徒然なる日々からの歳時記

徒然なるままに日々の歳時・興味を綴っております。

柏餅

2006年05月05日 | こよみ・四季・歳時記
久しぶりに暦の話。

今日は「端午の節句」。3月3日の「上巳の節句」には,縁のなかった自分ですが,こちらの方は,お馴染み。鯉のぼりに,五月人形,菖蒲,柏餅・・・,GWの最中であることも重なって,何となくワクワクする行事でした。

さて,今回の主役は,彼にしました。大きな葉っぱに包まれた漉し餡の入った新粉の餅(みそ餡があるのは,関東に来て初めて知りました)。しっとりした食感と,カシワの葉のほのかな香り,絶妙です(^^)ところで,どうして「端午の節句」に柏餅を食べるか,ご存じですか?ヒントは,カシワの木にあります。複雑な形の大きな葉の木は,とっても印象的で一度見ると忘れません。カシワの木は,コナラやクヌギなどのドングリのなる木の仲間で,落葉する木なのですが,その葉は秋に茶色く枯れてしまっても,なかなか落ちません(冬に見かけると本当に枯れてしまったのかと思ってしまいます)。結局,冬の間はしっかり枝についたままで,落ちるのは新芽の出てくる直前の春先。この「新しい芽が育つまでは古い葉が落ちない」様子が,子孫繁栄(家系が途切れない)に繋がると,縁起をかついだのが「端午の節句」に柏餅を食べるようになった謂われだそうです。

春先まで葉の落ちない木を見て,縁起がいいとはなかなか発想出来ないだろうなぁ~と,またまた,先人たちの自然と向き合い,読み解き,感じる智慧に感心してしまいました。

追記:暦のことを調べる時によくお世話になっているホームページがあるのですが,そのホームページの作者の方が本を出されたようなので,早速購入。節句のことも詳しく書かれています。

→ こよみのページ

→ 鈴木充広『暮らしに生かす旧暦ノート』河出書房新社
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