★violet-diary by czarna_rzeka★

「Black-Diary」開始から5年。
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キエフとキシナウ

2010-11-06 | Weblog
 キエフとモルドヴァ共和国の首都であるキシナウは、姉妹都市。ちなみにキエフと京都も姉妹都市だ。

 旧ソ連の都市を見てみたい、と思ってビザなしで渡航可能なキエフとキシナウに行ったのだが、キエフはロシアに近く、キシナウはルーマニアに近い。モルドヴァ人はルーマニア人と同じルーツなので、街の雰囲気も小さくてのどかなブカレスト、という印象を受けた。

 モルドヴァはヨーロッパで最も経済状態が思わしくない国なのだが、お金を持っている人は持っている。キシナウの中心部から徒歩20分くらいのところに近代的なモールがあるのだが、そこには裕福層しか来ないので、人の表情にも余裕があり、身なりにもお金をかけているのが見受けられる。一方、中心部のバスターミナルやマーケットに行くと、そこはカオス。モルドヴァに美人が多い、という先入観を持った人がここに来ると、話が違う!と思うことだろう。ただモールに行けば、なるほど!と思う。

 これはキエフでもそうで、美女率の高さと経済状態のよさには相関関係が少なからずある。キエフではキシナウに比べて圧倒的にお金に余裕がある人が多いので、美人の多さが目立つし、服装のバリエーションも豊かだ。ドイツではスカートをはいている女性はあまりいないのだが、キエフでは至るところにいる。話によると、マイナス20度でもスカート、という人も中にはいるらしい。これはソ連が崩壊して、服装を自由に選ぶことができるようになった結果、極端にフェミニンな格好に走る人が多かったことに由来するようだ。ドイツだったら商売をしている、と思われるような格好も、キエフでは珍しくない。・・・実際にそういう人も中にはいるのだろうが・・・。キエフで地図をもらうと、エロティックマッサージとか結婚エージェントとかの広告が満載で、公共の場で広げるのがちょっと恥ずかしい。ちなみにキシナウには地図がもらえる場所がなかったし、そういう店も見かけなかった。「マフィアにNO!」という看板は至るところで見かけたが。

ところで、キシナウではワイン1杯の値段が、マーケットとモールで10倍以上違う。徒歩20分で、別世界に行き来できてしまうのだ。キエフではそこまで極端なことはないが、やはり光と影について思わずにはいられない光景をあちこちで目にする。いい意味でも悪い意味でも、極端。それが今後、より極端になっていくのか、緩やかに格差が縮んでいくのか、注目していきたい。


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