せんたーぜよ

「こうちけんしんりんそうごうせんたー」の裏山で撮った木の写真などを掲載します

センダンの実 (2005年12月7日)

2005年12月07日 12時17分02秒 | 落葉広葉樹
 高知県や九州地方など暖地では街路樹や庭木として植えられているのでおなじみの木です。私の母校の高知大学の木は確かセンダン(オウチ:樗)です。朝倉キャンパスの正門すぐに大きなセンダンがあります。
 5~6月に淡紫色の花を多数つけて果実が10月頃黄色に熟します。落葉後もしばらくは木に残ります。
 センダンは建築材や器具材、木魚、琵琶の胴などに使用されます。お葬式との関係が深く、火葬の薪にしたり死者に持たせる杖や棺桶にすることもあったそうです。葉は肥料、殺虫剤、虫下しに用いらました。実に穴を開けて糸を通し、数珠にすると書いた本を見かけますが実物は見たことがありません。語源がセンダマ(千珠)という説があるので、実を付けた感じが数珠みたいということから数珠に使ったという話ができたのかもしれません。もしセンダンの数珠をお持ちの方はお知らせ下さい。
 漢方では、実(楝実)や樹皮(苦楝皮)、根皮が鎮痛剤や駆虫剤に用いられます。熟した果肉をヒビ、アカギレ、シモヤケの患部にぬることもあったそうです。薬になると言うことは毒にもなると言うことで、毒性もあり、牛・羊・山羊・豚等の家畜に中毒例があり、人の中毒事故も多いそうです。豚や羊の例では体重の0.5%、犬の場合は5~6個、人は6~8個を摂取すると中毒症状がでるという報告があるそうです。症状には食欲不振、嘔吐、下痢、痙攣、運動失調、麻痺、昏睡、呼吸困難等があり、死に至りることもあるそうです。
 人の生き死にに関わる木ですね。


センダン 別名:オウチ、オオチ
センダン科センダン属(Melia azedarach Linn.)

人気ランキングにご協力を!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする