高さ634メートルの世界一のタワー、東京スカイツリー(東京都墨田区)が22日、開業した。徹夜組も含めて各ゲートには行列ができ、併設する商業施設が予定を早めて午前9時40分すぎにオープンすると、若者や家族連れが流れ込んだ。その後、最初の来場者が早速、展望台に上がった。
この日はまず午前9時20分、雨模様の空に和太鼓が響く中、式典が始まった。事業を進めた東武鉄道の根津嘉澄(よしずみ)社長が「木(ツリー)の育成には水が必要。今日の雨は大きく育っていく恵みの雨です。末永くご愛顧を」とあいさつ。元プロ野球選手の王貞治さんらがテープカットし、開業を祝った。王さんは「地元出身としてこんなにうれしいことはない。仲間も喜んでくれると思う」と語った。
午前10時50分、名前を決める際に「スカイツリー」に投票した人の中から選ばれた埼玉県の会社員、中澤歩さん(42)が、長男で中学1年の謙太さん(12)らとともに、エレベーターで高さ350メートルの天望デッキに一番乗り。中澤さんは笑顔で窓に歩み寄ると、「すごーい」と一言。雨雲で遠くまでは見通せず、かろうじて足元の景色が見える程度だったが、「ずっと楽しみにしていたので、感動的でした」と話した。名付け親の一人としては「幸せの一言です」とも。 【asahicom】
開業おめでとう