自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ジャコウアゲハ観察記(その259)

2013-08-21 | ジャコウアゲハ

『ジャコウアゲハ観察記(その260)』で掲載した写真の続きについて触れておきましょう。

幼虫がわんさかいれば,食草が激減します。成長段階に違いがあるので,まだ小さな幼虫だと飢え死にする個体が出てくるでしょう。厳しい試練ですが,うまく別の場所で食草にありついた個体だけが生き残っていきます。

このことを推測するに十分な場面が見られました。写真を写した翌朝のことです。もう,草はほとんど見当たりません。幼虫たちは路頭に迷うように,うろうろしています。

茎だけになったウマノスズクサにしがみ付くようにして,茎を貪り食う姿もありました。

 

なかには,枯れ葉に取り付いてじっとしているものも見受けました。容赦なく,食べ物がないという現実が襲って来ているのです。自然界なら,当然淘汰されていきます。

見た以上,このままにしておくわけにもいかず,わたしは幼虫たちを別の食草に移してやりました。一部は棲息地に持って行き,食草に載せておきました。

これらの幼虫は3化のものです。世代のバトンを途切れさせないための営みが脈々として続きます。

 


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