☆あまちゃんの毎日ガハハハ日記☆

三男児+夫との生活、代表を務める会http://shirouiryo.com/のこと、自分の日常を綴る日日是好日

なぜ、医療?その3

2007-03-19 02:41:06 | 医療のこと
そんなヘレヌイの経験から、いくつか思ったことがあります。

その2の繰り返しとなりますが、うちは消防署(歩いて2~3分)も大学病院(自転車で10分程度)も近い方だと思います。夜中、車で10分~15分走ればたどり着く総合病院がいくつもあります。これに関しては相当恵まれている方だと思います。

それでも痙攣止めを打って痙攣を止めるまでは40分近くかかりました。もっと遠い方だったら?命はどうだったのでしょう。後遺症が残った可能性も、確実にあがったであろうと思います。
悪性の中耳炎で入院した際も、(この時は救急車ではなく自分達で病院へ向かいました)明け方4時の待合室は溢れかえっており、診察までに2時間、病室にたどり着くまでには6時間以上かかりました。その間熱は40度を越えたまま。悪性とはいえ中耳炎ですので、命に別状はなく、私たちが痙攣重積のとき真っ先に診ていただいたように、今回は後から到着されてももっと症状の悪い方を待ってのことでした。

中耳炎について、ちょっと触れると0歳~2歳になるまで、毎日耳鼻科に通っていました。仕事が終わり、お迎え、その後耳鼻科へ。特に赤ちゃんのときは気が抜けない状態で、毎日18時ギリギリで診察していただいていました。でも、就寝後、鼓膜が破れてしまったり、破れる手前の水が溜まった状態で痛がったり、ということがよくよくありました。その度に『子どもが急変するのには、6時間あれば十分』という先生の言葉を思い出しました。小児医療は、特殊なのだと聞かされました。

以下は、小児科医の友人から聞いたことです。
『以前、埼玉医大の先生が試算されていたが、小児集中治療室が、整備されれば全国で年間500人の子供の命が助かるといわれている。』

産科で言えば、国会の予算委員会でこういったことが取り上げられています。
(以下抜粋です)
『岩手県の花巻市、唯一の県立総合病院の、産科休診により、今では病院と診療所が一箇所ずつだけ。妊娠がわかった時点で予約しても、もうだめ、妊婦さんは盛岡や北上市までいかなければいけない。花巻市というのが、東京23区よりも広い。(!)新幹線も止まる。ところがそんな町でお産ができない。妊婦さんが健診で隣町までいくのに自分で車を運転する。こういう実態がある。隣町の遠野市では、雪のある時には3時間もかかり、間に合わずに車の中で出産した例が一年に一回も二回もおこっている。これは岩手に限ったことではなく、いまや全国的に起きていること』

ドドド素人の私が取り上げる理由。それは『24時間働き続けているパイロットが運転する飛行機に、子ども達を乗せたくない』からです。
具体的に言うと、こういうことです。↓(以前の記事でも紹介した小児科医である友人からのメールです)

『日本でのman powerは極端に不足しており、同じ仕事を北米の人員の半分以下でこなしているので、ここだけの話ですが何時事故が起こってもおかしくないのが日本の現状です(だれも寝ないで重症患者の治療をしたいとのぞんでいませんがそういう状況を強いられています)。新しい分野に充分なお金をかけず、やろうとしているのですから、最初はやる気満々の医者もmotivationを保てないのが日本の現状です。皆さんは、寝ないで24時間以上働いていたパイロットの飛行機に乗りたいでしょうか。医療の現場は、それが日常的に行われています(充分な人員とお金も配置せず、行ってきた付けが、明らかに来ていて、一般の人は、あまり気づいていないかもしれませんが、医療の崩壊は、産婦人科、小児科ではすでに顕著になってきています。多くの医者がmotivationを失っています』

日本の医療、特に小児医療では日常的に、24時間休まず働き続ける医師が子ども達を診る、ということが起きています。ミスが起きないように、子ども達を安心して診ていただけるようにするために、医療界の整備が必要だと考えています。先生方に休むときはしっかり休んでいただき、本来の業務に集中して万全の態勢で臨んでいただきたいと思っています。

もちろん一人一人は小さな力ですが、たとえ小さな力でも放っておいては悪化する一方です。勉強会や講演会に参加して政府に働きかけをし続けていく一方で、どの自治体の母親学級でも沐浴の仕方を習うように、まずは母親学級で小児医療の基礎が学べたらいいと思っています。やみくもに休日夜間、軽症で受診することをなくすこと、これが先生方の負担を軽くする一歩だと考えています。小さな小さな声ですが、NGOやNPOに働きかけを行っています。もちろん、これが根本的な解決になるとは思っていません。けれどもできることだけでもしていかないと、と思っています。すでにこどもの城で行われた『赤ちゃんの医療』プログラム、見学に行ってきました。参加者のママさんたちはそれはそれは熱心ですが、参加者の数がそれほど多くないこと、基礎の基礎とはいえ2時間余りでどこまで学べるか・・・。まだ問題は山積みです。そして予防医学もちょこちょこと勉強を始めていますが、これもなかなか難しい分野です。

中耳炎で入院したとき、小児科の先生に『お母さんの何かうちの子いつもと違う』『なんか変』理由もないこの感覚が一番頼りだったりする、と聞いたことがあります。自分の子どもの様子を普段からよく知っておくことがとても重要だと聞かされました。

またまた長文になりました。読んでいただいた方、ありがとうございます。

本日の画像は、まだ鼻タレ程度で病気知らずのマタイ。ヘレヌイ同様、痙攣をしたり中耳炎を繰り返したりするのか・・・それだけではありません、ほかの病気も。防ぐには。またそうなった時の親の対処は。笑顔を見ながら考えます。

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4 コメント

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声を出すと言うこと (おーわ)
2007-03-22 22:10:09
こんばんは。

今、一番大切な命を守る医療現場が大変なことになっているということを、私たちみんなが知らなければいけません。
そしてこの状況をなんとかして改善していかなければいけない、と私も思います。

GYOGYOさんがこうして声に出して伝えてくれたこと、決して焼け石に水ではないと思いますよ。
どうもありがとう。
そして命に感謝。

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Unknown (GYOGYO)
2007-03-24 21:33:43
おーわさん、コメントいただけて、
励ましていただけて嬉しいです。
お互い、できること、頑張りましょうね。
誰の命ももう無駄にしたくありません。
返信する
Unknown (mai)
2007-03-30 02:32:51
はじめまして。7ヶ月の子を持つ母です。
ミクシィの掲示板から跳んできました。
その2は血が凍る思いで読みました。お子さんご無事で本当によかったですね。


夜間救急の待合室がそんなに急患でいっぱいだとは思いませんでした。
更に小児科医のご友人のメールを拝見し愕然…それほど過酷なんですね。
私の購入した子供の病気の本には、本当に救急の状態と心配ない状態があげられており、
安易に救急車を呼ばれたり、薬を迫られる医師の辛さも(ちょっと)書かれています。
それで私は、熱性けいれんなら救急ではない・腸重積らしいなら一刻も早く受診すべきだと知りました。

私は活字が平気なので本から知ることができましたが、
医療従事者が書籍やネットに載せても、
積極的に情報収集しなかったり出来ない事情のある親御さんには伝わりませんよね。
それならば「母親学級で初めから教えてしまう」という
GYOGYOさんの意見に激しく同意します。
行政がそうしてくだされば一番良いのでしょうが(市で行う母親学級など)
個人では小児科医の負担を軽くするため一体何ができるのか…NGOやNPOに働きかけとはどんな事をなさっているのでしょうか。私にもできますでしょうか?
あとは自分のブログに書いたり知り合いに教えたり、
行政に投稿する位しか思いつきませんが、地味に主張していきたいと思います。

何かいい方法がありましたらまた記事にしてくださいね。




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Unknown (GYOGYO)
2007-03-30 05:56:03
maiさん
初めまして。ご訪問およびコメントありがとうございます。同意してくださり、嬉しく思います。

今は子育てに関係する団体に、小児医療の基礎を学ぶ
講座、開きませんか?といった声がけをしています。
(すごく興味を持ってくださっている団体もあります)
ゆくゆくは、行政の母親学級でしていただくことを目指していますが、実績を残さないと・・・と思って。
私も行政への投稿は、地味にジミーに行っています。^^;マスコミへも地味~に。

maiさんのブログ、教えてください。きっとお住まいの地域とか違うから、もしご共感いただけるようなら、それぞれで活動できたら嬉しいと思います。
よかったらメールお待ちしています。
herenui@mail.goo.ne.jp

うちの子のこと、ありがとうございます。本当に今この笑顔が見れているありがたさを忘れちゃいけないなと思います。
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