酔い日は佳い日

日々の食卓、晩酌事情。by こたりん

ハタハタ。

2018-02-01 | 旨かった話
今夜は二人の美人がお相手さ。

目が大きくて、素肌は輝くようにキレイ。

もう、お店で見つけた瞬間に一目惚れ。

出身は秋田かい?それとも北海道。

お名前は?

ハタハタ。

もう一人は?

ハタハタ。



馬鹿話はそのくらいにして、魚屋で偶然見かけたの幸運。
いつでも売ってる訳じゃない、ハタハタの一夜干し。しかもメス。

ハタハタは淡白な身も美味しいが、卵が堪らない。


これを「ブリコ」と呼ぶのは秋田だったか。
鰤の子じゃないのにブリコ。
食感がブリブリとはじけるからかと思いきや、諸説ある中に面白い話が。

昔々。ハタハタがあまりに美味しいので漁師が乱獲。
しかも卵が目当てというから、殿様はさあ困った。このままではハタハタが居なくなってしまうと、禁漁にしたのだが密猟は横行。
しかし、密猟者は苦労する。こっそりとコレを食べてもプチプチ大きな音がする。お役人はこれを聞きつけ取り締まるのである。
「ハタハタを食べただろう、お縄にするぞ」。捕まった方は言い逃れに「これはブリの子だ」と胡麻化したことから、呼び名が定着したとか。

日本には、猪の肉鍋を牡丹だと言ったり、ウサギの耳を羽根に見立て鳥だと言ったり(どちらも禁止されている獣の肉を食べるためのごまかし)、面白い話(当時の人は生きるのに必死だから笑い話じゃないが)がありますな。

ああ、急にスジコ食べたくなってきた。