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Walkin’ The Dog(その1)

連休以外でも、実家のある西宮に帰ることがある。年老いたばーさん・・母親ではなく、ばーさん犬の顔を見るためと、関西でしかないライブを聴きに行く為である。二大理由のひとつ、ワンコの方だが来年で15歳。だいぶよれよれになってきた。

先週は迷っていた。北野の老舗ライブハウス“楽屋”が今年一杯で無くなるというのだ。17日は天野SHOさん達が最後の演奏をする。おまけに今ならルミナリオ開催中だ。木曜日の夜ばーさん(ぼーずを産んだ方の)より電話をもらう。コンサートがあるなら帰って来いと言うのだ。例のワンコ、ヤンが臥せっているということだった。

先週からヤンの食欲が落ちたので獣医に連れて行き、レントゲンを撮ったそうだ。Drの言う事には、なにか腹にしこりがあり、それが内臓を圧迫しているからではないかという事であった。斬った張った?の検査は年齢からいってお勧めしないと言われたそうだ。それはそうだろう。人間で言えば90歳以上の年寄り。原因が特定出来たとしても、だからどーするのである。手術に耐えられる歳ではない。

風邪で具合が悪く、今週末はおとなしくしていようと思ってたのだが、一度ご機嫌伺いに行くか。土曜の夕方、突如帰る気になった。吉祥寺駅に着くともう17時。いつもの早得チケットは無理なので吉祥寺-神戸の往復割引券を購入。弁当分程度しか安くならないが、都内での途中下車OKの利点がある。

ビールとシャンペンでカツサンドをつまむ。横浜を過ぎたので風邪薬をビールで流し込む。半袖1枚でも汗ばんできた。熱が出てきたのかと周りを見ると、おやぢ達も上着を脱いでいる。新幹線名物の過剰温度サービスだ。その後、検札のおっさんはきっちりとしたカッコでやってきた。暑くないのかね?

西宮の家に着いたらもう22時になっていた。犬小屋の段差を跨げなくなったため、ヤンは軒下にビニールシートをかけてもらい、座布団の上にへたっていた。声をかけるとちらっと見るだけ。もっともこの飼い主をなめ切った態度は元気な頃から変わらん。手を差し出すと一度だけペロッと舐めてくれた。

もう自分では立てなくなってしまったそうだ。トイレの時間になるとクンクン言うので腰を持って立たせてやると歩けるようになるという。その後は抱きかかえて座らせてやる。自然界にあれば餌を取れなくなり、天敵に襲われて一生を終えるという所だろう。

いつかはこういう時が来るとは思っていた。思っていたがどうにもできないところがもどかしい。しばらく夜の庭で、ヤンと彼女が元気だった頃の思い出話をした。こいつとの思い出だけでなく、歴代のワンコどもの顔が浮かんできた。

ここに続く・・・多分いつものよーに、長くなると思います。わっはっは)
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