洋楽な日々

洋楽を中心とした音楽の紹介。海外サッカー、格闘技等の雑文も。

スウェーデンの二人組

2004-09-28 | CD
Nina Ramsby & Martin Hederos - Visorna

 最近北欧のジャズが活況を呈しているが、このアルバムもジャズという分類をされている。しかしながらこの2人、もともとはロック/ポップのジャンルの人達であるらしくなおかつ今回が初タッグ結成ということだそうだ。

 しかし何でこれがジャズなのかさっぱりわからん。全体的にはトラッド/フォーク色がかなり色濃い感じである。トラッドといえば肩に力はいりまくりのソプラノボイスのアカデミックな歌唱がどうも苦手なのだが、この女性Voは力が抜けた感じで非常に良い。といっても曲調がトラッドっぽいだけでトラッドではないのだが・・・・・・。

 全曲スウェーデン語で歌われているのも良い。スウェーデン語だからということではなくヨーロッパのそれっぽい言語だという意味でである。もちろん意味などサッパリなのだが、ヨーロッパ映画のラストに流れそうな悲しみに満ちた④⑨⑩などは英語だとうまくないような気がする。

 全11曲で35分くらい。淡々とした①②、何となくビョークっぽい歌い方の③(ビョークは素晴らしいジャズヴォーカルアルバムを出しているのでトラッド系なんかもいいかも)、軽妙なタッチの⑤、ノラ・ジョーンズの1stにひょこっと入っていそうな⑥など実に程よく収まっている。ジャケットの青空とは裏腹にヨーロッパの寒~い風景を想起させる良き小品である。