駄楽器駄日記(ドラム、パーカッション)

ロッキンローラーの打楽器日記

ダメじゃん。のちいいじゃん。

2008年02月28日 | 駄日記
先日、自分の母親と妹が東京の病院へ行ったのだけど、その時の話を書こうと思う。
闘病中の母親が、地元の病院ではできない最先端の治療を受けに東京に行くことになって、妹が付き添った。
二人とも東京なんて久し振りで地理など分からないし、ましてや妹は方向音痴だ。
でも、病院の案内書には東京駅からタクシーで数分と書いてあるので、駅を降りたらすぐタクシーに乗ればいいやとタカをくくっていたらしい。
病院もかなり有名な病院らしいし、簡単な地図も書いてあるので、その案内書を運転手に見せればすむだろうと思っていたとのこと。
そして、実際に東京駅を降りてすぐタクシーに乗り込んで、運転手に紙を見せた。
「すいません。ここへ行きたいんですけど。」
「・・・・」
無口な運転手だったらしい。チラと紙を見るなりものを言わずに車を走らせた。
けっこうな距離を走った後、○○病院と書いてある看板の前で停まった。
ずうっとものを言わずに運転していて、やっと運転手が言った言葉は請求金額だけだったそうだ。
何となく嫌な感じがして、不安にかられていた二人は、案内書と病院名を見比べて目をぱちくりしていたが、
「え?ここ違いませんか?」と再び案内書を見せようとした。
しかし運転手は読もうともせず、
「このへんでガンセンターといったらここなんだよ」と言ったきり、金を受け取ると二人を降ろして平然と走り去っていったという。
案内書にはガンセンターなんて何にも書いてないのに。

途方に暮れた二人は、すぐさまその病院のタクシー乗り場に向かった。
そこには女性の運転手のタクシーが待機しており、すぐににこやかに対応してくれた。
「私たち、かくかくしかじかでここで降ろされちゃったんですけど、早くこっちの病院に行かないと予約時間に遅れてしまうんです」
事情を話して本当に行きたい病院の案内書を見せた。
女性運転手は、車から降ろされて困った様子の二人を見ていたという。
「やっぱりね。この様子じゃそんなことだろうと思ったわ。いいわ、私が連絡取ってあげる。運転手の名前分かる?」
と言って、おもむろに無線で連絡を取りはじめたそうだ。
最初の運転手が嫌な感じだったので、領収書をもらっておいたのが正解で、運転手の名前が印刷してあった。
相手はすぐに見つかり、女性運転手が叱責する。
「アンタねえ、いい加減な仕事してどうすんの!お客さん困ってるじゃないの。すぐに戻ってきなさいよ。どこにいるのよ!」
相手は、もう遠くにいるとか何とかとグズグズ言って戻ろうとしなかった。
女性運転手は
「もういいわ。料金は私が立て替えてお返しするわね。その領収書もらっていいかしら?」
といって、さっき支払った料金を返してくれたそうだ。
全然違うタクシー会社だったのにである。
「ごめんなさいね、私が後でとっちめてやるわね」
と言って、目的の病院に気持ちよく運転してくれたとのこと。
もちろん時間にも間に合い、不安でくすんでいた気持ちも晴れて、治療もうまくいったということだ。
ちょっと違うかもしれないが「捨てる神あれば拾う神あり」と言うように、東京で最初に出合った運転手はサイテイだったけど、次に出合った運転手は神様のようだった。
心からGJを送りたい。ええはなしや。

母親の話しついでに、こんなエピソードもあった。
道路拡張により実家が取り壊されて、アパートに引越しした母は公共料金の支払いなどの変更も余儀なくされた。
そこで、姉が母に代わって全部変更したつもりだったが水道料金の支払い変更だけが口座振替できていなかった。
11月に金融機関に手続きして、12月には電気やガスなどは口座振替手続きは完了していた。
水道料については2ヶ月ごとに請求なので、最初が1ヶ月遅れの1月分になるんだけど、それが間に合わないなんておかしいと思って、あとで水道局に尋ねたところ、やっぱり時間がかかるということだった。んなバカな~、よそは1ヶ月前にできてるし。ダメじゃん。

それで先日、水道料金が滞納しているので今月末までに支払いがないと水道を止めるという督促状が届いた。
現金払いの請求書を母親が口座振替のお知らせと勘違いしていたらしい。
今回はその支払い用紙を自分が預かり、今日金融機関に支払いに行くことにした。
今日は夜勤なので、朝のうちは時間があるからであった。
しかし、自分の住む家と母のアパートでは県が違うため、支払いできる場所が少ないのだ。コンビニや郵便局での支払いもできず、特定の信金とか銀行のみが支払いできる場所だった。
その中で、最も近い信金に支払いに出かけた。
初めて入るその信金は、自分が行った時はすいていたが、すぐに混みはじめた。
お金を支払うだけなのに10分も待たされて、正直イライラしていた。
これから帰って着替えて腹ごしらえをして仕事に出かけなきゃならんのだ。
そして、やっと支払いが済んで家に帰って着替えをしていると電話が鳴った。
出るとこんな感じの電話だった。
「○○信用金庫ですう。先ほど水道料金のお支払いをしていただきましたが、支払期日を過ぎてお支払いされると延滞手数料がかかりますが、先ほどその手数料をいただくのを忘れてしまいました。申し訳ありませんが、もう一度50円をお持ちいただけませんか?」
は~?である。
延滞手数料だか何だか知らないけど、支払う時に請求されれば何にも文句言わず支払うが、帰ってしまってから持って来いとは何だ?である。
「今日は11時過ぎには仕事に出かけるので無理です。こっちのミスで行かなきゃいかんものなら行きますが」
「いつお越しいただけますか、今日はどうしても無理でしょうか?明日は?」
さすがにカチンときて
「一体何ですか。大体そっちのミスなのに、失礼だとは思わないんですか?」
とちょっと声がでかくなったところ、
「少々お待ちください・・・・。あ、こちらからお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「あと20分で出かけるんですが」
「あ、すぐお伺いします・・・」
そう言って電話を切った。
歯を磨いたり着替えていると、本当に10分で来た。
てっきり暇そうにしていたお偉いさんが来るかと思っていると、来た人は窓口であたふたと走り回っていた元気のいい女性行員だった。
先ほどの失礼な電話をかけてきた行員でもなく、受け取る料金を間違えた行員でもなかった。
「先ほどはまことに申し訳ありませんでした。今後二度とこのようなことのないように注意いたします」
と非常に元気良く、しかし丁寧にお詫びを述べて、50円を受け取って帰って行った。
ネーム入りのティッシュや食品ラップなどを置いていった。
たかが50円、されど50円が金融機関の生命線なのだ。
さっきの電話はサイテイだったけど、この迅速で、金に対して真面目な対応はぐっと好感度アップだった。
これほど50円にこだわるのなら、最初から「50円をいただきにお伺いしてもよろしいですか」という電話にしとけばこっちも腹を立てずに済んだのにね。
コメント (2)
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