髭を剃るとT字カミソリに詰まる 「髭人ブログ」

「口の周りに毛が生える」という呪いを受けたオッサンがファミコンレビューやら小説やら好きな事をほざくしょ―――もないブログ

「GUN-DEC (ガン・デック)」 レビュー (ファミコン)

2020-02-14 21:00:53 | ファミコンレビュー
サイドビューアクション+カーアクション+ガンアクション
サミーから発売
1991年4月26日発売

あらすじ

AD2139年。
地球では全ての国境が廃止され人類は満ち足りた生活を送っていたが
一方で犯罪の凶悪、拡大化は世界規模で進行していた。
裏組織の構想は過激の一途をたどっていた。
武器密造、売春、麻薬、殺人が暗闇に行われていた。

その悪の組織に敢然と立ち向かう特捜刑事の集団があった。
その名も『VICE』(ヴァイス)
『VICE』所属の『ハート』に『クリス』から無線連絡が入った。


クリス「ルート246、エリアDの立ち入り禁止区域に
 侵入者あり! 直ちに、逮捕願います。
 ハート、よろしくね! 頼んだわよ!!」
ハート「OK!!」

ハート「全く! どこのどいつか知らないが、
 舐めた真似してくれるもんだぜ…
 さぁ、ショータイムの始まりだ!」

『ハート』が追跡する逃走車をカーチェイスの末、破壊する『ハート』
犯人は極度のジャンキーであったが
その左手がまるで野獣のような体毛と鋭い爪を有していて
車内からは密造された銃と
100%化学合成の薬物コークであった。


『ハート』は世界規模の事件に巻き込まれていく事を今、まだ知らなかった。

取説付きだったので
登場人物



ってか主人公、このパッケージ絵で28歳かよ…
額の皺、5重もあるぞ。




特徴

ムービーが多数挿入されストーリーを盛り上げる。

その場によって異なる3つのアクション

基本はサイドビューのアクションでありセレクトボタンで3つの武器を使い分ける。


サイドビューアクション

 左右キー:移動
 下キー:しゃがみ
  斜め下キー:しゃがみながら移動

 Aボタン:ジャンプ
  はしご中にジャンプも可能
 Bボタン:装備している武器の使用。

  サーベル:射程は短いが残弾なしに使える。
  ブラスターガン:短めの射程の銃を使う。3連射可能
  ボム:射程は長い爆弾を投げる。1発ずつ投擲する。


 セレクトボタン:装備武器チェンジ
 スタートボタン:ポーズ


カーアクション

 十字キー:移動
 Aボタン:自機のスピードチェンジ
  (3段階可能で1→2→3→2→1→2→3…と言った風に昇順降順を繰り返す)
 Bボタン:ショット

 スタートボタン:ポーズ

 カラーコーンやバリケードは接触してもダメージは受けず吹っ飛ばせる。
 Aボタンのスピードチェンジで車下部からジェットが噴き出る。
 これで敵を巻き込んで倒す事も可能。

3Dガンシューティング

 十字キー:照準の移動
 Bボタン:ショット
 Aボタン:ボム

 スタートボタン:ポーズ


点数は60点



良い点

・様々なゲームが楽しめる。


悪い点

・武器切り替えセレクトボタン


良い点

・様々なゲームが楽しめる。

 サイドビューアクション、カーアクション、3Dガンアクションなど
 多彩なゲームがストーリーに合わせて展開する。
 どれも出来は悪くない。
 

悪い点の解説

・武器切り替えセレクトボタン

 セレクトボタンってさ…
 押す仕様上、
 十字キーを操作する左手の親指か
 AorBボタンを押す右手の親指を一旦、離さないといけないんだよね。
 セレクトボタンで武装チェンジするゲームはないわけではない。
 「ゲゲゲの鬼太郎」とか「忍者ハットリくん」とかね。
 これらのゲームと本作が異なるのは
 本作の場合は画面下などから突発的に敵が現れてきたりんだよね。
 飛び掛かって来る敵が多数。
 切り替えている時間的余裕がないんだよね。
 しかも武装が3つもあるからミスる事もある。

 技1つだけだが切り替え無しで使える「忍者龍剣伝」方式なら良かった。 



ちとネタバレみたいになるけども…
冒頭部分だから詳しく載せてみるか。

最初、画面を付けると悪役らしき奴のオープニングムービーが流れるが
「GUN DEC」と文字が出るだけのタイトル画面が表示される。

髭人「ちゃちいな」

と、思いつつ始めると主人公に通信が入ってそいつを車で追う事になる。
カーアクションが開始され、ボスを倒す事で

「主人公はこれから大変な事件に巻き込まれていることにこの時、誰も知らなかった」

的な感じでやっとタイトル画面が挿入されるという珍しい方式。
決してないって訳ではないわな。FF1もそうか…

2面から基本サイドビューアクションが始まる訳だ。

パッと見で思うのが「忍者龍剣伝」だなと…
敵からの攻撃が苛烈だし、こちらとボスの体力が表示されている所とかね。
そして途中から出て来る鳥―――――!!

でも、『アクション』の他に『カーアクション』や『3Dガンシューティング』ってなると…
似ているのは「あぶない刑事」かな…(笑)
主人公の『ハート』も刑事らしいしな…
思い出したくない記憶が…(苦笑)

さて…
ゲーム自体の感想としては…
画面下から飛び出してくる敵が突然湧いてきてなかなかウゼェ…
鳥も突進してくるし…
物凄く龍剣伝って感じだったな。

武器は3つあるけど
サーベルの使い勝手が良すぎる。
射程は短いが出が速く、後頭部ぐらいから頭上に向かって範囲があるらしく
ブンブン振っていると上からの敵の体当たりも対応可能。

アクション面では銃の使い勝手が悪い。
連射は可能だけど射程が短いのだ。
穴向こうにいる敵を撃とうとするんだけど
穴の切れ目で弾が消える。
何で投擲のボムより射程が短いんだよ…
ボムに関しては単発で所持個数が少な目だが
爆風があって巻き込めるので銃より使い勝手がいい。

3Dガンアクションはメインで使うけど…(というか使わざるを得ない)
サイドビューのアクションでは使い道がない。
「ガンテック」というより、個人的には「ソードデック」「ボムデック」だったな。



ここからがネタバレ























ストーリーは、まず冒頭のカーアクションでの犯人である『ジャンキー』からあれこれ手がかりを探っていく。
『ハート』に頼まれていた『クリス』が
『ジャンキー』が持っていたガンがアーミーのトップシークレットであったことと
『ジャンキー』の衣類に付着していた土は中南米のリカルド地域のものだと判明。
最近、『死の商人』が住むと言われる場所だという

『ハート』は

「フンッ! それじゃ、シーズンには少し早いが、
 リカルドまでバカンスにいくとするか!」

中南米にいく際に自身の傭兵時代を思い出していた。
現地に着くと敵に襲われそれを潜り抜け『死の商人』の建物にはいり奥に進むと
機械のボスに襲われる。
それを倒すと殆ど機械化された戦争での英雄『リース』大尉がいた。

ハート「誰が、こんな事を…!?」
リース「戦争は悲しみを生むだけだ…
 しかし俺は…その中でしか…生き…」

突如として閃光が『リース』の額に放たれる。
するとどこからともなく声がする。

「我が組織に、敗北は許されない!!
 ハッハッハッ…ハッハッ…ハッ…」

瀕死の『リースが』言う。

リース「ハート…急げ…」
ハート「リース大尉、しっかりして下さい!!」
リース「相棒のお嬢さんが…
 奴らに…捕らわれている……!
 早く… 助けに…いって…や……れ……」
ハート「なっ…なんですって!?」
リース「ウッ…―――」
ハート「リース大尉……」

――一体、何を企んでやがる…?――

『ハート』の手にはチップが握られていた。(『SAMMY』と書かれている)

チップを頼りに各地へ行く『ハート』
そこへ背後に『ソフィア』が現れる。

ソフィア「クリスの事が、かなり心配みたいね…?」
ハート「あぁ…ソフィアには悪いが、
 今はクリスの事で頭が…」

ソフィア「何を言っているの!
 今はそんな昔話をしている余裕はないわ。
 バイオテクノロジー社にクリスが
 連れられて入っていくのを見た人がいるの…!!」

ハート「!!…また、貸しが出来たようだな…
 ソフィア、恩に着るぜ!!」
ソフィア「………」

『バイオテクノロジー社』に進むと
巨大な人型の敵がいる。そいつと戦って倒すと正体を現し、その場で倒れた。
その正体はなんと…

ハート「ク、クリス!?」
クリス「ハ、ハート…ハート…な…の…?」
ハート「オ、オレは、何て酷いことを…
 一番大切にしなければいけない人を……」

クリス「こ、これで…いいのよ……
 じゃ…ないと…私が、あなたを……
 だって、私…あなたの事が…す…き……」
ハート「クリス…」

クリス「な、何だか…とっても……
 つか…れ…た…わ………」
ハート「クリス…しっかりしろ!!」
クリス「……B……E……D……A………」
ハート「しっかりしろ…クリ―――――ス!!!!」
クリス「―――――――」
ハート「クリス…クリス……クリ――――――スッ!!!!」

『クリス』は息絶えた。

――B…E…D…A…… BEDA社か…?
  世界最大企業が、何故…?――

――俺にはもう…失うものが、何もない!
  行きつくところまで、行ってやろうじゃないか!!――

怒りに燃える『ハート』であったが
今いる『バイオテクノロジー社』にあるカプセルに疑問をいだいた。

――しかし……
  あの、カプセルの中の、
  俺にそっくりな人間は、一体……?――

『BEDA社』に向かうクリス。群がる敵を蹴散らしていく。

ハート「貴様ら!!とことん…命を捨てたいらしいな!?」

『BEDA社』の最深部へと突き進んでいくとそこに待っていたのは…

「ここに来るのに、随分と手間取ったようだね?」
ハート「あぁ…おかげであんたとのデートに
 遅れちまいそうになったぜ!!」

『ハート』は影の男に自身の目的を聞くが男は答える。

 「目的……? そんなものはない…
  ただ、世の中が必要とするものを、
  供給しているにすぎん……」
ハート「世の中が、必要としているだと…!?」
 「そうだ…人は、常に何らかの欲望を
   持っている…
   私が、それを満たしてやっているから!
   こうして、平和でいられるんじゃないのかね?」

ハート「それは、貴様の思い込みだ!!」

  「しかし…人は既に 火 を
   使ってしまったのだよ……」

  「さぁ、もういいかね、ハートくん…?
   私は君が来るのを、
   ずーっと、待っていたのだよ……!」

ハート「何故…? 俺の名を…!?
 いやっ! そんな事はどうでもいい!!
 俺は、クリスやリース大尉の為にも、
 お前のような悪党が、ただ、許せないだけで、
 話し相手をしてやるために、来た訳じゃない!!」

  「…さだめか?」

ハート「さだめ…?さっきから聞いてりゃぁ、
 待っていただの、さだめだのと、
 訳の分からねぇー事を、
 ペラペラと喋りやがって!!」

  「フッフッフッ…フッフッ…フッ……
   君も見たであろう…? カプセルの中の
   君自身…そして、私自身を…」
ハート「…君自身……私自身だぁ…!?」

影の男が姿を現す。

  「これで、お分かりかね…?」

それは老いたであろう『ハート』の姿であった。

ハート「…ク、クローン…!?」

  「そう…君も私も、組織を永遠に繁栄
   させる為に作り出された人形に過ぎない。
   私の後は、君が…君の後は、
   カプセルの中の人形が、組織を継ぐのだ!!
   それが、我々のさだめということだ…!!!!」

ハート「バカな…!!
 仮に俺が、貴様のクローンだとしても…
 俺は、俺の意志でここに来た!! それに、そんな
 訳の分からない物に、縛られてたまるか!!!!」

   「フッフッフッ…フッフッ…フッ…
    そう出来るといいものだな!?」

ハート「うるせぇ!!!!
 さだめとやらも、貴様で終わりにしてやるぜ!!」

   「君が、そこまで言うのであれば…
    私も、君の事を諦めるしかあるまい!
    しかし…その代償は、君の命で払って頂こう!!」

ハート「上等だ!!!!」

戦ってクローンを追い詰めると彼は言う。

   「なかなかのものだな…!
    それでは、そろそろ、
    私の本当の力を、お見せするとしようか!!
    上へあがっていただこうかな?」

ハート「フンッ! どこまでも、お供してやるぜ!!
 例えそれが、地獄の果てでもな…!!」

屋上に行くとクローンは10m弱ぐらいもある化け物へと姿を変えた。
クローン第二形態と戦う。
『ハート』は化け物を倒すとクローンは元の姿に戻った。

   「き、貴様なら、さだめを変えられるかもな…」

ハート「あぁ…そうさせてもらうつもりだ!」

   「しかし…貴様には…
    私と…同じ…血…が……」

ハートが何も答えない。
そのまま沈黙のまま帰る『ハート』
『リース』大尉や『クリス』の仇を取り
自身のさだめというものを知った『ハート』は何を思う…

スタッフロール。

カプセルの中の『ハート』の姿をしたクローンが不敵に笑う。

「フッフッ…フッ……」


THE END




感想
骸骨の化け物みたいのを倒した時に現れる『クリス』

「お前、クリスだったんかい!」

っていう展開になる。
それほどゲーム的に接点があった訳じゃないからな~。


「知らなかったんだから『クリス』悪くないじゃん」

悲劇性もあんまり感じない。
多大な悲劇性と言ったらさらわれた彼女に再会できたと思ったら
怨念とかのせいで目の前で化け物になってしまって襲ってくる。
説得とかに応じるって訳でもないから倒すしかないんだけど
彼女の姿に戻って死ぬという
某グロいアーケードゲーに比べたら

「しょうがねーよな…ハートも知らなかったんだから…」

という気持ちしかない。
勿論、『ハート』的に存在感が大きかったんだろうけど…
描写がないんだよなぁ…
取説にも書かれてなかったよ…


それにしても
『ハート』にクローンがが組織を継げなどと言って来たけどさ。

いや~…
恋人、改造して戦わせるような奴らの言う事は聞かんだろ。普通。
ラスボスも昔、恋人と知らずに戦うような事があって結果、死なせて…

過去の悪い奴「お前の恋人、俺らのせいで死んだけどお前、俺の後を継げや」
ラスボス「ええよ」

って事なの?
その条件、過酷すぎない?

恋人と言えば
『クリス』の他に『ソフィア』なんて同じぐらいの年ごとの女性キャラがいたが
『ハート』は『クリス』ばかり『ソフィア』には目もくれない。
ここまで露骨に反応が違うと何か『ソフィア』が裏切ったんじゃないかって説も出て来るけどね…

そして真の黒幕。未登場の存在。
ラスボスも『ハート』も同じクローン同士でしかない。

彼らを作った人物のクローンなのか
それとも全く別の存在なのか…

その、クローンを生み出した存在の目的は本当に組織の繁栄のためだけなのか?
そこら辺は全く明らかにならない。
残念…続編示唆したいたけどさ…

(案外、続編で『クリス』が生き返るなんて超展開あったかもね…)


さて、エンディングの最後は
巨大カプセルの中に浮かぶ『ハート』と同じ容姿のクローンが
不気味に笑って終わり。
まぁ続編示唆って感じなんだろうけど…
続編なしに終わったなぁ…

って事でこういう流れになるのか?


クローン「フッフッ…フッ……」

髭人「ええ~。
 誠に申し訳ないですがクローンさん。
 始まって早々ですけど…
 ショータイム…もう終わりです」

クローン「ハ!?
 マジで言ってんの?」

髭人「本作の続きがない以上は…
 長めのバカンスだと思えばいいんじゃないですか?」

クローン「長いにもほどがあるだろ!!
 次なんてないだろうから永遠のバカンスって事じゃねぇか!
 それはいいにしてもこのバカンスさせるなら
 このシリンダーの外でバカンスさせろよ!
 頼む――――!誰か出して―――――!!」




THE END







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