風をあつめて-ぷらり日記-

すっかり山にハマッテマス。でも山ガールではありません。
三線、お遍路、ネパールのこと等も綴ってます。

屋久島 宮之浦岳縦走 その9

2010年10月21日 07時32分27秒 | ハイキング・登山

3日目、朝4時。 もうちょっとゆっくり起きてもよかったんだけど、2階のオレンジ高校生達がもの
すごい勢いで片付け始めたので起きることに。

それにしてもあまりにも気遣いのない片付け方だったので内心「山岳部では速く撤収する方法は
習っても、静かに撤収するマナーとかは習わないんだろうか?」と思っていたら、案の定一部の
遅出登山者から「まだ寝てる人もいるので少し静かにしてもらえませんか!」と怒りの一言。

でも、引率の先生もそんなことを言われても何も指示することもなく、謎だったな。
一登山者ならそれでもいいかもしれないけど、オレンジ帽には学校名も大きく書かれているし、
なおのこと気をつけないといけないと思うんだけどね。

で、真っ暗なデッキ横のベンチが空いていたので、昨日と同様に雑炊を作って食べたら予定通り
6時に小屋を出発。



ちょうど朝日が出たところ。オレンジ帽軍団や多くの人が30分ほど早く出発したので道は空いて
いて静かな森を楽しむことが出来た。

 オレンジ色

 ちょっとJOY風に。(笑)

  

 で、少しずつ縄文杉エリアに入ってきた感じで巨木が増えてくる。

 たいして勾配のない道を進み、高塚小屋に7時ごろ到着。夜光虫じぃはトイレに行ってみたら
かなり容量いっぱいだったとのこと。たぶん縄文杉に来た人たちがここまでトイレに来るんだろう。

 

小屋はかなり小さかったが、手前の広場は庭園みたいでいい感じ。



少し離れたところにあるデッキにテントも張れるようになっている。

ここから10分ほどで縄文杉に到着。何人か人はいたけどたぶん新高塚小屋から来た人か、
高塚小屋に泊まった人達だけで大した人数ではなく、ゆったり楽しむことが出来た。

 こんにんわ、縄文杉さん。

夜光虫じぃも私も縄文杉は前に見に来たことがあるので、何枚か写真を撮ったら先を急ぐことに。

ここから先の道もいいんだよねえ。

 緑いっぱい

もっと時間が遅ければ森の中に太陽の光が入ってますますきれいなはずなんだけど、朝早す
ぎるとそのへんがちょっと残念かな。でも人でいっぱいよりいいか。

 木の根道

 ひめしゃら

道はほとんど木道なので、どんどん進んでいく。それにしても毎年のように木道は整備されて
いるのだろうか。

 

去年の3月にはなかったすんごい数のテラス。なんのために?!と思ったら、登山者が持てなく
なった荷物をデポするための場所らしいのだ。こんな場所がいくつも出てきた。1年前は無かったぞ。

 

どんどん下っていき8時半にウィルソン株に到着。

 

ここは思ったより人がいた。ウィルソン株の中や前で写真撮るのにちょっと待つ程度。

 お約束のハート。

ここで行動食を食べて休憩していたら、日帰り登山者らしい人たちが少しずつ上がってきている
ではないか!

やばい。大株歩道入口まであと30分はかかるのに、思っていたより日帰り登山者のスタート
時間が早かったみたいだ。オンシーズンだとオフシーズンより明るくなるのが早いのと、今年
から車両規制で始まった登山バスの第一便の到着時間が5時20分なので、スタートが早かった
みたい。

とにかく急がなければ!と荷物を担いだら猛スピードで下っていく。しかしちょっと遅かった。

こないだぽっきり折れた翁杉のあたりではこのとおり。

 ぎゃー!
おいおい、とんでもない数だよ・・・。 は、早く下らないと!

でも、そこからは道が狭く、そして基本的に登り優先なのでなかなか先に進めない。でも登って
くる人の数も半端ないので、たまに気の利くガイドさんの団体ならガイドさんが指示して下りさ
せてくれるのだが、ひどいと何十人も待つハメになり、さすがに腹が立ってきた。
なんのためにガイドがいるんだよ! 

それでもなんとか大株歩道の入口に9時5分に到着。そこで見た景色は・・・

 どひゃー!

なんじゃ!この人の数?! みんなトイレに並んでいるのですよ・・・。ほとんどガイドツアーだ
けど、誰も携帯トイレを使う様子はない。そしてこの行列、なんと橋の向こうにまで続いている。

 

女性はトイレに入るのに30分は待つだろう。 男性でも列を作っていたくらいだもの。
夜光虫じぃもここでトイレを使う予定だったけど、バイオトイレはやめて持ってきていたモンベル
の携帯トイレを使うことにした。もちろん誰も使っていなかったので終わってすぐに帰ってきた。
「携帯トイレ持ってきておいて良かった。」

なんでこれだけいるガイドさん達は携帯トイレを推奨しないのか? それでもエコツーリズムの
ガイドなの?バイオトイレがこんな過剰使用で正常に機能すると思わないでしょう。

                           

富士山下山後並のトイレを後にする。
大株歩道入口からはトロッコ道になるので、幸い混んでいても先に進むことが出来るし、一番
混んでる時間は過ぎたらしく15分も進めばほとんど行き交うグループは無くなってまた静かに
歩くことができた。



富士山は人が多くても別にいいけど、屋久島の森は静かにゆっくり、誰にも邪魔されることなく
歩きたいから、今度また来るならやっぱり私は3月初めにしようっと。

ちなみに車両規制の通知文書には登山者の大幅な増加について触れられていた。

2000年は3万人弱だった登山者は2006年までに7万近くになり、2007年には一気に9万
人を越えていて、今年は「山ガール」ブームで10万人は越えたんではないだろうか。

この登山者のほとんどが縄文杉ルートと白谷雲水峡ルートに流れ込むんだから、環境への負
担は相当なものと思われる。だから、何度も同じことを言っちゃうけど、自分でできるほんの少
しの配慮をしようって気持ちが大事だと思う。

じゃないと、車両だけでなく、近い将来入山規制が始まってもしょうがないと思うな。