お寺さんぽ Ver.03

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願徳寺 (京都)

2007年11月19日 | 歴史
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は京都西京区の「願徳寺」です。

上野イベント「特別展 仏像 一木にこめられた祈り」では前半部メインとなっていた「国宝 如意輪観世音菩薩半跏像(菩薩半跏像)」が出張されていた「願徳寺」
とりあえず、この仏像見たさに訪れる人も多いでしょうね。

正式には「仏華林山 宝菩提院 願徳寺」と言うそうです。
歴史はかなり古く、白鳳八年(697)のこと。
なんと今から千三百年以上も昔のことです。
第四十一代「持統天皇」によって、向日市寺戸に創建されました。
この「持統天皇」は大化の改新でお馴染み、中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)こと「天智天皇」の娘さんなんですね。
(※なお、「持統天皇」が生まれたのが大化元年(645)です)

天皇庇護のお寺だけあって、一時期は南北八百メートル、東西千三百メートルという広大な土地と無数の伽藍を有する大寺院だったのです。
ちなみに、この時は現在「広隆寺」に安置されている薬師如来が本尊でした。
寺院跡地からはお風呂(湯屋)も発見されたそうですが、これは現存している東大寺よりも古いものなんだって。
平安時代から鎌倉時代まで、天台密教の各派を生み出した大寺院だったんですが、京都寺院の宿命で「応仁の乱」による兵火。
さらには「織田信長」の兵火にも遭い、諸堂はことごとく灰塵に帰してしまうのでした。
ああ…やられちゃった……信長さーん。

江戸時代に「徳川家康」の庇護を受けて再興したものの荒廃は進み、昭和四十八年にようやくこの場所に再建されるのです。
現在の本尊「如意輪観音」も付近の花の寺こと「勝持寺」に預かっていてもらったんだって。

こちらを訪ねると、ちゃんとお寺の方が案内してくれ、きっちり説明までして頂けます。
…テープとかでなくて大変ありがたいんですけど、逆に言えばゆっくり落ち着いて見れないかなー、とかなんとか。

さて、兵火から無事逃れた「国宝 如意輪観世音菩薩半跏像(菩薩半跏像)」はカヤの一木造です。
製作者・時代は不確かで、お顔や衣が唐の様式であることから渡来仏(唐より持ち帰った)、あるいは渡来人の手によるものと言われています。
また、金箔などは施しておらず、木そのままなんだって。
ぞっとするくらいに綺麗で凛々しい美形仏ですよ。

 
[住所] 願徳寺 京都市西京区大原野南春日町1223-2
    ※毎年二月は予約必要、とのこと。

[関連記事]
⇒ 史上最悪の市街戦「応仁の乱」[     
⇒ 広隆寺 (京都)
⇒ 国宝・弥勒菩薩半跏思惟像 (京都・広隆寺)
⇒ 宝蓮寺 (神奈川県・秦野市)


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 やっぱり国宝指定されているものはそれなりの”何か”がありますよね。


箱根石仏群・記念館 (箱根)

2007年11月19日 | ネタ
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は、神奈川県では安らぎの地、箱根町の注目スポット「箱根石仏群・記念館」についてです。
昨日まで真面目な石仏ネタでしたが、今回はなんちゃってネタです。
気楽にどうぞ。

石仏っていいね~、という訳で、「箱根石仏群」を訪ねた時のこと。
バスで「六道地蔵」を目指して約三十分。
寒い。

これがまた冬の時期だったので、そりゃー寒いのなんのって(笑)
その日は雪こそ降りませんでしたが、やたら風が強く、唇が紫色になるよな状態でした。

ここで、いつもなら喜んで雨を降らすであろう、ひでるさんとラブラブな雨の女神「弥都波能売神(みづはのめ・のかみ)」、通称「みずはちゃわん」が雨を降らさないのは、雪になってしまうから?
…そんなくらいの気温でした。



そのためか、この大注目スポット「六道地蔵」にて降りる人はまるでおらず、バスの去った周囲にはしんとした静けさが広がりました。
なんだか寂しげです。
とりあえず視線の向こうには、広がる小さめな湖と、ロッジのような建物(※↑写真参照)が見えました。

そのロッジらしい建物こそが「元箱根石仏 石塔群 保存整備記念館」なのです。
こちらはなんと無料ですよ。スゴイ!
建物内には綺麗なトイレも完備されていました。
なーんてことより、その時はこのまま凍え死なないよう、早足で向かったのですよ。

中に入ってほっと一息、と思ったら…



うわぁ、びっくり!!なんてこったい!!
しかしなんなんですか、いきなり不吉なことを言う…。
またね、その右下に書かれた「展示室→」の先が暗いのよ。
ここは怖がりで知られるひでるさん。
ちょっと躊躇いましたが、勇気を振り絞って進むこととしました。

なにか暗い中に石などのオブジェがころころと。
川流れてるような、ジオラマですかね?
…とかなんとか、すたすた歩いていくと何事もなく終点。

あれ、終わった。
訳分かりません。

と、背中からなにやら微かな音が聞こえてきました。
「かつて箱根は地獄だった」
…………うわ、なんかこの世ではないモノに気に入られたか?!やばい!
とか思いましたよ。

でね、そろそろと引き返してみたら、これがなんと光と音のファンタジー。
その”箱根が地獄”ってーのと、”石仏群”についてハイテク技術を使って説明してたんですよ!!

これが何だか変にスゴイ!
…凄いんですが、何の説明もなく、距離もやたら短く。
センサーで反応しているようなんですが、最初は”地味ぃ”に始まるので、下手すると何も気付かずに立ち去ってしまうという、微妙なもの。

ただ、頑張って作られたことは間違いないようで、空中に「二十五菩薩」が来迎する様はまるでお迎えが来たようでした(笑)
まさに地獄!天国! (←どっちだ)

そんなこんなで、高さ三メートルと言われる「六道地蔵(りくどう・じぞう)」や点在する磨崖仏など、精進池から芦之湯へ向かう国道沿いに配された石仏群と共にこの「記念館」は注目スポットとなっています。
ぜひ行って見て下さい!

☆アクセス
箱根登山鉄道「箱根湯本」駅下車。
箱根登山バス、伊豆箱根バスの「箱根町」行きでだいたい三十分。
バス停「六道地蔵」を下車して下さい。
箱根石仏群・記念館までは徒歩で三分程度です。

[住所] 箱根石仏群・記念館 神奈川県足柄下郡箱根町元箱根

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 とりあえず「箱根石仏群」は要チェックですよ!