高校の教員の方から、高校生を対象とした進路決定についての講演の依頼を受けた。1,2年生5~600人に心理学の立場から進路をめぐる話題を提供するという趣旨である。この機会にこれに関連する問題について少しメモを残しておきたい。
以前に就職委員を経験したこともあり、学生・生徒の就職について心理学、特に認知心理学の観点から資することがあればと考えてきた。今年の認知心理学の講義では、意思決定の認知心理学的モデルを題材に、日常の意思決定行動について説明したが、大学生においても進路決定は差し迫った問題なのであろう、この問題には関心が比較的高いように思われた。
ところで、就職などの進路決定についての心理学的貢献といえば、一般に就職適性診断のような検査の利用が考えられるが、ここではもう少し基礎的な問題から考えてみたい。つまり、意思決定における「意思」の問題、意思を「決定」する過程とその規定要因、個人の「能力」という観点の問題点、職業あるいは仕事が個人においてもつ意味、そして決定を実現・達成するために必要な知識・技能の習得、「指導」あるいは支援の方法とその意味・限界などについてである。
以下、次回。
以前に就職委員を経験したこともあり、学生・生徒の就職について心理学、特に認知心理学の観点から資することがあればと考えてきた。今年の認知心理学の講義では、意思決定の認知心理学的モデルを題材に、日常の意思決定行動について説明したが、大学生においても進路決定は差し迫った問題なのであろう、この問題には関心が比較的高いように思われた。
ところで、就職などの進路決定についての心理学的貢献といえば、一般に就職適性診断のような検査の利用が考えられるが、ここではもう少し基礎的な問題から考えてみたい。つまり、意思決定における「意思」の問題、意思を「決定」する過程とその規定要因、個人の「能力」という観点の問題点、職業あるいは仕事が個人においてもつ意味、そして決定を実現・達成するために必要な知識・技能の習得、「指導」あるいは支援の方法とその意味・限界などについてである。
以下、次回。