自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

元気なヒシバッタ

2013-02-21 | 昆虫

空き地の草の間に,ヒシバッタの一種が一匹。目を凝らして観察している中,ほんのすこし歩いた一瞬があったので,そこにいるとわかったのです。1cm程の小さな体形なので,なかなか見つけることはできません。色も土に似ているとなると,余程観察眼を光らさないと探し当てるのは困難でしょう。

警戒心が強くて,逃げる際は驚くべき力を発揮します。1m跳ぶことなんかお手の物といった感がします。簡単に1mといっても,体長からすると100倍の跳躍距離になります。それを可能にしているのが,後脚。大したバネ構造になっているようです。なにしろ,瞬時に逃げるというのは,こうした小動物には防御上重要な手段ですから。生き物の季節を迎えると,トカゲやらカエルやらいっぱいの天敵に囲まれ危険と隣り合わせで暮らさなくてはならないのです。 

からだの大きさと後脚のそれとを比べると,確かに脚が異様に大きなことがわかります。太くって,長くって,という感じです。 

調べているうちにわかってきたのですが,翅があるものの短いために飛べないのだそうです。道理で跳躍力がすぐれている筈です。

からだの表面はゴツゴツしていて,頑丈なつくりになっています。複眼は特異な凹凸面から成り立っています。どういう謎が秘められているのか,気になります。それと,餌の話ですが,地面に生えている藻類を食べているとか。ただし,他に「植物の葉」と書かれた情報もあります。異なった解説に,人間の観察の曖昧さ,あるいはファジーさを感じてしまいます。実際はどうなのでしょうか。

こんなわけで,成虫越冬しているヒシバッタが,冬でもちゃんと活動していることがわかりました。