今日の紫外線

リクガメ飼育における紫外線についての検証かも

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甲羅の温度

2008-07-14 08:10:37 | リクガメ
赤外線放射温度計を使ってカメの甲羅の温度を測定してみました。

本日、昼間の気温は35℃くらいあったようですが、カメの甲羅は
36℃でした。で、日没3時間以上たった先ほどの温度は、31℃
でした。5℃ほど下がっています。さすが、爬虫類。

でも、夜間でも31℃はちょっと高くないかなあ…。まあ、熱帯夜
みたいだしそんなものかなあ…。

追記:さっき、測ってみたら28℃でした。明け方にはもうちょっと下がって
いたのかな?
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最強の紫外線ライト

2008-06-24 20:53:27 | 機器
きっとコアな方々はご存じだと思うのですが、Mega-Ray シリーズ(
http://www.reptileuv.com/megaray-products.php)は相当良さそうです。
さらに、まだ開発中みたいですが、メタルハイドランプはもっと良さそうです。
18インチ離れても UVB=62μW/cm^2、UV Index=2.0 らしいです。すごい。

個人で輸入してまで使おうとは思いませんが、なかなか魅力的です。

本当はスペクトルグラフを出してくれるのが良いのですが、きちんと
UVB、UV Index の値を出してくれるのは有難いです。

ただ、本来の意味を理解せずにこうした数値が独り歩きするのは危険ですね。
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夜行性かつ草食

2008-06-17 20:14:34 | UVB
紫外線やビタミンD3がらみでいろいろと調べていたのですが、面白い情報を見
つけました。なんと、ウサギのカルシウム代謝にはビタミンD3が関わってない
というものです*。原著論文を読んだわけではありませんが、とても興味深い
話です。

昼間行動する雑食、肉食動物は紫外線を皮膚に受けることと肉(といってもど
こでもよいわけではないでしょうけれど)からビタミンD3を得ることができる
ので効率的です。とても理にかなっています。一方、夜間活動する動物は紫外線
を得ることができないので、食物から得るということになるでしょう。ぱっと思い
つく紫外線をあまり必要としない爬虫類はヘビやヤモリです。カメでもマタマ
タはあまり紫外線は必要でないみたいです。で、これらは肉食です。なるほど。

で、ウサギの話に戻りますが、ウサギは基本的に夜行性(違っていたらご指摘
ください)かつ草食です。なので、紫外線も期待できない上に食物からもビタ
ミンD3を得ることもできなさそうです。よって、ビタミンD3に頼らずにカルシ
ウムを得るように進化したということでしょうか。実に面白いです。

* Jenkins JR: Soft tissue surgery and dental procedures. In Hillyer EV, Quesenberry KQ (eds.): Ferrets, Rabbits, and Rodents, Clinical Medicine
and Surgery. Philadelphia, WB Saunders, 1997, pp 227-239.
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312nmの謎

2008-06-12 20:30:45 | UVB
とある爬虫類飼育機器メーカの広告にビタミンD3の生成に有効なのは、
312nm 付近の波長のピークとする紫外線だと書いてありました。日本語
のweb 上でもそうした記述が散見されます。しかし、どう探してみても
その根拠がみつからずにずっと困っていました。

ところが、先日紹介した UV Guide UK
(http://www.ubguide.co.uk/phototherapyphosphor-test.htm)の図7におい
て、太陽光のスペクトルグラフとビタミンD3の作用スペクトルグラフを見てみ
るとなんと約312nm付近で2つのグラフが交わっているではないですか!
2つのグラフを合成するとたしかに312nmあたりがピークになりそうです。

そういうことなのかなあ…。でも、太陽光のスペクトルグラフっておそらく一
定ではないだろうし、たまたまなのかなあ。でも、やっぱり、ナローバンドUVB
領域で交わりそうな気がします。

さておき、上記仮定が正しいとして、先の URL の図7のグラフをふまえ、情報
を吟味すると、正確には「太陽光の中でビタミンD3の生成に効率的に作用する
のが312nm付近の波長だ」というだけであって、「ビタミンD3の生成に有効に
作用するのが312nm付近だ」という主張とは異なりますね。
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UV Index

2008-06-09 20:26:33 | 機器
コンパクトタイプのレプティサンで生体が結膜炎(いわゆる雪目と同様の症状)
を起こす場合があるので注意が必要とのことが、UV Guide UK に載っていまし
たが、その後の詳細がアップデートされています(もう半年も前のことです
が…)。
# 実際にはレプティサン以外でも問題が出ているようです。

http://www.uvguide.co.uk/phototherapyphosphor-tests.htm を見ていただけ
るとわかりますが、UVB 領域のなかでもより短い波長が多く照射されていたこ
とが原因のようです。先のwebページのスペクトルグラフを見るとよくわかる
と思います。

僕が使っているような UVB メータが出力する値は、紫外線強度をいわゆる UVB
領域(280nm-320(315?)nm)で積分した値です。なので、ある紫外線ライトを計
測して、その結果が同じ100μW/cm^2だったとしても、スペクトルグラフまで同
じだとは限りません。つまり、この計測器だけでは、UVB領域のなかでどの部分
の波長が多く出ているかまではわかりません。生体に悪影響があるかどうかは
わかりません。しかし、各波長がどの程度の強度であるかを調べる器機はおそらく
一般字では入手困難(値段的にも、流通という意味でも)でしょう。

こういう場合、UV Index で解釈すればよいようです。UV Index とは、UVA と
UVB 強度の加重和で、人体に影響のある波長の重みを大きくして計算したもの
です。詳しくは,
http://db.cger.nies.go.jp/gem/ozon/uv/uv_index/outline/uvindex.html
を参照してください.
# 今回の件に関しては UVA 部分は関係ないと思いますが.

実際、UV Guide UK によると、コンパクトタイプのレプティサン 10.0 の場合、
UVBメータが 100μW/cm^2 を示す距離において UV Index を計測すると、その
値は10 だったそうです。この値は、環境省の紫外線保健指導マニュアルによる
と、紫外線強度が非常に強く、「日中の外出は出来るだけ控えよう。必ず、長
袖シャツ、日焼け止めクリーム、帽子を利用しよう。」ということになります。
たしかに体に悪そうです。
# 12インチ離しても結構な量が出ていますね。

今回の件は、非常に勉強になりました。僕だけかもしれmせんが、なんとなく
紫外線は、UVA、UVB、UVCのように離散的に解釈しがちですが、波なので、
連続量として解釈しなければなりません。そして、波長が短くなれば生体に
悪影響を与える度合いが強くなります。

うーん、UV Index を計測するための器機が欲しい。調べてみると、計測器は
いろいろとありますが、やはり、Solarmeter が良さそうです。また、お世話
になろうかなあ。
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分子系統樹

2007-11-08 20:34:22 | リクガメ本
エクストラクリーパー No.2 に掲載されていたチチュウカイリクガメの分類(というより分子進化)に興味を持ったのでいろいろと調べてみました。その解説と感想など。

[Parham et al.,2006]では、mtDNAに基づき様々な種のリクガメの分子系統樹を最節約法を用いて作成し、それらの間の分子進化という観点から近さを調べています(下記参照:図を書くのが面倒だったのでS式です)。

((T. kleinmanni T.marginata)(T.graeca_Africa .graeca_Asia) )((T. horsfieldii T. hermanni) ((I.forstenni I.elongata) M.tornieri)))
最節約法


その結果、ホルスフィールド、ヘルマンは近縁な関係にあり、それらと最も近縁なリクガメは、従来より近縁だと考えられていたTestudo属の他のリクガメ(ギリシャ、マルギナータ、エジプト)ではなく、Indotestudo属(エロンガータ、セレベス)やMalacochersus属(パンケーキリクガメ)だと報告しています。これをきっかけとしてTestudona:チチュウカイリクガメ属群(従来のTestudo属、Indotestudo属、Malacochersus属を包含する)という概念が提唱され、ヘルマン、ホルスフィールドをそれぞれ別の属Eurotestudo属、Agrionemys属としようという動きがでてきます。

一方、[Le et al.,2006]では、mtDNA だけでなく nDNA も用いて系統樹を作成したところ、その作成法によって異なる系統樹が得られたと報告しています(下記参照)。

((((T.graeca T.keinmanii) T.horsfieldii) M.tornieri) (I.forstenni I.travancoria I.elongata)))
最節約法

(((T.graeca T.keinmanii) T.horsfieldii) ((I.forstenni (I.travancoria I.elongata))M.tornieri))
最尤法

最尤法では[Parham et al., 2006]と同様、Malacochersus属がIndotestudo属と近い関係にあるもののそれらはTestudo属とは異なるクラスタに属しており、最節約法では、Malacochersus属がTestudo属と近い関係にあり、Indotestudo属とは別のクラスタに属しています。Perham らとはやや異なる実験結果です。

[Fritz et al., 2007]では、[Le et al.,2006]と同じくmtDNA と nDNA を用い、系統樹を作成していますが、リクガメの種類の追加(マルギナータ、ヘルマンを追加)と系統樹作成法の追加を行っています(下記参照)。

(((T. kleinmanni T.marginata) T.graeca) (T.horsfieldii T. hermanni)) ((I.forstenni (I.travancoria I.elongata)) M.tornieri))
最節約法、距離法、最尤法

その結果、どの系統樹作成法においても、従来のTestudo属とIndotesudo属+Malacochersus属は異なるクラスタに分割されています。具体的には(((エジプト マルギナータ) ギリシャ)+(ヘルマン ホルスフィールド))という従来のTestudo属から成るクラスタと((セレベス(トラバンコア エロンガータ))+パンケーキ)というクラスタに分割されます。この結果に基づきFritz らはヘルマン、ホルスフィールドをそれぞれEuroteutudo属、Agrionemys属に昇格(?)させる必要はなく、従来どおりTestudo 属のままでよいのではないかと主張しています。

今後、解析法も進展していくでしょうから現時点の最新の情報がこんなものだとしてこれらの結果を受け止めておくのがよいかと。ただ、Fritzらの実験結果(mtDNAとnDNAの双方を用い、最節約、最尤、距離法のどの系統樹作成法を用いても同じ結果である)は説得力がありそうに思いました。

また、これらの結果から、エジプトとマルギナータが近縁、ホルスとヘルマンが近縁であるというのはちょっとびっくりでした。エジプト、ヘルマンともにギリシャが近縁というのが直観でしたので。ヘルマンとホルスなんて形態、生息地域ともに結構な違いがありそうなのに面白いです。あと、パンケーキとインドリクガメ属が近縁であるというのも興味深いです。今後の研究の発展に期待です。

参考文献
Fritz, U. and Bininda-Emonds, O.R.P.:
When genes meet nomenclature: Tortoise phylogeny and the shifting
generic concepts of Testudo and Geochelone,
Zoology, 110(4), pp.298-307 (2007)

Le, M., Raxworthy, C.J., McCord, W.P. and Merts, L.:
A molecular phylogeny of tortoise (Testudines: Testudinidae) based on
mitochondrial and nuclear gens,
Molecular Phylogenetics and Evolution, 40, pp.517-531 (2006)

Parham, J.F., Macey, J.R., Papenfuss, T.J., Feldman, C.R., Turkozan, O.
, Polymeni, R. and Boore, J.:
The Phylogeny of Mediterranean tortoises and their close relatives based
on complete mitochondrial genome sequences from museum specimens,
Molecular Phylogenetics and Evolution, 38, pp.50-64 (2006)
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昨日と今日の UVB

2007-11-05 20:16:24 | UVB
11月4日
時間:10時30分
天候:晴れ
気温:未計測
湿度:未計測

ベランダの手すり際=177μW/cm^2
窓際(開)=129μW/cm^2
窓際(閉)=11μW/cm^2
窓際(カーテン閉)=33μW/cm^2

11月5日
時間:10時10分
天候:曇
気温:未計測
湿度:未計測

ベランダの手すり際=51μW/cm^2

昨日は一昨日に引き続き晴天でした。窓の素材はガラスです。約9%程度 UVB が透過しています。カーテンは白色薄地で目の細かい素材なのですが、割と高い透過率でした。

今日は肌寒く UVB の照射量も少な目。でも、ケージ内より多いのはお約束。
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今日のUVB

2007-11-03 20:59:02 | UVB
時間:11時10分
天候:晴れ
気温:未計測
湿度:未計測

ベランダの手すり際=210μW/cm^2

11月ですが、直射日光が当たっていると UVB の照射量はまだまだこんなにもあるのですね。ケージ内では最大でも 30μW/cm^2 程度なのでその差は歴然としています。
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ヘルマンリクガメと湿度

2007-10-29 20:20:18 | リクガメ本
以前、紹介したハ・ペト・ロジーの横井氏の記事には下記の記述があります。



…地表はやたら乾いていても、気中湿度は24時間平均的にかなり高い(約70%以上)…



つまり、チチュウカイリクガメは一般的に(飼育書などで)言われているようなやや乾燥(湿度50%程度以下?*)した環境に住むカメでないことになります。

そこで、僕の興味の対象であるヘルマンリクガメの生息地域の環境を調べてみました。Hermann's Tortoiseより、生息地域の7月の最高/最低気温の平均、平均相対湿度を抜粋して以下の表にまとめました。

スコピエ(マケドニア)
ソフィア(ブルガリア)
トリポリ(ギリシア)
ヴロラ(アルバニア)
ジェノバ(イタリア)
ニース(フランス)
最高気温の平均
30.8度
27.1度
30.5度
29.6度
26.7度
26.5度
最低気温の平均
15.2度
15.6度
15.6度
19.0度
20.6度
18.2度
平均相対湿度
58%
62%
41%
62%
67%
72%


文献では、他の場所についても掲載されていますが、とりあえずこれだけ。

スコピエ、ソフィア、トリポリ、ヴロラがヒガシヘルマン、ジェノバ、ニースがニシヘルマンの生息地域です。もちろんこのデータは実際にカメが生息している場所そのもので計測されたのではなく、おそらく都市部のどこかで計測されたものであると推測できます。なので、実際の生息場所のデータとは異なると思われますので、その点を差し引かなければならないとは思います。

表からヒガシヘルマンの生息地域は寒暖の差が大きいことがわかります。これに対し、ニシヘルマンの生息地域はヒガシのそれと比べて温暖なように思えます。肝心の湿度に関しては、トリポリで低いこと**を除くと60%程度の湿度があるようです横井氏のデータとはやや異なりますが、結構びっくりな値ではないでしょうか。実は、人間の居住空間はさておき、屋外は結構な湿度があるものなのかも知れませんね。


仮に、でこぼこ甲羅のヘルマンが野生では少ないということであれば、PGS の論文が導いた結論のように甲羅のでこぼこには湿度が大きく関与していると考えても良いのかも知れませんね。



*湿度50%を切るとちょっと乾いていると考えるのは、人間の数字に対する直観からでしょうか。0~100の中間の50というあたりに根拠があるのかも知れません。ただ、(相対)湿度は気温によって決まるので、温度とセットで考えないといけませんね。

** トリポリだけ例外的にちょっと低いみたいです。
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カルシウム消化率

2007-10-24 20:28:20 | リクガメ本
A. Liesegang., J.-M. Hatt. and M. Wanner.:Influence of different dietary calcium levels on the digestibility of Ca, Mg and P in Hermann's tortoises (Testudo hermanni), Journal of Animal Physiology and Animal Nutrition, In press? (2006年11月28日に採録)

ヘルマンリクガメのカルシウム消化率に関する論文。ザラタヌシさんのところで紹介されていたものを読でみました。かなり簡単に解説と感想など。

8匹の大人のヘルマンリクガメに対してカルシウム、リン比を3:1にした餌、6:1にした餌を与え、カルシウム、リン、マグネシウムの消化率にどのような変化があるかを調べています。消化率を調べるため、餌を与えはじめてから8日目から12日目の糞を集めています。これを用いて消化率を調べるのですが、正確にそれを計算することは当然無理なので、塩酸不溶解灰分をマーカとして用い、謎(笑)の式でみかけの消化率を計算しています。

その結果、カルシウム、リン比が6:1の場合はそれが3:1の場合よりもカルシウム、マグネシウムの双方の消化率が有意に上回ったとのことです。

リクガメ飼育において、カルシウム、リン比は5:1がよいとされているのをよくみかけますが、ほぼそれに合致した結果です。この結果自体はさほど驚くようなものではないのですが、みかけであれ、カルシウムの消化率を測ることができるというのがおもしろかったです。

カルシウム消化率を得ることができるなら、紫外線(UVB)照射量を変化させた場合に、それがどう変化するか、ビタミンD3、あるいは活性型ビタミンD3を経口投与した場合に、カルシウム消化率がどう変化するのかを調べることができる訳です。

つまり、カルシウム摂取という観点から、各種リクガメについて、どの程度のUVB量が必要であるか、あるいは、UVB量が少ない場合にはどの程度のビタミンD3の投与でそれを補えるかという目安を得ることができるのではないかと思います。さらには、カルシウム、リン比、UVB量の最適な組合せも求まるかもしれません。まあ難しいでしょうけれど夢は膨らみますね(笑)。

とは言っても一般人には到底できない実験ですね。だれかやらないかなあ。やれば少なくとも Journal of Animal Physiology and Animal Nutrition には載るでしょうね。
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