自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

竹紙作り,作品作りのお手伝い(6)

2013-08-23 | 日記

8月22日(木)。A君が,竹紙作りの自由研究を完成させて,お母さんと共にしごと場を訪ねてくれました。わたしたち職員は,この日をとてもたのしみに待っていました。

一目それを見て,まことに立派に仕上げられていることが伝わってきました。ファイルの表紙,額に入った毛筆作品,自宅で漉いた二枚の紙(裏ごし,ざるを使用),折鶴,それぞれに丁寧さが滲み出ていました。額は宝です。部屋に飾られることを思うと,わくわくします。鶴は,厚手の竹紙を加工した工作物です。願いどおりに完成したのですから,それには充実感が詰まっています。それぞれ,労作です。

それらを見ながら,わたしたち職員はこころから拍手をしました。お母さんも一緒に。

一枚の竹紙が4等分に折られ,そのうちの一枚がきれいに切りとられていました。ほんとうは,切るというのでなく,耳のギザギザを入れてうまく切り剥がされていたという方がいいでしょう。その一枚は葉書大です。話を聞いているうちにびっくり。担任の先生から便りをもらった返事に,この竹紙葉書を使ったという話でした。受け取ることになった先生の喜びが浮かんできそうでした。

まとめの感想に,「竹紙が出来た時はすごくうれしかった」ということばが記されていました。このことばには,「まさか!」というビックリ仰天と,「ほほう!」という感嘆の気持ちが凝縮されているはず。これにまさる体験はなし,というところでしょうか。今回の挑戦をとおして,A君にはでっかい夏休みになったことでしょう。充実した休みの過ごし方の手伝いができたことを,わたしたちは改めてうれしく思います。

締めくくりのわたしの課題は,今回漉いた竹のコピー紙に写真を載せてプレゼントすることでした。もちろん,これには十分満足してもらえたと思います。もう一枚,これまでにわたしが漉いていた竹紙にもう一枚の写真をコピーして贈りました。

紙を作る行為は,紙一枚の値打ちについても,一つのことをやり抜くすばらしさについても,A君のこころに大きな意味を残しました。取組の締めくくりは和紙研究所のFさんに見ていただくこと。それを終えたとき,すがすがしい二学期が目の前に広がるでしょう。 

 


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