話題1 民族としての日本人 田場 實
現生人類はすべて単一種で、10~6万年前にアフリ
カで誕生し、諸大陸へ歩いて(氷河期で海が凍結)移住
した。それぞれの地で(交通不便のため)独自に世代を
重ねた結果「DNA」に差を生じたのが、「人種」「民族」
である。しかるに近代の国家とは、「領域」を定め「人民」
を支配し「権力(物理的実力)」を保持するもの、と定義
されている。この定義には「民族」に対する配慮はない。
これがコンニチ世界で起きている悲劇の一因である。我
が日本は4~3万年前から移住が始まって、アイヌ人・
本土人・琉球人が現住している。「領域」と「民族」が食
い違っていないのが幸いである。
話題2 中谷 巌著 「資本主義以後の世界」 小口 文一
世界経済は、第2次大戦後、植民地の民族自決によ
り先進国の優位が失われ、中東ではOPECの台頭か
ら石油価格が高騰。また、欧州では希望を託したEU
もギリシャの財政危機などから、成長路線に乗れない。
一方、我が国は第2次大戦後、米国の手厚い援助もあ
り、経済は急速に回復し、経済大国になったが、その
後、円高に悩まされ、最近は原発事故に見舞われた。
一方、中国は種々問題を抱えながらも発展し、最近、
経済規模で我が国を抜いて世界第2位になり、世界は
中国を頼りにしている。このような情勢の中、世界経
済の発展にはグローバル資本の規制が必要になろう。
また、我が国の発展には、西欧と異なる我が国古来の
贈与の精神を高め、事に当たる必要があろう。