洋楽な日々

洋楽を中心とした音楽の紹介。海外サッカー、格闘技等の雑文も。

ジェームス

2004-10-18 | CD
James / Pleased To Meet You

 3年前に出たジェームスの傑作。この後ヴォーカルのTim Booth が脱退したので事実上のラストアルバムとなってしまった。

 ジェームスといえば英国では国民的人気バンドだったのに英国以外ではまるで評価されなかったバンドである。Beautiful South もそんな風だったが、往々にしてそんなバンドがあるワケで、彼らはその典型的な例であった。

 個人的にも全然大したことない普通のロックバンドって感じで、ベスト盤なんかを持っていたのだが、ほとんど無印象であった。

 が、しかし!このアルバムはまさに突然変異。2割6分のバッターが3割4分の打率を残したような感じ。焼肉定食かと思いきや肉汁滴る飛騨牛ステーキが出てきたようなとんでもなさ。これぞ名盤である。

 良い曲を並べただけではなく、通して聴くことが非常に重要なアルバム。1曲目からして「じっくり、ちゃんと聴けよ」ってメッセージが聞こえてくるみたいだし、②③を聴いた時点でこれが相当な傑作であると確信出来る。そして「Give It Away」の前奏が流れ出した時の感覚といったら・・・・。2時間我慢した後に膀胱を開放した時のあの「ふぉわぁ~」っとした感じにも似た心地良さ。バツグンである。

 また、このアルバムからは知性や緻密さが強く感じられる。彼らの最大のヒット曲であり大合唱系の「Sit Down」などにはまるで感じられなかった面である。アルバムとしての構成はほぼ完璧。ヴォーカルもなんとなくボノっぽく聞こえたりもする。はっきりいってU2級のクォリティ。U2がこれとまったく同じものを出していたとしても違和感はそうないだろう、多分。

 それにしてもこれだけの傑作の後に脱退するなんてTim Booth 、ええかげんにしてほしいものである。おまけに最近出た彼のソロアルバムも全然大したことないし・・・・。嫌がらせとしか思えないぞ、まったく。

 

最新の画像もっと見る