
副題は「会社を休んで59日間 地球一周」とある。
大学を出てフリーターをしながらお金を貯め小さな会社をつくった30代後半の男。一生懸命働くものの不景気も手伝い気持ちは空回り。ちょっとした出来事がきっかけとなり、突然、仕事を放り出し、大学時代以来2回目の海外旅行に出る。出発は大阪港からフェリーで上海へ。そこから鉄路シベリアを経由しロンドン。さらにアメリカも東海岸から西海岸まで大陸横断鉄道で移動し、成田へ。仕上げは「ムーンライトながら」だ。
道程も、日々、仕事に追われるサラリーマンにとっては魅力的だが、旅先での多くの人との出会い、特に1982年のレニングラードと2000年のサンクトペテルブルグ・ニューヨークの時間と距離が点から線になる部分ははフィクションではと思わせるくらいドラマチックだ。93章のドラマと93枚の写真がページ見開きで再現される。文章は全章一定の文字数でリズミカルにまとめられている。美しい風景写真も素敵だが、その瞬間だけを見事にとらえた人々の笑顔は、読むものをストーリーの中に引き込んでしまう体感型の本。
192ページで3150円と価格は高めであるが、読み始めるとそれも納得。非常に良質な紙を使いカラー印刷もしっかりしている。テンポの良い読みやすい文章は、人によっては、物足りなさに感じるかも。この本を読むと「明日はどうにかなるもの」という勇気さえ与えられる。
(個人的評価:★★★★)
(おすすめ度:これから旅に出てみようという人はもちろん、なかなか旅に出られないという人にも)
大学を出てフリーターをしながらお金を貯め小さな会社をつくった30代後半の男。一生懸命働くものの不景気も手伝い気持ちは空回り。ちょっとした出来事がきっかけとなり、突然、仕事を放り出し、大学時代以来2回目の海外旅行に出る。出発は大阪港からフェリーで上海へ。そこから鉄路シベリアを経由しロンドン。さらにアメリカも東海岸から西海岸まで大陸横断鉄道で移動し、成田へ。仕上げは「ムーンライトながら」だ。
道程も、日々、仕事に追われるサラリーマンにとっては魅力的だが、旅先での多くの人との出会い、特に1982年のレニングラードと2000年のサンクトペテルブルグ・ニューヨークの時間と距離が点から線になる部分ははフィクションではと思わせるくらいドラマチックだ。93章のドラマと93枚の写真がページ見開きで再現される。文章は全章一定の文字数でリズミカルにまとめられている。美しい風景写真も素敵だが、その瞬間だけを見事にとらえた人々の笑顔は、読むものをストーリーの中に引き込んでしまう体感型の本。
192ページで3150円と価格は高めであるが、読み始めるとそれも納得。非常に良質な紙を使いカラー印刷もしっかりしている。テンポの良い読みやすい文章は、人によっては、物足りなさに感じるかも。この本を読むと「明日はどうにかなるもの」という勇気さえ与えられる。
(個人的評価:★★★★)
(おすすめ度:これから旅に出てみようという人はもちろん、なかなか旅に出られないという人にも)
サンクトは情緒ある都市でとても印象に残りました。
旅に出てみたくなる本ですね。お金と行動力があったら行きたいんですけど…度胸が。
広い世界にいきたいですね。
TB、ありがとうございます。
しっかりした文章と構成、評でらっしゃいますね。感嘆しました。
>ただ単なる個人の読書備忘録
取り上げて、、、ということは、読んでいらっしゃる各単行本も、しっかりした内容の濃いものが多そうですね。今後時折お訪ねして、お教えいただくご紹介の本に目を通したいと思います。
とりあえず今回は、さっそく、書店に出向いて買い求めたいと。。。
とりいそぎお礼まで・・。
購入リストに追加します。
さっそく読んでみたいと思います。
興味深い本を紹介いただきましたこと、
とりあえずお礼申し上げます。
わくわくしてきました。早速探してみます。
ステキな本をご紹介いただき、ありがとうございます
さっそく読んでみたいです