藤原正彦 新潮社
作者は、作家新田次郎と藤原ていの次男です。
新田氏は、あまりに有名。
藤原ていさんは、「流れる星は生きている」を読んだ印象が強いので、このおふたりの息子さんという事で興味を持ち、本を手にとりました。
数学者でありながら、文章を書く力の素晴らしさは、親ゆずりなのでしょう。
「数学は、うつくしい」 「ひとつの数式の証明に一生をかける人がいる」というのは、数学苦手な私には、驚きです。
本書は、エッセイ集であり、色々なエピソードがありますが、彼は数学者でありながら、そして英語も堪能で海外へ行く事が多い身でありながら、教育、とりわけ国語学習に力をいれるべきと力説しているのです。
小学校で英語を習うより、国語を勉強する方がよい、まずは自国の文化を、小学校でしっかり学ぶべきである、と。
国際社会に出たときに、語学より大事なものは、自分の国の歴史や文化を身につけていることなのだというのは、経験から言えることなのでしょう。
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