自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャンボタニシ,どう孵化?(2)

2020-08-28 | 生物

卵塊全体が白っぽくなりかけました。これは孵化が近づいてきた兆しでしょう。

 

日が経って見てみると,白い殻がボロボロ壊れているものがあります。中身はありません。それで近くを探したものの,生まれ出たジャンボタニシは見当たりません。

さらに見てみると,殻に幼体らしいものが付いているものがあります。ルーペで見ると,確かに幼体です。生まれ出ようとしているのです。

 

拡大して撮影。

 

やや上から撮影。

 

数時間後,また新しい幼体が生まれているところでした。

 

殻がボロボロと崩れるようにして壊れ,赤ちゃんが誕生することがわかります。

 


夏! 虫の目写真シリーズ(30) ~ジャコウアゲハの前蛹・蛹~

2020-08-27 | ジャコウアゲハ

アゲハの庭園にて。

ハツユキソウの茎にジャコウアゲハが登り,そこで前蛹に。

 

朝で,あいにくの曇り空。しごとに出かける前でしたが,貴重な撮影機会と思い撮影。

 

順調に推移して,羽化が近づいてきました。晴れた日はやっぱり撮影には好条件です。

 

羽化まで見届けることはできませんでした。羽化した成虫が元気に活動していますように……。

 


ジャンボタニシ,どう孵化?(1)

2020-08-27 | 生物

こんなに赤い卵が,それも塊になって自然界にあるなんて,ふつうの感覚では理解できません。何年も前にわたしが初めて目撃したとき,とにかく異様な風景に見えました。

 

表面には円形の,さらに赤い線条が見えます。蓋に当たる部分なのでしょうか。

 

卵の直径は2mm。

 

孵化の模様が観察できたらよいのですが。

 


ヒルガオとコハナバチ

2020-08-26 | 昆虫と花

ヒルガオにどんな昆虫がやって来るのか,調べたことはありません。アゲハが吸蜜しているのを遠目で見たことぐらいの記憶があるだけです。

ウォーキング中に見たのがコハナバチ。畑の柵に巻き付いたヒルガオに花が付いていて,そこにハナバチが入ろうとするのを目撃。「これはおもしろい!」。いつもの好奇心から,立ち止まって観察することに。

 

蕊の根元に向かいました。

 

葯をガリガリやっている感じです。

 

隣りの花に移動。

 

そこでも蕊にしがみついていました。

 

ハナバチはまた次に花に移って行きました。初めての観察は大事にしたいなあと,改めて思いました。

 


ヤイトバナとイチモンジセセリ

2020-08-26 | 昆虫と花

ヤイトバナを訪れたチョウはイチモンジセセリが最初の目撃例。

 

意外に一つの株に長くとどまって,花から花へと巡っていました。

 

いつかはチャンスが来るだろうと思って待っていたら,運よくそのとおりに。

 

吻が確認できる距離にやって来ました。こういうときはドキドキします。

 

イチモンジチョウは筒形の花の外から,吻を忍び込ませて蜜を摂取します。さて,これは受粉にどれだけ貢献しているのでしょう。なんだか蜜泥棒のような気がしますが。

 


夏! 虫の目写真シリーズ(29) ~ジャンボタニシの卵~

2020-08-25 | 生物

これは水田の厄介者“スクミリンゴガイ”が産み付けた卵塊。このタニシはジャンボタニシとも呼ばれています。名前にタニシが付くものの,在来種とはまったく縁のない貝のなかまです。タニシのなかまは卵胎生でお腹の中で赤ちゃんを孵化させて産むのに対し,これは明らかな卵生。

資料によればスクミリンゴガイは南アメリカ産。1981年,業者が食用にと導入して養殖を開始。しかし採算が合わず廃業する業者が増えて,捨てられたり逃げたりして野生化。結果,今では困った,イネの天敵になっているのです。なにしろ,イネを食べるのですから。これが水路にまで分布を広げ,さらに田舎にも棲みつくようになったというわけです。限られた地点で目に余る状態なので,たぶんだれかが除草目的で導入したのでしょう。こんな調子でだれかが興味本位にあちこちで水辺に投げ込んでしまったら,もう手に負えなくなります。

この水溜まりは,ふつうこんな貝が見られるところではありません。だれかの軽率な行為が招いた結果と思われます。

 

卵は水路の壁にも,コンクリ―トにも。乾燥に滅法強いのです。

 

色はどうやら警告色で,鳥も口にしようとしないとか。

ところで,そんなユニークなものなら孵化を見たいものだと思い,コップに入れて観察することにしました。産卵から10日で孵化するそうです。いずれ報告しましょう。しかし,人間の身勝手さが生態系を壊すというのは往々にしてある事象です。困った,困った。

 


ニジュウヤホシテントウの恋(また)

2020-08-25 | 昆虫

ニジュウヤホシテントウは,野菜を栽培する者にとっては厄介者です。

そうであっても,いのちを持つ昆虫として見るならばこれも大切な観察対象。そして被写体です。

 

ナスのあちこちで葉を食します。あちこちにいるということは成虫同士の出合いがずいぶんあるということ。

 

このカップルもまた,引き継ぐべきいのちを産むために必死です。

 

今夏は,ニジュウヤホシテントウの観察に力を入れました。入れただけ,生態が見えてきたのは収穫です。

 


夏! 虫の目写真シリーズ(28) ~グンバイトンボの産卵~

2020-08-24 | 昆虫

水車を回すために溜めている小さな水溜まり。水が淀んでわずかに水草が生えています。この環境に棲みついたグンバイトンボが,集団で産卵し始めました,集団といってもせいぜい5対程度。

 

小さなトンボでも,産卵姿勢は観察の価値がじゅうぶんあります。

 

大抵は上のオスが翅と上半身を震わせたままの状態です。それで撮影はかなりたいへん。オスもたいへんなエネルギーを使っている模様。

 

これはほんの瞬間静止したときに撮ったコマです。

 

たまたま真正面から撮る格好になりました。

 

ここで毎年のように孵化して,育っているとは! このサイクルを知ったのは今夏のことでした。

 


ベッコウバチの捕獲行動

2020-08-24 | 昆虫

夕方,庭の草引きをしていたときの話です。辺りは薄暗くなりかけていました。

わたしのすぐ前方にベッコウバチがいるのです。狭い範囲をせわしなく動き回っていました。「おかしいな。きっとなにかわけがあるな」と直感。しばらく,じっとしたまま観察していました。

すると,あるポイントにどうやら関心があるようで,しきりに近づいてはちょっと遠ざかり,また近づくのです。目を凝らして見てみると,そのポイントにクモがいました。「そうか,ハンティングをしている最中なのだな」と気づきました。

ようやく獲物を口でくわえ,傍のブロック塀を登りかけました。ところが,途中で落としてしまったのです。しかし,ベッコウバチはそうやすやすとはあきらめません。草の根元に落ちたことを確認するのに一心です。

 

それを突きとめると,今度はそれを持ち出すのに懸命です。とても時間がかかりました。

やっとそれをくわえて塀を登っていきました。そしたら,またもや獲物が落下。今度も同じように獲物を探し出すのに懸命。その間,どこかに行って姿が見えなくなることがありました。しかし,ちゃんとそこに戻って来て,持ち出すしごとを開始。場所をよく覚えているので,びっくり。

 

今度は落とすことなく,塀の上まで行きました。

 

そうして見えなくなりました。きっと巣が近くにあるのでしょう。

 

 


夏! 虫の目写真シリーズ(27) ~グンバイトンボの交尾~

2020-08-23 | 昆虫

グンバイトンボを撮っていると,たまたま交尾中のペアが目の前に現れました。願ってもない観察チャンス!

 

涸れた草にしばらくとまったまま。胸部に付いているのはやはりアカダニです。

 

撮っていると,レンズが邪魔になったのか,移動。枯れた茎にとまりました。

 

やがてまた移動。葉はわずかな風で揺れるため,撮影はたいへん。

 

ペアも草も,水も,遠くの風景も入れます。これで環境が伝わるはず。

 

この後,複数のペアが産卵するのを目撃。これについては次回に取り上げます。