニ駅での少女等と同類と思われる中年女性が寄ってきて小さな段ボール紙を胸のあたりに置いて目隠しとして、私のコートのポケットに手を入れようとしてきた。
手を払ったら離れていった。
近くにいた老人に気をつけなさいよと言われたが、こんな単純な動作でスリができると思っているのかと思うと可笑しくなってきた。

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