5月24日(日)
今日、ずっとこんなことを考えていました。
「テンポとは」
昨日の日記(と言っても今朝書いたんだけどね)で、スターキーにおける演奏については、
『最近のテーマは、「テンポ」「音量」「音色」この3点を細心の注意を払い、 音量を抑え気味にきれいな音を出すことを心掛けている。』
というようなことを書いています。
しかし、実は今になって若干引っかかることがあるんですよね。
それは、昨夜の楽屋での会話。
「テンポじゃなくて、ノリなんだよ」
とメンバーの一人が言った言葉。
それが、後になって耳に残って気になってしょうがない。
その抽象的な表現に、メトロノーム的な絶対速度感に慣れている自分には「はあ?」と思った。
例えばテンポが160の曲なら、160の速度を目指すのは当たり前だと思う。
だが、同じように演奏したにもかかわらず「遅くない?」だったり「速いな」とダメ出しされる。
それはその時に感じる自分自身の鼓動や呼吸、或いは精神興奮度合いに反応するものだと思う。
だからオレは自分でも違和感を感じたら、誤りを認めて「ゴメン」と素直に言う。
だが適正速度だと自分を信じている時は何も言わない。
でも、追及されたらメトロノームの適正速度を確認して、「160」と証拠を示し有無を言わさない。
だが、そうではないと言うのである。
「テンポじゃなくて、ノリなんだよ」
と言いだしたのはメンバーの一人だったが、あとの二人も頷いていた。
フロントの3人は、オレのように楽曲をいちいちテンポを計って判断材料にしてはいないようだ。
全てが感覚。
自分はドラマーなので、メトロノームは「神」的存在。
ところが他のメンバーにとってメトロノームの速度は、単なる数字、ものさしでしかないようなのだ。
トモ君が言う。
「ボクはレコードの歌が身体に沁みついている。『I Saw Her Standing There』だったら、『ワン、ツゥ、スリー、フォー!ズッチャンジャラジャラ…』」とポールの声真似までしてテンポ感について語ってくれた。
「歌い出すと絶対にこの速さしかない」「体に染み付いた速さ」というようなことを言う。
幼少から何万回かはわかりませんが、圧倒的な聴き込みによる沁み付いた絶対速度感。
この意見にはメンバーの誰も黙って頷く。
そこには、「160」だとか決めつける軽さじゃなく、何十年に及んで憧れて、愛着と興味と好奇心が途切れることのない青少年の輝く瞳の、純粋な重さがあった。
そういう重さを考慮しないで、「テンポがどうの」という気持ちの軽さがレコードと違う不自然さを醸し出しているということかもしれない。
後になってこの言葉を反芻し、噛みしめているオレです。
目から鱗が、ポロポロっと落ちているのかもしれないなと。
映画「燃えよドラゴン」の劇中でブルース・リーが言ったオレの好きなセリフ。
「Don't think, feel」「考えるな、感じるんだ」ってことなのかもと思った次第。
今日、ずっとこんなことを考えていました。
「テンポとは」
昨日の日記(と言っても今朝書いたんだけどね)で、スターキーにおける演奏については、
『最近のテーマは、「テンポ」「音量」「音色」この3点を細心の注意を払い、 音量を抑え気味にきれいな音を出すことを心掛けている。』
というようなことを書いています。
しかし、実は今になって若干引っかかることがあるんですよね。
それは、昨夜の楽屋での会話。
「テンポじゃなくて、ノリなんだよ」
とメンバーの一人が言った言葉。
それが、後になって耳に残って気になってしょうがない。
その抽象的な表現に、メトロノーム的な絶対速度感に慣れている自分には「はあ?」と思った。
例えばテンポが160の曲なら、160の速度を目指すのは当たり前だと思う。
だが、同じように演奏したにもかかわらず「遅くない?」だったり「速いな」とダメ出しされる。
それはその時に感じる自分自身の鼓動や呼吸、或いは精神興奮度合いに反応するものだと思う。
だからオレは自分でも違和感を感じたら、誤りを認めて「ゴメン」と素直に言う。
だが適正速度だと自分を信じている時は何も言わない。
でも、追及されたらメトロノームの適正速度を確認して、「160」と証拠を示し有無を言わさない。
だが、そうではないと言うのである。
「テンポじゃなくて、ノリなんだよ」
と言いだしたのはメンバーの一人だったが、あとの二人も頷いていた。
フロントの3人は、オレのように楽曲をいちいちテンポを計って判断材料にしてはいないようだ。
全てが感覚。
自分はドラマーなので、メトロノームは「神」的存在。
ところが他のメンバーにとってメトロノームの速度は、単なる数字、ものさしでしかないようなのだ。
トモ君が言う。
「ボクはレコードの歌が身体に沁みついている。『I Saw Her Standing There』だったら、『ワン、ツゥ、スリー、フォー!ズッチャンジャラジャラ…』」とポールの声真似までしてテンポ感について語ってくれた。
「歌い出すと絶対にこの速さしかない」「体に染み付いた速さ」というようなことを言う。
幼少から何万回かはわかりませんが、圧倒的な聴き込みによる沁み付いた絶対速度感。
この意見にはメンバーの誰も黙って頷く。
そこには、「160」だとか決めつける軽さじゃなく、何十年に及んで憧れて、愛着と興味と好奇心が途切れることのない青少年の輝く瞳の、純粋な重さがあった。
そういう重さを考慮しないで、「テンポがどうの」という気持ちの軽さがレコードと違う不自然さを醸し出しているということかもしれない。
後になってこの言葉を反芻し、噛みしめているオレです。
目から鱗が、ポロポロっと落ちているのかもしれないなと。
映画「燃えよドラゴン」の劇中でブルース・リーが言ったオレの好きなセリフ。
「Don't think, feel」「考えるな、感じるんだ」ってことなのかもと思った次第。