自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

"魚露目"で見たロウバイ

2023-01-23 | ロウバイ

写真はなにがしかのストーリー性を包み込んでいて初めて,ほ,ほーっと見る人のこころが動くような質に仕上がるのだと思います。自然風景だって例外ではないでしょう。自然風景を題材にしたジャンルは数多くありますが,たとえきれいでも,そのストーリー性がか弱くては見る人のこころが揺り動かないように思うのです。

ロウバイの花もそうです。花だけ撮るのだったら花図鑑と同じです。もちろん,割り切ってそのすがたを収めるのだといい切れば,それはそれでよいのですが,わたしの場合はもうすこしなんとかしたくなるのが常です。やはりおもしろみ,醍醐味というものをわたしなりに表現したいところです。

 

どんなところに咲いている? 周りの様子はどう? 人も環境の一要素。だから写り込んでほしい! ただし,あくまで肖像権を犯さない程度に。

 

晴れた日の影だって,環境を物語っています。落ち葉も環境を構成する重要な要素。

 

ロウバイは公園のたいせつな樹種。ロウバイが人の目を癒し,人がロウバイと同居して「もう咲いているのね」と感嘆します。ずっと下の歩道にも人が。

 

ロウバイの花がどっさり咲く頃は,春がそこに近づいているでしょう。

 

わんさか咲いたロウバイの歩道,そこで匂いを嗅ぎながら散策する人を,主役ロウバイの脇に写し込みたいなあと思っています。

 


"魚露目"で見たマンサク(続)

2023-01-22 | マンサク

1月13日(金)。曇り。お正月から二週間。蕾がほんのわずか膨らみ加減。黄色い花弁のゼンマイが緩みかけています。うれしくなる早春の色模様です。

 

どっさり付いた蕾のどれもが膨らみかけています。

 

1月15日(日)。曇り。もう開きかけました。数カ所で花弁が伸びています。

 

これらを接写撮影しました。

 

渦巻を解きほぐすかのような緩み方です。

 

鼻先を寄せてもまだ匂いは感じられませんでした。

 

昆虫の訪れはまもなくです。

 


雪の結晶 ~粉雪~

2023-01-21 | 自然一般

1月21日(土)。最低基音-1.1℃。起きて外を見たら雪が薄っすら。出てみると,雪がまだすこしだけ降っています。ごく小さな丸い粒,いわゆる粉雪です。これが屋根や田にわずかながら積雪。今日が今冬初めての平地積雪となりました。

さっそく結晶を見たくて撮影。背景が黒い方がよいので,場所はプランターにしました。乾いてさらさらしていています。パウダースノーと呼ばれているとか。

 

とても小さな水滴が氷となってどっさり集まり一つの結晶を構成しています。

 

大きさはご覧のとおりです。小さな氷一粒は直径が0.03mmほどらしいです。

 

乾燥してパサパサした雪質なので,雪だるまをつくったり雪合戦をしたりするには適していません。

 

湿度が低く,気温が低いときに降る雪が粉雪。さらっとしているのでスキー場にはぴったり。ただ,積もりにくい雪だそうで,この地方でこれがたくさん積もったのを見た記憶はありません。

天気のおかげで朝から雪の勉強をした気持ちです。

 


"魚露目"で見たサザンカとササグモ

2023-01-21 | 生物

サザンカの花にササグモが一匹。小さいので目にとまったのがふしぎなほど。

 

クモがいるということは,飛来する昆虫がいるということです。待ち伏せているのです。

 

冬だって,昆虫がいれば,それを捕獲する天敵がいます。捕獲側に立つ虫だって,場合によっては捕まることもあります。生きている虫にとっては365日油断大敵です。

 


サザンカと昆虫たち(7)~ホソヒラタアブ~

2023-01-20 | 昆虫と花

サザンカを訪れる昆虫にはホソヒラタアブもいます。

ホソヒラタアブは非常に注意深く,動きが慎重です。臆病といってもよいぐらいです。外敵を常に気にしているのでしょう。この写真は花に着地する前に葉にとまった瞬間をとらえたものです。この日は花では撮れず。

 

後日,なんとか撮ったのが以下の写真です。これはもう萎れている蕊です。

 

後を追っていると,こんなふうに蕊の根元を舐めるときがありました。

 

花から花へ。

 

さらに後日。蕊の根元付近の花弁を舐めていました。

 

ホソヒラタアブは生き生きとくらしています。

 


サザンカと昆虫たち(6)~ケブカクロバエ(続々)~

2023-01-19 | 昆虫と花

今冬はケブカクロバエがよく目にとまります。このケブカクロバエはあちこちを回ってきたようで,相当に花粉が付着しています。

 

このクロバエはじっと蜜を舐めていました。吻をなんとか撮りたくてその瞬間をじっと待っていました。

 

やっとそこから出て来ました。柱頭には花粉が付いています。

 

と思ったら,また戻りました。からだは葯にも柱頭にもしっかり触れています。

 

そこに別の個体が登場。

 

そのクロバエはさっさと去りました。しかし,この個体はまだまだ蜜源を舐めていました。

 

撮影のチャンスというものは待ち続けたいものだなあとここでも思いました。

 


サザンカと昆虫たち(5)~ツマグロキンバエ~

2023-01-18 | 昆虫と花

ツマグロキンバエはほんとうにたくましく生きていける昆虫です。冬でもあちこちで見かけます。これは蜜腺を舐めているのでしょうか。

 

花から花へ。葯を舐めています。

 

また次の花へ。

 

全身が見えたと思ったら,こんなに花粉まみれ。きっと満足していることでしょう。

 

また移動。この花ではオシベの根元辺りを舐めています。吻がぐーんと伸びています。

 

花がどっさり。蜜はもちろんたっぷり。サザンカは花弁でも,柱頭でも,ツマグロキンバエにその存在をアピール。ツマグロキンバエはうまく誘われて,サザンカの送受粉に貢献。

 


サザンカと昆虫たち(4)~ニホンミツバチ~

2023-01-17 | 植物

ニホンミツバチが吸蜜中です。小さな昆虫仲間も一緒。

 

花を替えて潜りました。やはり蜜が狙いなのです。

 

そこから出て来ると,葯の上を歩いて……。

 

花から離れたと思ったら,また戻って来ました。味が気に入ったようです。

 

蜜に向かって。

 

やっぱり潜り始めました。

 

こんなふうに行動が撮れたのはラッキー!

 


公園のマンサク(1) ~魚露目版~

2023-01-17 | マンサク

この公園は面積が広大で,それゆえ樹種も多く,訪れる者を飽きさせることがありません。木々は憩いの自然空間をつくり出すために,かなりのものが植樹され,既成の名札に交じって木製のものも掛けられています。ペンキで樹木名のみが手書きされているのは手作り感があってなんとも好感がもてます。遊歩道のデザインもずいぶん考えられて脇道が多く,あちこちのコースを多様に選べるようになっています。

とにかく,驚くほどにウォーキングにも写真撮影にも最適な環境が整えられているのです。

お気に入りのマンサクも樹種の一つです。園内ではかなりの数が数えられます。そのうちの一本を中心にしながらこれから観察していこうと思っています。もちろん,早春に活動する昆虫とのつながりを念頭に置いた話です。

1月16日(月)。曇り時々晴。

この木です。斜面に植えられています。

 

花が咲きかけ。我が家のマンサクよりほんのわずかに早いかなという感じ。すぐ下に散策道があります。

 

歩く人をちょっとだけ写し込めました。

 

別の枝を撮りました。ここでも散策する人が中景に見えます。

 

林の中のマンサクです。常緑樹が陰をつくっているので,複数ありますがどれも育ちがよくありません。このマンサクは種類がちがいます。花弁がとても短いのが際立っています。もう満開に近い感じ。

 

肝心の昆虫はまったく目にしませんでした。芳香はわたしの鼻にもかすかに感じられました。敏感な昆虫は察知するのではないでしょうか。

 


サザンカと昆虫たち(3)~クロヒラタアブ~

2023-01-16 | 昆虫と花

枯れて萎びた花弁に来たのはクロヒラタアブ。表面をペタペタと舐めています。

 

その姿勢のまま,上の方へ歩いて移動。今とばかりに咲き誇る花よりも魅力があるのでしょうか。

 

花から離れると,葉に着地。

 

翅を閉じてしばらくじっとしていました。

 

きっと花を巡っていたにちがいありません。