南海泡沫の後で

貨幣収集を時代背景とともに記述してゆきます。

仏領インドシナ・1サンチーム銅貨

2011年06月25日 20時46分05秒 | 投資
引き続き仏領インドシナの貨幣。
1サンチーム銅貨である。(この記事のアップ時まで、サンチームでなくセントだと思い込んでいたが、あるサイトを発見し
サンチームであることを見つけて慌てて訂正した。)

これはヤフオクで買った。なかなか欲しい時にないコインである。年代は1879年、製造はパリである。
表面は貿易ピアストルなど同時代の仏領インドシナコインにあるモチーフの女神の坐像。裏面は1Cと中心に四角形で囲まれた百分之一の漢字表記。なぜ漢数字をモチーフにしたのか?フランス風のエッセンスか、華僑向け?

単位はサンチーム。1ピアストル=100サンチームだ。

これは銅貨で当然濃茶色に黒ずんでいる。このコインの完全未使用などどこかにあるのだろうか。ebayなど見てみようか…
しかし貿易ピアストルは中国製フェイクが跋扈しているもののこのような補助貨幣の銅貨はフェイクは有り得ないのではないか。この銅貨特有の黒ずみ、古びた感じは年数、人の手から手を経てできるものであるから、人為的に加工してこのような黒ずみ、古色が演出できはしないだろう。銀貨ならダマシでできるだろうが。
しかし1厘銅貨の贋作も出回っているのでどうとでもできるかもしれない。

前も書いたが実物はそれとなく風格があるものだ。フェイクは必死で頑張っているだろうけど、実物に近付けようとすればするほど
手間と時間がかかりコストが上がって儲けが出にくくなるのではないか。極印作るだけでもかなりの労力とコスト、時間だと思うのだが、
中国人の贋作作りへの情熱?も大したものだ。というか、贋作とは思っていないだろう、実物は高いからコピーで楽しもう、
それなりに良くできているからこっちのほうが楽しいという発想ではないか。

ヤフオクで前見かけたが、「古銀幣型録帳」みたいな表紙でコインアルバムにクラウンサイズの銀貨が沢山入ったお土産物?みたいな出品物があった。
例の袁世凱とか孫文とか清朝、中華民国発行や貿易銀などのクラウンサイズの銀貨が入った土産物風アルバムなのである。トーンは全部同じ。黒い塗料を薄めて塗り、拭いてそれらしく古色を演出したフェイクのアルバムである。
中国国内の庶民相手のコピー趣味品なのだろう。こういうのがあるところがアジアンだ。欧米人にはない笑いがある。


さて、前回も書いたがベトナムなど新興国や中東諸国を直撃したインフレはQEバブルの副作用であることはわざわざ言うまでのこともない。
この強烈な副作用はFRBも認識していることをかんがえるとQE3は現時点では実行は難しいだろうと思われる。
しかも莫大な巨費を投じて実行したQE2でさえも国内産業の振興、雇用回復にはそのコストに見合うだけの効果があったのかと
も思われ、株価と商品高だけで終わったかのごとしである。その逆にあまりにも歪な副作用は払拭しがたい筈である。
フィラデルフィア連銀総裁は、QE3はハードルがかなり高い旨発言している。PIMCOのグロース氏もQE3は実現の可能性低いと予想している。

しかし連銀総裁はコロリと態度が変わったりするし案外QE3やるかもしれない。やる時はショートポジションはすぐやめて
またダウや原油が上がりだすかもしれないからロングだ。
もしやったらどうなることか。新興国や中東諸国の庶民は大変であろう。米国内もガソリンがあがったりして生活を直撃するはずだ。

QE3発動決断にはしかしまだ時間が必要だろう。発動するにはまだまだ米国株は安くなっていない。
米政府筋などのロイター電に注意しつつ原油CFDの戻り売りをやってみたい。まだQE2も終わらないうちから原油の上げ相場は終わっている。
まだこれから10ドルは下げるのではないかと予想している…


今日は台風で外出もできない。赤ん坊の機嫌をみながらネットでコインを渉猟する。初心者向けの安いものばかり買っている。
しかし安いコインでもいろいろ調べたり想像を膨らませたり、実に楽しめる。ネットで調べれば調べるほど知らない言葉、歴史的事実が浮かんでくる。金のあまりかからない本当に手ごろで奥の深い趣味だ。
数十円のコインでもネットなどで調べたりじっと観察しているだけで何千円分(?)も楽しめるのだ。

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