自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

今冬のマンサクと昆虫(6)

2017-02-12 | マンサク

2月6日(月)。晴れのち小雨。昼間は気温が7,8℃。冷たい風が吹いて寒さが身に沁みました。この日,思いがけないタイミングでクロヒラタアブに出合うことに。

マンサクを観察中,枯れ葉にとまってじっとしているクロヒラタアブが目に入りました。寒さのせいで,そのときはまったく動きませんでした。


マンサクの花をめがけて訪れたにちがいありません。写真に収めているうちに,歩いて花の方に移動しました。


口吻を出しましたが,そこでエネルギー源を補給する様子でもありませんでした。本来なら花の中をペタペタと舐めたいところでしょう。動きは緩慢そのもの。


やがてもとの葉に戻って,また静止しました。風が葉をしきりに揺らすのに,微動だにしないといった感じです。低温が動きを抑えているとしかいいようがありません。


再び花に移動。今度は口吻が伸びたところを画像に記録できました。明らかに餌を口にしようとする意志の表れです。


そのとおり,ほんのちょっとだけ花の中に頭を突っ込みました。


それもほんとうに瞬間的な動作でした。花の上に上がって静止。


また葉に戻って来ました。ありがたいことに,ちょうど前方から写せる位置でとまりました。しめしめと思いつつ撮ったのが下写真です。


10℃に満たない気温ではさすがに行動がしにくいと見えます。ただ,観察者にとっては寒さに耐える必要があるとはいえ,なかなかすてきな被写体です。

夕方見ると,近くの葉に移ってじっとしていました。たぶんこのまま一夜を過ごすのだろうと思い,気になって深夜見に行くと,やっぱりそこに。夕方降った雨で葉は濡れていました。複眼もすこし。気温2.3℃。


さらに翌朝撮ったのが下写真です。小雪が舞う朝でした。一晩をここで明かしたことがわかります。